カーチス SB2C−3 ヘルダイバー
Curtiss SB2C-3 Helldiver




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SB2C-3 Helldiver of the VB-18, USS "Intrepid"(CV-11), October 1944.



























『・・・わずか26機の「イントレピッド」隊は高度17000フィートを巡航中、軍艦29隻という栗田健男中将の大艦隊を発見した。・・・(中略)・・・1025時、ゲスクワイア少佐は巨大戦艦2隻のうちの1隻に攻撃をかけることを決めた。これは64000トンの、18インチ砲を持つ「武蔵」だったと後に分かった。さっと翼を翻して先頭のヘルダイヴァーがその怪物に向かって垂直に降下し、大口径の高射砲弾の黒褐色の炸裂煙や色とりどりの曳光弾の交差する弾幕の中に突入していった。

 急降下中に敵の銃手の追尾を困難にするために回避機動を行うパイロットもいたが、弾幕射撃は回避できるものではなかった。航空兵たちは対空砲火がばらまかれた空の中をダイブすることしかできなかった。最終的には、近くで炸裂する高射砲弾の音や砲弾の破片がヘルダイヴァーのアルミニウムの外皮を突き破る甲高い音を無視して、彼らは高度6000フィートで体勢を整えた。ほとんどの第18爆撃飛行隊のパイロットは爆撃照準器に巨大な灰色の「武蔵」の姿を見ながら、高度2000フィートで爆弾を投下した。そして、その鮮明な光景は10Gの引き起こしでの灰黒色の靄の中に消えたのだった。・・・』
(バレット・ティルマン著、苅田重賀訳「太平洋戦争のSB2Cヘルダイヴァー 部隊と戦歴」より引用)



モデルは、空母「イントレピッド」(CV-11)の第18爆撃飛行隊(VB-18)所属のSB2C-3ヘルダイバーである。1944年10月24日、レイテ沖海戦においてゲスクワイア少佐に率いられたVB-18の12機のSB2C-3は、5機の損失と引き替えに戦艦「武蔵」を爆撃した。そしてそれは、その後の6波に渡る攻撃によって「武蔵」を撃沈させた最初の一撃となったのであった。この機番61号機は、まさにその翌日、ラダー下部を損傷しながら空母に帰還した際の姿が記録写真に残されている。



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