■ 基本コンセプト
−5Nが完成に近づき、無性に−4が作りたくなってきた。素材はタミヤの−1Dとハセガワの−4と−7。3コイチは贅沢モデリングと言えなくもないが、いやなに単なる在庫処分。コンセプトは「ノー・ストレス・モデリング」。修正しない、ディティールアップしない、スジ彫り適当、多少の違いは無視して−4の美味しいとこだけ頂戴する。
さて、基本的にはタミヤの−1Dをベースに、ハセガワの−4の機首(エアインテイクのみ−7)、−7の主翼一体の胴体下面を移植する。小物では、前部風防、エンジン、プロペラ、主輪タイヤ&ハブを−7、後部風防を−4として残りは全部タミヤを使う。−1と−4のコックピットはだいぶ違うが、床だけプラ板を貼ってあとは無視。なお、タミヤ−1Dは、−1初期型にしかない着陸燈があるなど、注意が必要。
■ 考証
−4は、−1と−5以降の特徴がオーバーラップしている。今回はぬるい考証でいくが、正しく製作するならば、選んだ機体のタイプを実機写真などから特定するのが望ましい。デカールのインストなどは、あてにならない。
キャノピーは3種類ある。−4初期型は−1Dと同じ前面ガラスが曲面のタイプ。また、最後期では−5と同様に後方が高くなっている。これは−4Bに多い。
主翼下面のパイロンは、多くの−4は−1Dと同様であるが、−4Bでは内、外翼が−5以降と同タイプなのが確認される。また、外翼に前後がつながったタイプが見られる。その他、尾輪サイズや尾輪カバーのフェアリングの有無も要確認事項。
アンテナ線の取り付け位置も−1とは異なる。後期になると胴体下面に逆T型アンテナを装着している。主翼付け根のインテイクは−5と同様にベーンが3枚。−7やAU−1ではまた異なる形なので注意が必要。外側フラップは金属外皮。これは−1Dも同様。車輪カバーや脚柱の塗色は、シーブルーが多いが、シルバーの機体もある。
D&Sの−4現存機のシートは、防弾板むき出しの特殊な形状をしている。−5では通常の形状に戻っているので、全ての−4がそんなシートかは疑問。現存機に事後的に加えられた改造かも。しかし、私の説を裏付ける写真等は手持ちに無い。
■ 工作の手順
タミヤ−1の胴体は最前方のパネルラインの箇所で全長を2.5mmカットする。ハセガワ−4からはカウリング部分をカットする。このキットは胴が太い。正しくはカウル後端での高さと幅は、カウル前面パーツと同じ。そこで、左右の接合部を後端で2mmカット。上下につぶすようにパーツを曲げる。接着後は左右にランナーでつっかい棒をしておくと、上下に広がらない。
主翼は、下面の主脚庫より内側部分が−7で、あとは全てタミヤ。内翼上面にタミヤのエアインテイク部分を先に取り付け、現物合わせで不要部をカットした−7の下面パーツを付ける。インテイクのベーンは3枚が正しいのでノミで削る。主翼下面パーツと一体の機首胴体下部は、タミヤの胴体に合わせて先端をカットする。翼との境に切り込みを入れ、正しい幅に曲げる。
ところが、このままでは胴体とカウリングの高さが合わない。原因はタミヤに比べハセガワ−7の主翼位置が下にあるため。そこで、タミヤ胴体パーツの翼との接合部分に1.2mmプラバンを貼り、主翼位置を下げる。その前方の胴体も上下間に隙間ができるのでプラバンを貼っておく。
−4のカウリング前面パーツは、おちょぼ口で上品すぎるので、−7からインテイクを幅15mmで切り取ってくる。口が大きくなって−4らしい凶悪な人相になってきた。両脇に折れ線があるので、写真を見ながらそれらしく削る。
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