UH-1J イロコイ トミーテック 1/144 製作記

2019.2.10初出


完成写真




■ はじめに 

 昨春以来、公私で大変お世話になっている方へのプレゼント用に、陸自のUH-1Jを製作する。当初は1/72を考えたんだけど、J型のキットはないし、ニコイチにしても、ハ印もイ印も相当手強い。そこで1/144の技MIXシリーズを選択。通常迷彩のキットが売り切れで、仕方なく冬季迷彩を購入。手塗りで通常迷彩にする。

 キットは大変出来が良い。外形、モールド、小物、合わせ、どれも高いレベル。これで塗装済みとは大したもんだ。ただし「簡単に作れる」というコンセプトの制約ゆえ、純粋プラモデルとしてみると気になる点がなくはない。今回はそのあたりをブラッシュアップしつつ、全体としてはサラリと作るつもり。いや、急に思い立ったので、お渡しするまでの日数がないのだ。

 ところで、UH-1Jって、メーカー名をどう表記すべきなんだろう。当ページではFM-2はゼネラルモーターズ。となるとUH-1Jは富士重工か?


■ 製作開始

 操縦席より前方は、スライド型によるクリアパーツの一体成型。これはよく考えられている。できれば胴体左右もクリアパーツで(せめてドアだけでも)、窓を塗り残しにして欲しかったところ。まあ仕方ないけど、窓まわりにオモチャっぽさが残るのが、本キットの弱点かな。ベストを目指すなら、側面窓は瞬間でがっちり接着して成形→スジボリ、操縦席ドアの窓はクリアプラバンに置換、正面窓のワイパーを削って再生したい。今回ここらは全部スルー。いやあ製作日数が・・←言い訳かい

 機体内部は良く見えないからほぼキットのまま。本来は二列目のシートがあるけど、完成後は全く見えないので、これもスルー。機首は胴体よりやや小さい。接着ガイドを切って上面で合わせる。胴体左右の接着面も少し削るとよいかも(←やってないけど)。ローターブレードがかなり厚い。裏側から半分の厚さに削る。



製作前のキットの状態。

タミヤテープのシートベルトと操縦桿、スロットルレバーのみ追加。←組むと見えない。

胴体左右と機首を接着。左右の合わせは塗料の厚みを削るだけで済むレベル。

下面に段差が出来るので、ちょいと削る。スキッドがあるので目立たない。



■ 塗装&小物

 冬季迷彩は、ダークグリーンの部分を白に置き換えたもの。したがって、白を緑で上塗りすれば通常迷彩に出来る・・はずだが、結局全体を上塗りすることに。調色メモ。茶はP-40Lで使った退色気味のダークアースがピッタンコ。レシピは#22に黄色を2、3割混ぜる。キットの緑は私のイメージより青味が強い。H-81ホークの自作ダークグリーンと#330DGビン生を2:1くらいに白で明度調整。黒は白20%混のチャコールグレイ。各色を薄く希釈して面相筆で上塗りしていく。日の丸と一部のコーション類は塗り残してキットの塗装をそのまま使う。

 ここで問題発生。白の上の塗料の乗りが悪く、どんどん厚塗りになっていく。胴体部はシンナー風呂につけて塗料を落としておくのがベター。クリアパーツのシンナー風呂はちょっと怖いけどね。筆ムラはラプロスで軽く落とし、下地が出たらタッチアップ、埋まるスジボリはエッチングソーでさらうが、そうすると白が出てきてまた上塗り。最後に全体にクリアをたっぷり吹いて、ラプロスで磨く。その後に小物をつけ、フラットクリアで仕上げる算段。



上塗り中。

小物終了。あとはインレタとフラットクリア。屋根は各色に白を混ぜる。


 細部はスケールゆえか、細さに限界がある。ピトー管、テイルスキッド、ローター基部のリンクなどは、キットパーツを洋白線や延ばしランナーに置き換えスッキリさせる。テイルブーム周囲のアンテナ線は一つの見せ場。0.3mm洋白線を埋めて、白色のテグスを張る。その他、屋根のタオルバーアンテナ、スキッド先端、ワイヤーカッターのステー、ワイパーガードなどの小物を追加し、汚い塗装から目線を逸らす。

 組み立て後に気付いたけど、キットは若干テイルヘビーで、尻餅はないもののスキッド先端が浮き気味。できれば機首にオモリを入れたいところ。ただし設置場所はかなり制約される。


■ 完成 2/19追加

 シーフュリやブリファンと同版でアドマに発注してたインレタが到着。シリアル、陸自のロゴを貼る。今回のシートは、ベースの半透明フィルムの質が変化していたのか、細かい文字がベースフィルムから剥がれにくく、転写に手こずる。その旨お知らせしたところ、なんと早速対応して改善版を再送いただく。ありがたや。

 展示ケースはウェーブ製。コーティングポリマーを塗布すると、指紋やゴミが付かない。ケースと比べて作品が小さく、バランスが悪い。そこで3Dプリンタで展示台を作る。ネームプレートにもなって一石二鳥。



細部を追加。インレタも貼る。ナイロン糸でスキッドを台に縛りつける。

台は3Dプリンタで作成(一部個人情報はモザイク)。ケースにはネジで固定。


 つうことで完成。某日、無事にお嫁入り。展示の見栄えでローターを右に振ったが、お聞きするとこれが正しい駐機時のポジションだとか。では、完成写真。出来が粗すぎて、これ以上拡大できない・・・




















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