中島 キ43 隼 II型 アルマホビー 1/72 製作記
2024.12.19初出
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![]() 12/9発送とのことで、8日で到着だ。 |
キットの内容が素晴らしいのは、これまでのやり取りで分かっているが、実際に手に取ってみると、また感激ひとしお。これは、早速製作せねば。ということで、シーハリアーはペースダウンして(中止するわけではない)、こちらに注力する。アルマ関係者を除けば、世界最初の完成品を作り上げるぞ! (←って、自分も半分関係者だけどな) |
![]() 箱は出来上がっている。もしやキット自体も最終完成品かと思ったが、中にはテストショット。 |
![]() 箱の裏面。マーキングはこの3種が選択できる。 |
![]() テストショットのランナー。写真がブレているのではなく、2枚重なっているので、念のため。 |
![]() インスト、テクモド製デカール、マスクシール。これらも完成品。 |
初めて当ページを訪れる方のために補足すると、同キットの元図面は、私の作成したもの。同社1/72疾風と同じだ。疾風の縁で、今回の隼は開発当初から設計監修などの形でかかわっている。
中期型と後期型の違いである排気管とその後方のパネルは、2種類のコンパチ。カウルフラップは開いた状態となる。増槽は時期違いの2種類。後期の増槽パイロンとは別に爆弾ラックも付属する。キャノピは開閉選択式。疾風のように胴体も選択式なのではなく、そのまま素直に胴体に乗せれば開にも閉にもなる。ヘッドレストも2種類の選択式。さらに後期の一部に見られる燃料冷却器も付く。 |
![]() インストの一部。アルマのサイトから引用。排気管とアクセサリカウルのパネルはコンパチ。 |
![]() 同左。増槽2種類、パイロン2種類。(前期の増槽はパイロンなし) |
スジボリは、太すぎず細すぎずで、極めて私好み。タミヤなどのカッチリスジボリと比べると、エッジがやや甘いが、スジボリ自体は深いので、一皮めくるように表面をサンディングすると俄然よくなる。リベットはなく(これも私好みだ)、カウルなどのファスナのみ凹穴で表現される。動翼羽布は、リブの間がわずかに凹んで表現される。リブテープの凸線はない。いわゆる昔ながらの表現だが、極めて控えめでgood。ちょっと削ってやると、ほとんど真っ平らになる。 |
![]() 右翼上面。表面は軽くサンディングしてある。 |
特筆すべきは、風防・キャノピの出来の良さだ。1/72のP-39から格段に進化して、窓枠のモールドがシャープ。パーツが薄いから、開状態での精密感が高い。もちろん、形も正確で、胴体との合わせもばっちり。その窓枠は、ガラス面からわずかに凸になる。タミヤの一連のキット(たとえば1/72零戦)と同様。クォリティも同等だ。さらにマスクシールも付属するから、初心者でも塗り分けが簡単。 |
![]() ご覧の通りの出来だ。 |
![]() エッジの薄さ、透明度も素晴らしい。 |
カウリングは、一体成型でなく、エンジンを除いても7つのパーツからなる。一見「これ大丈夫?組めるの?」だが、CAD設計で寸法は正確だし、組み方がよく考えられているので、ちゃんと段差なく形になる。一体でなく分割式なのは、おそらくコストとの関係。文句は言わないようにしよう。閉じたカウルフラップがないのはチョット残念だが、ここは私の3DPの出番かな? それともアルマから純正3DPが出たりして? |
![]() カウル上側パーツと機銃口パーツは別となる。カウルフラップと合計で7パーツ。 |
その3DPは、座席、排気管、オイルクーラー、機首機銃口が用意されている。今後、3DPパーツ入りパッケージやデータダウンロードなどの形で提供されるはずだ。 もう一つ美点を加えておく。それはパーツ割り。主翼はシンプルな上下分割で、これが良い。だからといって後縁が厚くなるわけでもなく、下面に余計な接着線が出来ないから、ストレスが少ない。垂直尾翼もシンプルな左右割りでgood。ホント、タミヤその他のメーカーには早くあの分割を止めてもらいたいところだ。 さらにもう1つ美点。キャノピのマスクシールがとても有用。窓枠とのカーブがドンピシャなので、ストレスがない。ただし、一部は分割して貼ったほうがよいかも。詳細は製作中の記事で。それと、デカールは、同社通例のテクモド製。デカールの質もいい。計器盤などは、2機分用意されるから、失敗しても大丈夫。(本段落1/15追記) ということで、結論は「買うしかない」なのだ。価格も抑えられており、代理店のビーバーコーポレーションでは4500円。一部の通販サイトでは4千円を切る。なお、II型の初期/前期型やI型、III型の発売は、私にも分からない。このキットが売れれば、それらが期待できるかも。だから沢山売れて欲しいな。鍾馗のキット化も、この隼にかかってるんだろうなあ・・・ 興味ある方は下記リンク(アルマのサイト)もどうぞ。 ・キットのインスト ・デカール ・テストショット ・完成見本 ・完成見本
で、初手はコクピット。左右一体の翼上面パーツがそのままコクピットの床になる。ここにシートのついた隔壁、レバー、フットバーなどを接着していく。塗色は、前作ハセガワ隼II型と同様に自作ダークスレートグレイ。レシピは、C340フィールドグリーン、C333 EDSG、GX1白が4:4:1くらい(色の番号はいつものとおりMrカラー。以下同じ)。 |
![]() シートは3DP。アルマから頂いたデータを自分でプリントしたもの。秀逸。これはキット到着前に出力済み。 |
![]() 計器盤はキットパーツにキットデカール。インストは、計器盤横の機銃後端を青竹の指示だが、これはミス。黒く塗る。 |
次にカウルを組む。上下左右4枚のパネルは、カウルフラップとエンジンに接着していくことで、段差なく組むことができる。エンジン外周のパーティングラインをちゃんと削り落とすと外周が決まる。ただしこれはテストショットだからかもしれない。いずれにせよ、ここは仮組みと擦り合わせを慎重に行うが吉。 |
![]() 途中段階。溶剤系接着剤を使い、時間をかけて位置を調整する。 |
![]() スピニングも接着する。軽くサンディングすると表面はツライチになる。胴体にはまだ接着していない。 |
ハ115(栄二一とほぼ同じ)は、零戦で作った3Dデータがあるが、キットに敬意を表し、カウルとの合わせもありで、今回は使用しない。早く形にしたいから、プラグコードの再現はパス。悪しからず。零戦でも実感したが、どうせ見えないのだ。
主翼内部には、桁のようなものはなく、そのままでは押すと凹んで前縁が割れる。そこで、中央桁の位置に1mmプラバンで補強桁を入れる。付け根3.5mm、翼端0.5mm程度。これは上下パーツの両方に接着する必要はなく、片方だけに接着する。前縁が割れるのを防ぐのが目的なので、少々隙間があっても構わない。 これがキットにないのはけしからん、とは言わない。むしろ無い方が望ましい。理由は、内部に体積の大きな造形を入れると必ず表面がヒケるから。これ以外にも、ヒケを生じさせない工夫が随所に見られる。タミヤあたりに慣れ切ったモデラーには不親切に思える箇所も、ヒケ防止優先の結果だと私は見る。いずれも工作技術があれば問題ない。 |
![]() 機銃ガス抜き穴を開口し、胴体接着。Aカウルの耐熱板でお分かりのように後期型で作る。 |
![]() 翼上下も接着。補強桁は写真撮り忘れ。コクピットのパーツはまだ接着しない。 |
素組みでは面白くないので、ちょっと追加工作しようかな。
さて、出来の良くないキットでよくあるのは、スジボリとリベットラインとの不整合だ。だが今回は違う。何故ならキットは私の描いた図面がベース。その図面はリベット込みでパネルラインを描いている。だから、リベットとスジボリが喧嘩しない。これはストレスフリーだ。 当然ながら、リベットは自分の図面を見ながら打つ。とはいえ、1/72というスケールゆえ、100%の再現は目指さない。適度に省略したりデフォルメする。リベットを打つときは、同縮尺の図面があると便利。ついでに、省略も入れ込んでモケイに打つとおりのリベット図をつくる。 まず、練習を兼ね、水平尾翼下面から打ち始める。次に主翼下面。三本の翼桁の間に、ストリンガーが密に入るのが隼の特徴。チョットうるさいかなと、前桁〜中桁、中桁〜後桁で、それぞれ1本ずつ省略する。 |
![]() 燃料タンク部のダブルを再現するためなんだけど、出来上がりは、なんか隼らしくない。うーん・・・ ま、いいか。下面だし。 |
![]() 主翼上面は、下面の反省を踏まえストリンガーの本数は省略しない。ただし、一部のダブルラインはシングルに簡略化。 |
続いて胴体。これも一部のダブル(トリプル)を簡略化するが、ストリンガーの数は省略しない。 垂直尾翼を作業中、流し込み接着剤でプラが柔らかくなっている部分に遭遇。そこだけズブッと穴が大きくなり、針の圧で表面がややヒケる。 これ、裏側の押しピン痕に接着剤が流れて溜まってプラを侵したのだね。あらかじめ瞬間パテか何かで埋めておくか、接着に瞬間を使えばよかったな。これから作る人は注意されたし。 |
![]() これがその押しピン痕。製品版では改良されてるかもしれないが。 |
![]() フレームのラインは、カッティングシートの帯を、細く3本に切ったもの(こうすれば長さが揃う)を貼って寸法出しする。 |
![]() 胴体リベット終了。ファスナは#2たまぐりで。主翼接着部周辺は残しておく。 |
![]() 胴体真上はダブル針を使ってダブルラインを再現。水平尾翼フィレットは#1たまぐり。 |
キットのパネルラインで気付いたことがある。まず、主翼上面のバルジ付近、フィレット最前方のラインが忘れられている。アルマに知らせたけど、金型工程上もう無理とのこと。各自追加されたし。 もう一つは、胴体のコクピット後方の第6フレームから第9フレームの間に、私は「なし」と解釈しているパネルラインがある。作品は訂正していない。(リベット打った後に気づいたので・・) |
![]() このラインがない。透明プラバンでテンプレートを作る。左右も揃うし。 |
![]() このラインは「なし」が正解だと思う。ま、キットの価値が下がるほどのものでなし。気になる人だけ埋めてやろう。 |
お試しプリントしてみたところ、イメージ良好。アルマのキットとの接続部分とか、もう少し細部を詰めたら、お持ち帰りファイルをアップしよう。 |
![]() 前期型カウル。エンジンは零戦の栄をちょちょっと改造。プロペラは以前作ったもの。 |
![]() 後期型カウル。カウルフラップ閉じバリエーションということ。カウルごと交換する。エンジンも込みでね。 |
![]() 環状オイルクーラーの初期型。 |
![]() ハ115エンジン。シリンダーヘッドをより「らしく」なるように小改良。サポートを吸排気管に見えるよう2本にしたり。 |
補足。カウルは、私の図面にドンピシャで合わせる。が、細かいところで図面の辻褄が合ってないのを発見したり(汗)。これはそのうち修正しておこう(後日追記:修正済み)。カウル本体(半身)は、5つの断面プロファイルを6本のガイドレールでロフトする。過給機インテイクあたりの微妙なカーブが上手く再現できるか、心もとなかったけど、意外とあっさり形になってくれる。 さらに、ファイルをコピーしてスケッチの寸法や形状を変更し、中期型への改変を企てる。これもダメ元でやったら、あっさりと形になる。2つをスライドショーで見ると違いがよく分かるよ(ミスも分かったりして←あとで直そう)。気をよくして、作る気なかったIII型まで製作中だよ。 ハ115について。零戦のときの栄エンジンは、前作ダブルワスプR-2800のファイルを下敷きにしたもので、正面から見える所だけ再現する、というコンセプト。そのため、シリンダーヘッドの形などはきちんと再現されてない。今回は、エンジン単体でも、そこそこそれらしく見えるように、シリンダーヘッドの形を似せ、吸排気管を追加する。ただし、カウルに収めるために直径が小さいから、単体で見せる場合は少々拡大してプリントするとよいかな。12%拡大すると、実寸サイズになる。
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![]() 主翼パーツに、コクピット内のパーツを接着する。とくに追加工作はしていないが十分な出来。シートと計器盤は胴体側へ。 |
![]() リベット打ちに備え、フィレットのエッジが薄い部分(矢印)に、念のため裏打ちの0.3mmプラバンを貼る。 |
![]() フレットの裏側に瞬間パテを充填し、主翼と胴体を瞬間で接着する。これで丁の字。 |
![]() 合わせはよいので、段差はほとんどない。微小な隙間に瞬間パテがはみだしてきて、隙間を埋める。この方式、いいかも。 |
![]() 下面の接着部は、段差ゼロとはいかないので、瞬間パテを盛る。 |
![]() 水平尾翼を接着し、フィレットにたまぐり#1を打つ。 |
![]() ヘッドレストを接着。シートとフレームはこのように納まる。胴体側のフチが薄く、スケール感が高い。 |
![]() 案の定、作業中にフラップのガイドレールが折れる。これから組む人は、最初から取り除いて、金属線に置き換えるが吉だ。 |
![]() オイルクーラーを接着。断面はこんな風に丸いのだね。このキットを作るまで知らなかったよ(拙作ハセII型はU字断面)。 |
![]() 接着部を整形、フィレット部などの打ち残しのリベットを打ち、サフを吹く。出てきた不具合をチマチマ修正する。 |
補足。フィレットの裏打ちは、当然主翼パーツに干渉するので、該当部分を削り取る。しかし、瞬間パテを充填して接着するのであれば、裏打ち自体が不要だったかも。
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![]() プリントしたところ。左上より時計回りに、キット(後期)、3DPの後期、初期、前期。 |
![]() ネオジム磁石3個で、ブレ、ガタつきなく強力にくっつく。3DPのエンジン後方には、磁石の受けを追加設計しておく。 |
![]() キットのカウル。カウルフラップ開バージョン。機銃口は、ピンバイスなどで穴を広げる。 |
![]() 3DPのカウル。カウルフラップ閉バージョン。機銃口の薄さや、機銃スリーブとカウルとの接続部のスッキリ感は、3DPならでは。 |
補足1。ネオジム磁石は、直径3mm、厚さ1mm。これをまず胴体側に3個、瞬間で接着する。そこに新たな磁石3つを吸い付ける。キットのカウルには、所定の位置に穴を開け、磁石を接着する受けを用意しておく(多少の隙間は許容される)。 そして、カウル側の磁石にだけ瞬間を付け、カウルを正しく胴体側にはめ込み、瞬間の固化を待ってカウルを外す。結果、カウルはピッタリ、ガタつきなしとなる。3DPカウルの方は、設計で磁石の受けを作っておき(これはお持ち帰りファイルには含まれない)、あとは同じ手順。 補足2。テストショットだけかもしれないが、キットのカウルは、機銃口とカウル外板との間に隙間ができる。そこはパテや瞬間などで埋めるべし。アルマ社オリジナルの3DPの機銃口もあるが、合わせの問題は同じなのと、フチが薄く割れやすいので、プラパーツを加工する方がよいだろう。
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![]() 着陸灯のライトは、0.1mmアルミ板を鉄球で凹ませ、ポンチで打ち抜いたもの。 |
![]() キットのクリアパーツをクリア塗料で接着し、表面を瞬間接着剤で固めて、整形、スジボリする。 |
![]() コンパウンドで磨いてできあがり。いまいち磨きが足りないが。 |
![]() 照準器本体はキットパーツ。リフレクタは0.2mmプラバン。エッジを薄めた黒で塗っておく。 |
![]() 風防を溶剤系で接着。合わせはとてもよい。ただし、ゲートやパーティングラインの処理は丁寧に。 |
![]() アンテナ柱は1.0mm真鍮棒の削り出し。 |
![]() 動翼にインレタ(英語だとドライデカールというのかな)のリブを貼る。今回はマーキングの都合で赤。 |
![]() 版のスペースに余裕があったので、下面にも貼る。データは拙図面の描画データそのものだが、当然ながらキットにピッタリ。 |
![]() マスキングはキット付属のカット済みマスクシールを使う。窓枠とのラインがドンピシャで秀逸。分割して貼ると、なおよし。 |
![]() キャノピのマスクも同様。風防、キャノピのエッジは薄いが、窓枠の範囲内で斜めに削って、さらに薄くする。 |
フィレット部分や下面の接着部付近のリベットが、ペーパーがけのたびに埋まり、3度ほど彫りなおす。上のインレタ画像で白くなってるのはそのため。このあと、全体に塗装の下地としてのサフを吹き、塗装準備完了。 ここまでが、昨年の作業。長くなったので、今回更新はここまで。お持ち帰りファイルも次回で。
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![]() 前作アルマの疾風。 |
ということで、今回はドライブラシをプリビアスシルバーにしてみる。さて、どうなることやら。なお、同色は限定生産なので現在は入手難。C8銀で代用でもいいだろう。 |
![]() プリビアスシルバーにフラットクリアを混ぜてエアブラシ。これが下地。吹きっぱなしだとイイ感じの白さなんだけどねえ。 |
![]() プリビアスシルバーをドライブラシ。一部のパネルはマスキングしてドライブラシの密度や方向を変える。 |
![]() そのクローズアップ。光っているところが、ドライブラシの密度が濃いところ。下地は後のクリアで暗く沈む。 |
![]() 羽布にはプリビアスとC377アルミナイズドシルバーを半々にして吹く。そのあと全体にクリアをかけ、ウェザマス黒でウォッシュ。 |
![]() 並行でプロペラ。キットのブレード(左)をタミヤ零戦21型(右)に交換する。スピナはキットを使用。 |
![]() 赤と黒の部分をマスキング。インレタ部分には、マステを肌に貼って糊を弱める。境界にはクリアを吹いておく。 |
![]() 赤、黒、プロペラを塗装。調色レシピは後述。弾倉パネル、胴体ハッチ、アクセサリカウルにプリビアスの生をエアブラシ。 |
![]() 黄橙色と尾翼のマーキングの下地の白もマスクして塗装。全体にセミグロスクリアを吹いて、塗装の段差をラプロスで均す。 |
ラプロスの削りカスが、スジボリやリベットに白く残る。そこで再度ウェザマス黒でウォッシュ(←手順が悪い)。見る角度によって、エルロンとエレベータがグレイにしか見えない。そこで、プリビアスとアルミナイズドを3:1にして再度エアブラシする。ラダーと下面はスルー。最後に、全体にフラットクリア。それが上の最後の画像の状態。 調書メモ。黒は白20%混のいつものやつ。日の丸は零戦21型で使った赤で、C365紅色、C310ベト迷タン、黄色が2:2:1くらい。下地は塗らず銀の上に直接吹く。黄橙色は、ガイアの同色ビン生。下地はピンク。プロペラはハセ隼IIで使った赤褐色で、C131赤褐色とC335ミディアムシーグレイを半々程度。動翼のプリビアスとC377の混色は、銀に白を少量混ぜたものと、ほとんど同一。たぶんC377自体が銀と白の混色。 マーキング補足。日の丸は、実機写真から計算して、胴体10mm、主翼18.5mmとする。実寸だとそれぞれ70cm、135cm程度。前作ハセII型では主翼を140cmとしたが、ちょい大きすぎたかなと。ちなみにキットは18.0mm(正解は不明)。翼端から日の丸の直径分だけ離す。 尾翼の白丸は、この上にインレタを貼るとマークが出来上がる。どこの部隊か、もうお分かりだよね。
今回の反省点は、ドライブラシの具合。クリアを上掛けする前からムラムラで、クリアで弱まるかと思ったけどあまり変化なし。また、パネル毎のドライブラシ濃淡の差もちょっとありすぎ。もっと、全体的にしっかりドライブラシした方が、金属感が高まるし、パネルの差も小さくなってよかったかな。 日本機の銀、まだまだ精進が必要だ。
明野の隼は、部隊マークの上に機番(製造番号下二桁)が漢数字で記入されている。ただし前述写真では小さくて読めない。そこはフィクションで。色は黒だと思うが、そこだけで1版つくるのもどうかと、赤にする。ま、絶対黒だ、とまでは言い切れないし。 細部。アンテナ柱は外面色(銀)。脚カバー内側は銀。キットのインストの塗装指示は間違い。脚収容部は暗く写っていて青竹と思われる(後日、明るく写っている写真も発見)。
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参考まで、前期、後期カウルのレンダー画像も再出力する(前回掲載分も差し替え)。3枚は位置を揃えてあるので、取り込んでスライドショーで見ると、違いが分かって面白いよ。こうやって比較すると、ミスも見つかるが、もう直さない。悪しからず。←小加工で対処できるはずなので。 |
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![]() インレタ貼り、上からフラットクリア。T116の濃い赤だが、日の丸と比べるとちょい明るい。残念。機番はフィクション。 |
![]() キットの脚カバーはI型と間違えている。裏側は青竹でなく銀が正解。このあとブレーキパイプを0.2mm鉛線で追加する。 |
![]() 尾脚はキットパーツをそのまま使用。筆塗りがヘタレや。 |
![]() 脚庫は銀地の上に自作クリアブルーを吹く。足らずは筆でタッチアップ。 |
![]() アンテナ線に使用のテグス。メタルでないから柔らかく、結べる。おすすめ。 |
![]() プロペラの黄色はデカール。画像はフラットクリア前の状態。 |
![]() 最後に排気管を塗装して、カウルに接着する。3DPのカウルには3DPの排気管。 |
![]() キットのカウルにはキットのプラパーツ。カウルフラップの切り欠きを忘れているが、このときは露知らず。 |
いつもは完成写真を先延ばしにしちゃうけど、アルマホビーのサイトで使ってもらおうとの下衆な魂胆で、完成後すぐに撮影。機首差し替えなので、いつもの2倍の写真を撮る。はあー終わった、と写真をよく見たら、キットのカウルフラップに排気管の切り欠きを忘れてる(ここでやっと気付いたのじゃ)。 切り欠きを工作して、再度撮影。で写真を見たら、ある時点から脚出表示棒が1つ抜け落ちている。もう面倒なので写真を撮り直すのはパス。ともあれ、完成写真をご覧いただこう。2倍撮ったから、写真も多めで。銀の隼も、カッコイイなあ。 |
![]() Nakajima Ki43-II Army type I fighter Hayabusa II late production model, Akeno hiko-gakko (Akeno flying school), winter of 1943-44. |
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さて、シーハリアーに戻るか。尻に火が付きかけてるし。
どっちが正解かは、何ともいえない。キリの良さなら216.5mm説だし、自分の写真読み取りを信頼するなら226.5mm説だ。仮に正解が216.5mmならその差は13.5mmで、1/48だと0.3mm弱。図面を描く際、主翼位置は側面写真から読み取ったのだが、バルジもありで写真から正確に主翼前縁位置を割り出すのは難しいのだよね(←言い訳)。 で、本来なら主翼を後退させて図面を訂正すべきところだが、二つの説のどちらかに絞れないし、そもそも寸法も5mm単位に丸めているし、アルマから拙図をベースとしたキットが出たこともありで、図面は寸法も含めてこのままにしておく。 もう一つは、II型の推力線の移動量。図面では10mm下に移動として機銃も同じだけ下げ、これだけでは機銃が胴体より外にはみ出すので、II型の機銃アクセスパネルはI型よりわずかに外に膨らむ、と解釈した。これを、移動20mmにして、防火壁以降の胴体の基本外形はI型とII型と全く同一、とした方がスッキリするかな。こちらも、あまり確信なし。15mmかもしれないし25mmかもしれないし。同様に図面は訂正しない。1/48で0.2mm程度なので。
初/前期でカウルフラップを開いて作りたい方は、タイムラインを進めてカウルフラップなしとして出力し、カウルフラップはキットを使うべし(場合によりエンジンも)。確信犯で微妙に合わないが、キットパーツを削れば合う程度(のはず)。 エンジンは、データ量を下げるために履歴をキャプチャしない形式とする。どうしてもキャプチャできる形式が欲しい方はメールで。デフォでは初期型用の環状オイルクーラーは非表示。 後期型カウルにする場合は、タイムラインを進めると、排気管部分がカットされる。推力式集合排気管もある。中期以前の集合排気管は作っていないので、キットパーツを使用されたし。 III型カウルを修正。機銃口位置をスピニング後端のパネルラインまで後退させる。レンダー画像は前のまま。(1/17変更) ハ115エンジンのプラグコードの一部が欠損しているバグを修正。これ、Fusion360の作業画面ではちゃんと表示されているのに、stlファイルに出力すると欠損してるのだ。スライサで読み込むと分かる。原因は尺度コマンド(不均一)で、当該コマンドを削除し、再度尺度コマンド(均一)で縮尺変更するとバグが解消。尺度コマンドは、負荷が大きいので要注意だな。(1/31追記) |
I型側面図、
I型上面図、
I型下面図、
I型正面図、
I型断面図
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1 | 新版 世界の傑作機 No.65 陸軍1式戦闘機「隼」 | 文林堂 |
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3 | 旧版 世界の傑作機 第1集 一式戦闘機 隼 1972年7月号 | 文林堂 |
4 | 航空ファンイラストレイテッド79 陸軍航空隊の記録 第1集 | 文林堂 |
5 | 航空ファンイラストレイテッド80 陸軍航空隊の記録 第2集 | 文林堂 |
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