P-38J ライトニング(ハセガワ1/48)製作記

2014.7.18初出




最終更新日へ




 はじめに 




■ アルミ職人復活 

 予告通り、1/48ライトニングで1年ぶりにアルミ職人に戻る。私の嗜好からして、当頁にP-38がないのが不思議なくらいで、機種選定は必然的なところ。問題はスケールだ。近年の流れでは1/32も大いにアリだが、残念ながらキットがない。さすがにレベルは古いし(未所有にて出来は不明だけど期待してない)、チューカ系は最初から問題外(あれはスケールモデルとは呼べない)。ということで、本邦佳品キットのある1/48に落ち着く。まあ、双発なので小さな1/32単発機くらいの大きさではある。ここらで本邦T、H、Z社あたりから新金型1/32を出して欲しいな。

 製作コンセプトはいつもどおり。すなわち、外形重視&金属の実物感を前面に押し出す。そのアルミ表面は、前線の実機の艶消し状態をリアルに追及するのではなく、より「ギラッ」と輝かせる。ただし鏡面仕上げにはしない。以前作ったF-86Fぐらいを狙う。実機では翼前縁や胴体の一部はアルミラッカー塗装されているが、そんなのは再現しない。マーキングは、例により超ミーハー路線の予定。P-38といえばアレしかないでしょ。


■ 側面図

 新キット開発の期待も込め、図面を掲載。1年以上前から少しずつ準備していて、ほぼ出来上がっている。以後何回かに分けて掲載する予定。

拡大図面

  • 本図面も、ソースは実機写真および公式マニュアル類のみ。既存図面等は使っていない。
  • 本機の場合、ブームが邪魔になって、中央胴体の側面形が真横から把握できないという問題がある。幸い、全長、全幅、胴体基準線からの高さ等の基本的寸法がマニュアルにあり、これをベースに、やや斜め上、斜め下など各方向からの写真をつなぎ合わせ、まあそれなりの精度になってると思う。
  • マニュアルに記載された尾翼まわりの寸法(その写しはD&S、世傑等にある)は、そのどこかが間違っていて、寸法どうりに作図すると全く写真と整合しない。ただ、どこがどう間違っているかが不明。図面では、あれこれ熟慮した上で最も蓋然性の高そうなところで作図(※下に詳述)。
  • リベットライン、パネルラインは読めたものを図示。ブーム中程〜後方のストリンガーの配置は、既存図面は皆いい加減。本図は、レストア中の実機の外板を外した状態の写真から読み取り、さらにクローズアップ写真のリベットラインと突き合わせてチェックしているので、そこそこの正確度である。
  • 中央胴体の翼断面は、胴体と翼との接合ラインで切った断面として図示している。一方、図面左下の翼断面図は、胴体中心線における仮想翼型として図示。この取付角は2°。
  • 翼端の取付角も2°で、ねじり下げはない。ただし、翼型が中心と翼端で大きく変化しており(NACA23016→NACA4412)、この結果、写真ではねじり下げがあるように錯覚される。
  • 垂直尾翼と水平尾翼が一体となった「尾部」は、試作型XP-38からP-38になったときに取付角度が1.25°変更になった。このため、垂直尾翼のヒンジライン、横リブ、アクセスパネルなどは一様に水平・垂直から1.25°傾いている。 水平尾翼取付角は0°。
  • 水平尾翼翼厚比は約12%(写真読み取り)。
  • オリジナル記録写真でのチェックはほとんどしていないので、考証不十分なところも多々あるはず。お気づきの点はご指摘いただけると幸甚。



  • ※尾翼の寸法について

    マニュアルの寸法図は、垂直尾翼関係数値とブーム〜水平尾翼関係数値が整合せず、1/48で約1mm(実寸で4cm)ほど前者が高い方にずれる。別の言い方をすると、水平尾翼から垂直尾翼上端までの距離は、写真読み取りと比べて寸法図が実寸で4cm過大。作図においては、水平尾翼高さをマニュアル寸法にあわせ、それを基準に写真と合わせてトレース。その根拠は、yp-38のマニュアル寸法図は、垂直尾翼と水平尾翼の数値が写真にほぼ整合しており、これを尾部ユニット(垂直尾翼と水平尾翼)の付け根ライン(水平尾翼先端の少し前方にある)の上端を回転中心として1.25度回転させて作図すると、P-38の写真と概ね重なる。

    このあたりの経緯を私なりに勝手に推測する。原型YP-38の水平尾翼取り付け角は+1.25度。試験飛行の結果水平尾翼の取付角度を減ずる必要が生じたが、水平尾翼基部と垂直尾翼は一体で設計されているため、最も手間の少ない方法として尾部ユニット取付部のみ改設計して尾部ユニット全体を1.25度回転させた。こうして出来たのがP-38。P-38の寸法図もYP-38の図を元に修正したが、このとき、垂直尾翼関係の数字を足し間違ったのではないか。


■ キットレビュー

 拙作図面と重ね合わせると、ハセガワのキットは、胴体・ブームの全長、幅、翼平面形など、基本的寸法が正確。また、胴体側面形も基本的に正確。全体の印象も良好で、外形マニア的な細かいチェックを入れなければ、素組みで何ら問題ない出来だ。ただし、主翼上面パーツは事後変形で上反角不足(←私のだけ?)。素組みの方も翼基準線(≒翼前縁)で5度40分の上反角をキッチリつけるべし。

 で、以下重箱の隅チェック。まず、中央部付近の翼厚が不足。P-38は厚翼で(翼厚比16%)そのため急降下性能がいまいち(低マッハ数で衝撃波発生)なのだが、そのあたりが表現不足。ただし、上から完成品を見る分には分からないから、修正はあまり報われる作業ではない。水平尾翼も厚さ不足。垂直尾翼は実機も薄く、これはOK。

 側面形では、中央胴体全体とブームの防火壁〜尾部の高さが若干過大。共に上側のラインは良好で、要するに下側に膨れているわけだ。また、中央胴体、ブームとも断面形がやや不満。キットの鼻先は2時10時方向に角ばっている。また最大幅員の位置がキットはパーツ分割線にあって、つまり横から見て水平なのだが、前下がりが正しい。ブーム断面も同様に2時10時方向に角ばって、一方で側面が平板。結果として、最大幅位置が高い。



脚カバーがないので分かりづらいが、防火壁(脚庫)の直前でのくびれがない。

機首の断面形状。キットは2時10時が角ばっていて、3時9時が平板だ。



■ 実機写真

 上記に関連する実機写真を見ていただこう。



エラの張り具合(ここはキットも正しく表現)とその後方のくびれ具合がよく分かる。ブームの断面形が分かるかな?。

下から。ハイライトの線でくびれやエラが分かる。主脚収容部前端の幅が狭い。キットと比べてみるべし。

主翼中央部での厚さ、機首断面形に注目。当該機はブームはアゴなし前期型だが風防は後期型(正面が平面ガラス)というヘンなレストア。

もいっちょ機首断面。前期型なので風防正面が曲面ガラスであることに注意。


 なお、アゴなし初期型は、防火壁のくびれがなくエンジンからブームに素直にラインがつながる。逆にいうと、インタークーラーを顎中央に収めた後期型では、オイルクーラーが左右に押し出されて、その結果エラが張り、一方で防火壁以降はそのままなので、そこにくびれができたわけ。




 組み立て 8/6追加




■ 作業開始

 北国から戻る。長男は楽しそうに一人暮らしでまず一安心。ご当地らーめん、ジンギスカン、寿司、スイーツと定番の食を堪能し、温泉に入って気分もリフレッシュ。スープカレーは予想通り・・・

 それでは、気合を入れて作業開始。アルミ接着&リベットの作業性を考慮し、中央胴体、左右ブーム、外翼に分割する。それはそれで接合部の処理が問題だが、後で考えよう。コクピットはアイリスのレジンパーツ。キットのコクピット周囲の不要部をカットするだけでピッタリ収まるのはさすが。キットの中央胴体上下パーツはそのまま組むと後端が開く。接着面を前方で0.5mm、後方(翼前縁付近)で1mm削り、後端を閉じるとともに、胴体高を低く抑える。機首断面の2時10時を削るため、プラバンで裏打ち。

 P-38はただでもテイルヘビーで、アルミを貼ると、相当のオモリが必要。ハンズで購入した0.5mm厚鉛板を機首にギッシリ詰める。ここだけで約80g。これだけ重いと長期的にプラがへたって変形する心配がある。荷重がテコの原理で内翼をねじり、結果として機首が垂れ下がる。これを防ぐために内翼に桁を入れる。これは修正した翼型の保持も兼ねる。作成済みの正面図から上反角と翼厚を正確に写し取ってプラバンを切り出す。ちなみに中央胴体接合部付近で翼厚9.5mm、ブーム接合部付近で翼厚8.0mm。そこからプラの厚みを引くと桁の高さになる。上反角は翼基準線で5度40分、翼上面だと約6度だ。

 キットの胴体&主翼上面パーツは事後変形なのか上反角が不足。指で曲げグセをつける。これは素組みの場合でも是非実行したい作業だ。さらに、機首の荷重を桁に伝えるプラバンの壁をコクピット側壁の外側に接着する。中央胴体、ブーム、外翼は、最終的にカーボンファイバーの桁を通して一体化する予定。



最初の作業はキットパーツの5分割。


下面も、翼型修正のため、中央胴体との接合部で切断。

アイリスのレジンパーツは秀逸な出来。キットとの合わせも良い。キットのコクピットの縁を切り取るだけで収まる。

鉛板を巻いて瞬間で接着。残る隙間には鉛玉を充填。

主桁、後桁を接着。主桁後方にカーボンファイバーの差し込みホゾを取り付ける予定。

中央胴体接着終了。整形はこれから。相当重い。文鎮になるな。



■ 平面図

 側面図に続き、上面図を掲載する。下面図は次回掲載予定。

拡大図面

  • 胴体幅は公式マニュアルの数値に合わせる。機首の平面形は実機写真から。中央胴体後半はよく分かる写真等がなく、ある程度推測となる。ちなみに、モノはキャノピ後半が細め、ハセは太目。どっちが正しいかは不明。私の図面はその中間くらいかな。
  • ブームの平面形は実機写真から。
  • パネルライン、リベットラインは実機写真で読めるものを図示。主翼中央部の横に密なラインも、一応数を数えて図示してある。
  • 主翼、水平・垂直尾翼の後縁には、特徴的なフチがついている。このフチは薄板1枚の薄さ。
  • 主翼とブームとの境のパネルラインも悩ましいところ。真上、真下からの位置・形状が正確に分かる写真がなく、複数の斜め写真をつなぎ合わせて「概ねこんなもんか」程度の精度。主翼ステーションNo.とうまく整合しないけど、写真ではこうにしか見えない。
  • 外側水平尾翼のリベットラインは、現存機でこのように基部に対して直角/平行のように見えてそのように作図するも、後日入手のマニュアルより、機軸に直角/平行であることが判明。(図面は8/18修正)
  • その他にも未作業部分あり。逐次追加予定。


■ ブーム組み立て 8/20追加

 お盆は実家で、まあその他にもあれこれあって、その間模型は停滞。お盆明けから心機一転、気合を入れなおして進めるぞ!!

 さて、キットのブームは、普通のモデラーには素組みで十分といえるが、外形マニアとしては断面形(キットは2時10時が角ばる)、防火壁のくびれ、側面形(高さ過大)を再現したいところ。ブーム後部の修正にはラジエータが邪魔で、「えいやっ」と切り離す。ラジエータ前後で切断、さらに上下を切り離し、結果、バラバラになりすぎて収拾つかず。

 この反省で、もう一方はラジエータのみカッターで切り離す。ラジエータを切り抜いたブームは、補強のために中心線上に1mmプラバンを接着。ブーム後半の高さはパーツを曲げて修正する。 脚収容部のフチを切り取る。脚収容部は長方形の箱型をしていて、この左右の壁は平行、つまり幅が一定。キットのブームはくびれが無く開口部が前広がりだ。



断面形修正の邪魔になるラジエータを切り離す。プラが薄いので案外簡単に切れていいんだか悪いんだか。

あとからオモリを仕込めるように、エンジン上部を切り離しておく。

エンジンカウル下部に切れ目を入れ、ここと防火壁の2ケ所で折り曲げる。黒く塗った部分を切り取る。左は修正後。脚収容部の幅に注目。

裏側にはプラバンで裏打ちし、補強の1mmプラバンを接着。

四角い凹みの底が、主翼の補強桁のに邪魔になるため、切り取る。インテイクは、アルミ貼りを考えパネルラインで切り離す。

さらにいえば、キットはブーム全長が2mm弱短い。切り刻みついでに切り離す。



■ 続、平面図

 引き続き下面図を掲載する。前回更新以後、ご厚意により各種公式マニュアルを入手し、その情報を図面に反映させる。あわせて上面図も修正して差し替え、ver.1.2とする。大きなところは、水平尾翼外側と主翼端部のリベットライン。さて、J型からL型にかけて、細部に変更が加えられている。図ではこれらを1枚に集約して表す。どのサブタイプが該当するかについては、D&Sや世傑等の記述に従う。 正面図、断面図は次回掲載予定。

拡大図面

  • J型の特徴をオレンジ色、L型の特徴を紫色で表す(一部重なるものもあるが)。水色は確度の低い線を表す。
  • 主翼前縁着陸灯はL型のみ。J型では左舷下面のリトラクタブル着陸灯となる。燃料ポンプブースター(紫の楕円)はL-5-LOから。ダイブ・リカバリー・フラップはJ-25から。
  • また、J-25以降はエルロンに油圧ブーストを導入、それに伴いエルロントリムタブが廃止になる。もしかすると、L型として図示している主翼下面パネルラインは、J-25からかも?
  • オレンジで示したJ型の主翼下面アクセスパネルの形状、位置、サイズは、参照できる現存機がないため、精度がかなり低い。
  • 風防正面ガラスが平面になるのは、J-10から。
  • 外翼主桁前方下面のリベットラインが悩ましい。マニュアルにある写真(同じものはエアロディティールにも掲載されている)では、横に密なラインが見られる。しかし、現存実機クローズアップ画像では確認できず、そのかわり上面と同様な縦ラインが見られる。本図は一応現存実機に従うが真実は不明。情報求む。
  • 主脚収容部の幅に注意。キットは前方が広すぎる。


■ P-38の主翼

 平面図に記載している翼断面図について補足説明。P-38の主翼は、スパン中央でNACA23016、翼端でNACA4412(エルロン外端位置で、平面形におけるカーブがないものとした際の仮想翼型)である。この中間がどんな翼型かが問題で、ざっと手持ち資料を探した中では記述は発見できず、想像するしかない。

 最もシンプルに考えると、中央から翼端にかけてリニア(線形)に変化、つまり、中央と翼端との同じコード位置(%)を直線で結んだものと想定される。作図技術的には、既存資料でNACA23016とNACA4412の翼面座標位置が分かっているので、それをエクセルにぶち込んで中間の任意のスパンにおける翼面座標を計算し、出てきたデータを描画してトレースする。

 ここで面白いのが、このとおりに各スパンでの翼断面を作図、その翼厚データを使って作図すると、正面から見たときに翼下面の線が上に凸の緩い曲線となる。ルートと翼端を直線で結んでいるのに何故曲線か? それは翼型が極端に違うためで、中央のNACA23016は、下面の膨らみの最大位置がコード中央付近にある。一方翼端のNACA4412は下面膨らみがコード先端近くにある。

 したがって、同じコード同士を結んだ線は最大膨らみ位置同士を結んだ線とはならず、各線はねじれの位置関係にあり、その集合体を前から見ると曲線になるわけ。神戸ポートタワーを思い浮かべると理解しやすいかな。

 こういうのって、図面を描いて初めて気が付くのだよね。写真を見ていたり、他人の描いた図面を見ていても絶対気づかない。これが図面描きの一つのメリット。まあ、あくまで想定が正しいとしての話だけど。


■ 内翼組み立て 9/5追加

 9月に入り、予定ではそろそろアルミを貼る頃合いだが・・・。鋭意、下ごしらえ中。

 内翼〜ブーム〜外翼は、カーボンファイバー材で串刺しにする予定。そのため、内翼部に1mmプラバンの箱組みでカーボン材の受けを作っておく。内翼下面パーツは、前縁接着部にシムを入れて翼厚を増す。接着後に翼型を削り出す。キットの翼から断面形状を変更したため最前縁ラインが少し下がり、その結果、主翼取付角がやや小さくなってしまう。これは中央胴体と翼上面とが一体化しているパーツ割りの都合上不可避な問題で、まじめに修正すると大仕事となる。 しれっと無視する。



こんな感じでカーボンファイバーの平角棒を差し込む。若干の遊びをもたせるため、棒にテープ(黄)を貼っておく。

画像は翼下面が上側。翼厚を増した結果、これだけの段差が生じる。



■ 正面図&断面図

 図面はこれが最後。手元の公式マニュアルには、中央胴体&ブームの断面形を示す図面が全く無く、断面図は全て実機写真のパネルライン等の読み取り。幅と高さを平面図と側面図に合わせている。したがって精度は甘いという前提で見ていただきたい。図面としての完成度も低く、プロペラや脚など今後追加していきたい。

拡大図面

  • 主翼正面形は、翼型図から高さを測って図示。翼基準線(正面図紫線)で5度40分の上反角。前述したように下側ラインは上に凸な緩曲線。
  • 翼基準線は胴体基準線に重なる。近くの細い黒線は前縁ライン。
  • 水平尾翼、垂直尾翼の厚さは正面or背面からの写真の読み取り。水平尾翼に比べ垂直尾翼は薄い。
  • 正面図の風防後端フレームは正面からの条件のよい写真トレースで、まずまずの精度。中央胴体後半(断面図C、D)は条件の良くない写真から起こしており、精度はやや甘。
  • エンジンカウル(断面図2)は、ブーム真正面からの写真のトレース。
  • 防火壁(断面図3)は、組み立て中の写真のトレースだが、やや斜めなので精度甘し。
  • 脚庫後端(断面図4)、および尾部取り付け部(断面図8)は、組み立て中で各部を取り外して断面形状が現れた写真のトレースなので、イメージは合っているはず。
  • ラジエータ部(断面図4〜7)もそれなりに写真をトレースした結果。
  • 側面図はノンスケール。念のため。



■ アルミ 10/1追加

 はや10月。ようやくアルミに着手。中央胴体先端から貼っていく。1/48というスケールや機体の複雑な形状を考慮し、今回は0.2mm板をメインで使う予定・・って、気付いたら機首は何故か(←勘違いともいう)0.3mmを使用している。かように、久しぶりで勘が鈍っており手こずる。当初、尖った鼻先を一枚で絞ろうとしたけど、難しい。やるなら型取りしてレジンの雌型でも作らないと無理かな。諦めて実機どおりのパネル分割にする。



当初はこれを1枚で絞ろうとしたんだけど・・

接着は30分硬化型エポキシ。場所が場所だけにウレタン圧着できず、セロテープで押さえるのみ。


 まず3枚。長い旅の始まり。


■ 平面図修正

 掲載後に入手した写真等に基づき、上面図を修正する。主な修正箇所は下記のとおり。基本的外形が変わったので、Ver.2.0とする。下面と正面/断面は作業中にて、次回以降に掲載。側面図は変更箇所なし。

拡大図面

  • レストア中で、中央胴体を外した状態の内翼の写真を発見。これに従い、中央胴体後半の幅を若干広げる。1/48で1mm程度。
  • 写真に従い、内翼上面の給油口の位置をやや外側寄りに修正。


 先日図書館で借りた「双胴の悪魔:P-38 文庫版航空戦史シリーズ34」(マーチン・ケイディン著/朝日ソノラマ)によると、J型の主翼前縁は、燃料タンクが追加されたものと、そうでないものの2種類があったとされる。そうであるなら、以前記述したマニュアル写真と現存機のリベットラインの違いは、これが原因かもしれない。


■ 続、アルミ 10/22追加

 一日一枚で亀進行中。まあ、毎日の定常業務って感じ。最初に難易度の高い先端から始めたのは失敗で、ここの精度が低いなあ。全部貼り終わったら、ここだけ貼り替えるか。



進捗状況報告ってことで。

左キットパーツ。右、不要部をカット。


 顎インテイクにいかにアルミを貼るかで苦戦中。キットパーツは、インテイクから後方にダクトが筒状に伸びており、抜きの都合で実機と少々違うし、この部分のアルミの処理が問題。これを切り取ってアルミはリップ部のみにすれば問題解決かな。ダクト部をきれいに切り取るために邪魔な外側部分をエッチング・ソーで切り取り、これはブーム本体の方に接着しておく。


■ 下面図修正

 続いて下面図を修正する。主な修正箇所は上面図と同様。見た目に全く違いは分からないが、意外と時間を取られる。正面/断面は次回掲載。

拡大図面



 いつものWing Tip掲示板でご案内のとおり、グラの次なる赤箱シリーズ進行中。近日公開予定。


■ 正面図修正 1/7追加

 前回予告から随分経って申し訳ない。修正正面/断面図を掲載する。中央胴体後部のパネルラインや断面形状を平面図に合わせて変更、機首の機銃周りを修正、主翼パネルラインなど追加。

拡大図面

 さて、アルミ貼りの方は放置状態。ちょっと飽きてきてモチベが上がらないのだ。ライトニングファンの方には申し訳ないが、気力充実するまでしばらく休止する。




 参考資料 




■ 参考文献

 P-51やスピットと比べると少ないけど、米陸三羽烏の一つだから数はそれなり。リスト作りも大仕事。文献-4エアコンバットのNo.3はボング伝記、5は現存機空撮、14〜16は南西太平洋米陸偵察部隊史という渋いところ。その他の和書は定番がほぼ揃ってるけど、モデルアート別冊モノグラフと丸メカがないのが残念。

 洋書も定番はほぼ揃う。インアクションは3冊だ。 特筆すべきは-43、44で、サン・テグジュペリと彼が所属した自由フランス軍が南フランスで使用した偵察型F-5の写真集。いつかこれも作りたいなあ。とくに前者はタイトルからしてサンテクスに特化している。ファンは絶対買うべし。関連して-37のオリジナル・オールカラー本には、遠景で小さいながらフランス軍ラウンデルの迷彩F-5のカラー写真あってこれは貴重。

 -38のMushroom本は、型式の解説とクローズアップ。ただし図面のリベットは不正確。-41のWidewing本はW.Bodie氏による大著。同著者でP-47もあるね。-45のVentura本は他にB-25やPV-1など。-46の13FC本は、山本長官撃墜記録あり。-47はF-5について充実。-49と50はメインはP-61で夜戦P-38M型がほんの少し。-51の美しい空撮は形状把握に貴重。-52はアゴではなく機首に鮫口を描いた珍しい塗装もあるぞ←けっこうカワイイ。-53以下は当頁おなじみ。

1 新版 世界の傑作機 No.30 ロッキード P-38 ライトニング 文林堂
2 新版 世界の傑作機 No.131 ロッキード P-38 ライトニング 978-4-89319-172-4 文林堂
3 旧版 世界の傑作機 No.106 1979年2月 ロッキード P-38 ライトニング 文林堂
4 航空ファン別冊 エアコンバット No.3,5,14,15,16 文林堂
5 エアロディティール28 ロッキード P-38 ライトニング 4-499-22727-5 大日本絵画
6 モデルアート臨時増刊No.713 WWII アメリカ陸軍航空隊戦闘機の塗装ガイド(ヨーロッパ編) モデルアート社
7 In Action No.25 P-38 Lightning 0-89747-024-9 Squadron/Signal
8 In Action No.109 P-38 Lightning 0-89747-255-1 Squadron/Signal
9 In Action No.202 P-38 Lightning 978-089747-626-3 Squadron/Signal
10 Walk Around No.30 P-38 Lightning 0-89747-453-8 Squadron/Signal
11 D&S Vol.57 P-38 Lightning Part 1 XP-38 Through P-38H 1-888974-10-9 Squadron/Signal
12 D&S Vol.58 P-38 Lightning Part 2 P-38J Through P-38M 1-888974-11-7 Squadron/Signal
13 Aces of the Eighth 0-89747-055-9 Squadron/Signal
14 Aces of the Southwest Pacific 0-89747-063-X Squadron/Signal
15 Air Force Colors Volume 1 1926-1942 0-89747-091-5 Squadron/Signal
16 Air Force Colors Volume 2 ETO & MTO 1942-1945 0-89747-108-3 Squadron/Signal
17 Air Force Colors Volume 3 Pacific and Home Front 1942-1947 0-89747-376-0 Squadron/Signal
18 20th Fighter Group 0-89747-368-X Squadron/Signal
19 49th Fighter Group 0-89747-221-7 Squadron/Signal
20 Flying Scoreboards Aircraft Mission and Kill Markings 0-89747-305-1 Squadron/Signal
21 Planes, Names & Dames Vol.1 1940-1945 0-89747-241-1 Squadron/Signal
22 Aircraft Of The Aces 14 P-38 Lightning Aces of the CBI and Pacific 1-85532-633-7 Osprey
23 Aircraft Of The Aces 19 P-38 Lightning Aces of the ETO / MTO 1-85532-698-1 Osprey
24 Aircraft Of The Aces 51 'Down to Earth' Strafing Aces of the Eighth Air Force 1-84176-437-X Osprey
25 Aircraft Of The Aces 108 P-38 Lightning Aces of the 82nd Fighter Group 978-1-84908-743-8 Osprey
26 Aviation Elite Units 14 49th Fighter Group 1-84176-785-9 Osprey
27 Aviation Elite Units 23 475th Fighter Group 978-1-84603-043-7 Osprey
28 Aviation Elite Units 32 479th Fighter Group 978-1-84603-420-6 Osprey
29 Duel 26 P-38 Lightning vs Ki-61 Tony New Guinea 1943-44 978-1-84603-943-0 Osprey
30 Production Line to Frontline 3 P-38 Lightning 1-85532-749-X Osprey
31 Aircam Aviation 10 P-38 Lightning Osprey
32 Warbird Tech Volume 2 Lockheed P-38 Lightning 0-933424-65-5 Specialty Press
33 Monografie Lotnicze 68 Lockheed P-38 Lightning cz.1 83-7237-082-6 AJ-Press
34 Monografie Lotnicze 69 Lockheed P-38 Lightning cz.2 83-7237-091-5 AJ-Press
35 Monografie Lotnicze 70 Lockheed P-38 Lightning cz.3 83-7237-099-0 AJ-Press
36 Miniatury Lotnicze 16 475FG 1943-1945 83-89088-50-9 Kagero
37 P-38 Lightning in World War II Color 0-87938-868-4 Motorbooks International
38 Yellow Series 6109 Lockheed P-38 J-L Lightning 83-917178-2-8 Mushroom
39 American Eagles 2 P-38 Lighting Units of the Eighth and Ninth Air Forces 1-903223-17-2 Classic
40 Lockheed P-38 Lightning 1-86126-770-3 Crowood
41 The Lockheed P-38 Lightning 0-9629359-0-5 Widewing
42 P-38 Lightning At War Zenith Press
43 Poet and Pilot Antoine de Saint-Exupery 1-881616-23-1 Scalo
44 Les Ailes de Gloire No16 Les P-38 de la 33e Escadre 2-914403-22-4 Along
45 Classic Warbirds 8 Pacific Twins Ventura
46 13th Fighter Command In World War II 0-7643-2067-X Schiffer
47 The Eightballers Eyes of the Fifth Air Force 0-7643-0910-2 Schiffer
48 Yellowjackets! The 361st Fighter Group in World War II 0-7643-1466-1 Schiffer
49 Queen Of The Midnight Skies 978-0887404153 Schiffer
50 The 421st Night Fighter Squadron in World War II 0-7643-1306-1 Schiffer
51 Warbird Legends 0-7603-0967-1 MBI Publishing
52 Shark's Teeth Nose Art 0-87938-584-7 Motorbooks International
53 Fighter Command 0-87938-473-5 Motorbooks International
54 The Mighty Eighth In Color 0-933424-57-4 Specialty Press
55 The Nineth Air Force In Color 1-85409-272-3 Arms And Armour
56 War Eagles in Original Color 0-9629359-2-1 Widewing
57 Pacific War Eagles in Original Color 0-9629359-3-X Widewing
58 双胴の悪魔:P-38 文庫版航空戦史シリーズ34 朝日ソノラマ





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