ノースアメリカン B-25C/D ミッチェル エアフィックス 1/72 製作記

2026.6.15初出

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最終更新日 3Dファイル


■ はじめに 

 話は去年の秋の小倉に遡る。さる展示会でさるお方から「次の3DPはライトサイクロンをやって欲しいんじゃ、単列と複列で」とのご依頼。で、ライサンダーとファイアフライの3D設計が終わって「次は何にしようかなあ、そういやサイクロン依頼されてたなあ」と、まず複列R-2600に着手したのが先月。

 そして「エンジンだけではツマラナイなあ、載せた機体も作ろうか」と白羽の矢が立ったのがコレ。思えば図面を描いたのが2015年で10年前。そろそろ形にせなあかん頃だ。エアのキットも発売直後に入手済みだし。

 そこからしばらく悩む。というのもエアのキット、例の水色プラのもっさりしたモールドで、作るの大変そうなのだ。とくにクリアパーツ。銃塔は分厚くて精密感に欠けるし、キャノピの枠は削ってスジボリするには数が多い。胴体の小窓も厄介(とくにバブルのやつ)・・。と、蓋を開けては閉めてを繰り返す。

 でもまあ、とりあえずお試しで手を付けてみると、徐々に気持ちも乗ってきて、「じゃあ、本格的にやるかな」となったワケ。とはいえ、甘いディテールはシビアに追求せず、ユルユルまったりと。できれば秋のモデラーズダンジョンに「商品見本」として間に合わせたいけど、まあそこもユルく。

 塗装は、砂漠迷彩にする。折角のエンジンは、カウルの口が狭くてよく見えない。ならば、カウルを外してエンジンを見せようか(←まだ決心してない)。キットのカウルは分厚いから、そのときは磁石で交換式かな。あと、タイヤくらいは3DPにしよう。


■ キット評

 このキット、ディテールはエア通例だが、外形はとても良い。製造図を参照したか、3Dスキャンしたか、出来の良い図面をベースにしたか、そのどれかだろう(私の予想は3つめ。ただしパネルラインを見る限り、私の図面ではなさそう)。

 実機のC/D型は、排気管の違いで3タイプあり、時期の早い順に、@集合排気管、Aフィンガータイプ、BクレイトンS単排気管、となる。キットはこのうち@とBが作れるようになっている。まあAは数も少ないから妥当といえよう。

 機体内部は、割とよく再現されている。爆弾槽はオープンデフォ。閉じた扉もセットされる。脚ドアは地上で閉じるので、脚庫は未再現。フラップは上下選択式。面白いのがラダーとエレベータ。昭和のプラモデルみたいに可動する。ま、私ゃ固定で組むけどな。



こんな具合にピンを上下から挟み込む。ラダーも同じ。



■ 組み立て開始

 前置きが長くなった。では胴体内部から組み立て開始。まず、キャノピとの合わせを確認すると、操縦席、爆撃手席両方とも胴体の方が0.5mmほど太い。CAD設計だから合うはずなのに。事後変形でキャノピの方が狭くなったのかな。胴体パーツと中のアンコを削って幅を合わせる。

 内部については、どうせ外からはよく見えないから、全くの素組み。C351ジンクロタイプ1とサフ(黒混でニュートラルグレイ相当の明度)を2:1に混ぜて塗り、水ウェザマスでウォッシュ。  



キットの機体内部は、よく出来ている。座席は後付けする。

このとおり、組むとよく見えない。座席はC526茶色。実機は違うかも。

爆弾槽。ドアは内壁と一体だが、邪魔なので切り離してある。

胴体の全景。主翼の桁があって、上反角が決まるのはよし。


 胴体左右を貼り合わせる前に、小窓を接着する。が、一筋縄ではいかない予感。


■ ライトサイクロン R-2600

 本作製作のきっかけがコレ。設計は概ね終了。秋のモデラーズダンジョンの目玉アイテム(1/72と1/48の両方)なので、申し訳ないが、データアップはしばらくお待ちくだされ。

 搭載する機体は、本機の他に、TBMアベンジャー、SB2Cヘルダイバー、A-20ハボック、PBMマリナー、SB2Aバッカニアなどがある。ダブルワスプ、ツインワスプは設計済みなので、あと単列サイクロンがあれば、WW2米軍空冷エンジンはほぼ揃うことになる。←単列も現在設計中。



今回は外周部のバッフルプレートも造形し、エンジン単体でも見られるようにする。

後方の吸気マニフォールドも設計する。ただしダンジョンアイテムに含めるかは考え中(無い方が機体に取り付けやすいかな)。


 そのモデラーズダンジョンの開催日が10月10日土曜日に決定した。場所は、去年と同じ浅草の産業貿易センター台東館。同時開催イベントも、去年よりパワーアップされるらしい。ぜひご来場を。


■ 小窓 6/26追加

 家のデスクトップPCがご臨終。1年前に買い替えたばかりなのに。設定やらデータ復元やらでモケイ進まず。そうこうするうち、会社のノートもご臨終。これまた同じ作業で時間を取られる。何か悪いことした??

 さて、一筋縄ではいかない小窓に取り掛かる。難物は操縦席後方のバブル窓だ。キットは、クリアパーツに窓枠があって、その内側が膨らむ(下左画像)。しかし実機は窓枠がなく、胴体の境からすぐに膨らむのだ。下右画像でいうと、左がキットで赤線が窓枠。実機は右。



キットの小窓。窓枠モールドがあるけど、実機は窓枠がなく、胴体パーツの穴の全部が窓になる。

違いを模式的に表したもの。左がキットで右が実機。赤線が窓枠。キットは内側に接着シロの段がある。当然不要。


 当初は、キットパーツを使い、窓枠を光瞬間で埋めて磨いてみたのだが、やっぱ透明度が低くてペケ。これは、ヒートプレスしかないな。

 この窓、中央は円弧状に膨らむが、胴体との境は直線という、かなりややこしい形をしている。こういうのはfusionしか勝たん。まずジャスト外寸で作り、プラの厚みだけインセットする。そうすると、外周は直線でなく凹曲線になる。こんなの手(あるいはポリゴンモデル)で試行錯誤なんてやってた日には・・。



木型。0.4mmのプラ厚を想定。外周は少し広げる。頭ではこの形は思いつかないな。

0.2mmプラバンでヒートプレス。プラバンは8×10cm程度に切り出す。

切り出して光瞬間で接着。ざっと磨いたところ。接着面はダークグレイで塗っておく。

スジボリのテンプレートも3DP。ほかの平面の小窓も、ツライチに削ってから、3DPテンプレートでスジボリする。


 計算して設計しているので、1回目のプリントでほとんど誤差なくはまる。テンプレートも同じ寸法データを使っているから、ピッタンコ。


■ 胴体接着

 早く「一」の字にしたいが、おっと忘れてはいけない。オモリを仕込む。インストの指示は25gで、余裕を見て30g弱にする。インストは前脚収容部に入れろとなってるが、それだけではとても足りない。



爆撃手席への通路と計器盤の裏にも鉛板を入れる。通路正面はあとでプラバンで蓋をしておく。

こちらは右舷側の脚収容部。もうパンパン。

そしてアンコを挟み胴体左右を接着。表面はぬるいスジボリを一皮剥くようにサンディング。

下面。大きい方の前脚扉は、地上では通常閉めている。だからオモりを仕込めるのだ。


 できあがった胴体は、かなり重い。そして重心が相当前寄り。上左画像ピンセットの位置が重心だ。

 次は主翼と尾翼を組み立てる。胴体には接着せず、バラバラのままスジボリする。あとリベットも打とうかどうしようか。


■ 主尾翼組み立て 7/6追加

 主翼、尾翼のパーツを、それぞれ接着していく。



主翼には、つぶれ防止にプラバンの桁を接着する。桁と下面パーツとは接着せず、隙間を許容する。

胴体から伸びている後桁は、2mm残して切り離し、翼側に接着する。

それぞれのパーツを接着する。エレベータは固定。ラダーも固定する予定。

着陸灯には、凹ませてポンチで抜いたアルミ板を仕込む。

動翼は平らに整形して、リブテープをインレタで再現する算段。エレベータとラダーは凹みをタミヤパテで埋める。

胴体に仮組み。スジボリをケガキ針でなぞってから、一皮剥くようにサンディング。エルロンは厚い後縁を削ったら面一になる。


 このあとは、リベットを打つつもり。明色の迷彩でリベットが映えそうだし、折角リベット入りの図面を描いたので、ここは頑張ろう。フラップは上げ下げ選択式。下げた方が動きがあっていいかな。これは、もう少し先で工作する。




■ 図面

 前述のとおり、2015年に図面を描いている。ぜひ図面のページも参照くだされ。ここにも図面のリンクを載せておく。できれば、ガンノーズのG/Hの図面も描きたいところ。

C/D型側面図   C/D型上面図   C/D型下面図   C/D型正/断面図

J型側面図   J型上面図   J型下面図   J型正/断面図




■ 参考文献(図面のページより転載)

 文献-1、2の組立修繕マニュアルは、各型の寸法諸元、ステーションナンバー、構造図、外板図など。D&Sやウォーバード・テックなどの図も元データはこれである。両者は基本的に同じであるが、-1はB-25及びPBJ-1の全型式が一応網羅されているのに対し、-2はB-25H-1に限定されている。また上述のとおり、同じであるべき上反角が違っていて悩ましい。-3のパーツカタログは、基本的にJ型のもので、各パーツの詳細な図面などあり、-1と合わせて相当の情報量。-4のC、D型メンテマニュアルはそれを補完する。資料は他にもあるが、とりあえず図面作成に使ったものだけリストアップ。-10と-11のWalkaroundは、全く別物。

1 Structural Repair Instructions for B-25 PBJ-1 Mitchell - -
2 Temporary Handbook Of Structural Maintenance Instructions For The B-25 H-1-NA - -
3 Illustrated Parts Breakdown B-25J,TB-25J,TB-25L,TB-25L-1 and TB-25N - -
4 Maintenance Manual B-25C & B-25D - -
5 新版 世界の傑作機 No.158 ノースアメリカン B-25 ミッチェル 978-4-89319-221-9 文林堂
6 新版 世界の傑作機 No.51 B-25 ミッチェル - 文林堂
7 旧版 世界の傑作機 No.58 ノースアメリカン B-25 ミッチェル 1975年2月 - 文林堂
8 In Action No.34 B-25 Mitchell 0-89747-033-8 Squadron/Signal Publications
9 In Action No.221 B-25 Mitchell 978-0-89747-625-6 Squadron/Signal Publications
10 Walkaround No.12 B-25 Mitchell 0-89747-379-5 Squadron/Signal Publications
11 B-25 Mitchell Walkaround 978-0-89747-696-6 Squadron/Signal Publications
12 Detail & Scale Vol.60 B-25 Mitchell 1-888974-13-3 Squadron/Signal Publications
13 North American B-25 Mitchell 1-86126-394-5 Crowood
14 WarbirdTech 12 North American B-25 Mitchell 0-93342-477-9 Specialty Press
15 Osprey Combat Aircraft 32 B-25 Mitchell Units of the MTO 1-84176-284-9 Osprey
16 Osprey Combat Aircraft 40 PBJ Mitchell Units of the Pacific War 1-84176-581-3 Osprey
17 Monografie Lotnicze 78 North American B-25 Mitchell cz.1 83-7283-088-5 AJ-Press
18 Monografie Lotnicze 79 North American B-25 Mitchell cz.2 83-7283-103-2 AJ-Press
19 Monografie Lotnicze 80 North American B-25 Mitchell cz.3 83-7283-125-3 AJ-Press
20 Warpaint No.73 B-25 Mitchell - Hall Park Books




B-25図面のページ


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