九七式中戦車 チハ(新砲塔) 1/48 オリジナル3Dモデル

2022.3.7初出

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完成写真



■ 新砲塔も作るぞ 

 旧砲塔が完成したら、新砲塔も欲しくなる。ということで、製作開始。まずは「キットの調達」から。データはスライス済みだから、あとはMars君が仕事するだけ。データ作成その他は旧砲塔製作記を見てね。



プリントアウト一覧。一日一枚ずつ生産して5日間。bluレジンは旧砲塔製作時のストックを使う。



■ 組み立て開始

 キットが調達できたら、一気に組み立て。実際のプリント品は、サイズや歪みの誤差がある。設計データどおりでないので、擦り合わせ調整は必須。とくにフェンダーの位置決めは慎重に。主砲は仰角固定。キューポラハッチは内部の塗装が面倒なので閉める。



組み立ては半日。目立つ積層痕や「膨れ」をペーパーで落とす。

そしてサフ。T字形の取っ手は、塗装や汚しの途中でポロポロ取れるのを学習したから、まだ付けない。



■ 塗装開始

 折角なので、後期迷彩にする。記録写真を見ると、枯草色は他の2色と明度差が大きい。そこでC524には白を2割ほど混ぜる。土地色は旧砲塔で調合したもの(C522と自作サフを4:1)。草色はC523ビン生。後期迷彩はぼかしの吹き付け塗装という印象があるが、実車写真だとクッキリ刷毛塗りもある。つうことでクッキリ塗りにしよう。今回は境界を面相筆で。砲身、防盾、ジャッキは陸軍カーキとのこと。

 迷彩パターンが悩ましい。ファインのインストをそのまま塗るのは、あまりに芸がないかな。そこで、記録写真のイメージを膨らませて、独自のパターンをつくる。いきなりモデルに塗っても上手くいかないだろうから、白地の図面に鉛筆で下描きする。自分のイメージに合うように何回かやり直して最終決定。

 下描きが出来たら、それを見ながらフリーハンドのエアブラシで色を置いていく。実際に塗ってみると「なんか違うぞ」な箇所が出てくるので、その都度修正。結局、旧砲塔のパターンに似ているなあ。←イメージ貧困なヤツじゃのう



エアブラシでざっと塗ったところ。このあと面相筆で境界を決める。履帯は土地色で下塗り。

意識として、枯草色、草色、土地色が4:3:2。




■ 続、塗装 3/17追加

 続いて面相筆で迷彩の境界を塗り分ける。明るい色の上に暗い色で輪郭を描いていくわけだが、前回画像の状態は各色の面積比が最終形になっている。したがって、まず「地」の色面を広げておく。



エアブラシで枯草色、草色の部分を広げる(草色は土地色の境界だけを広げる)。しかし拡大不十分なのが後で判明。

面相筆で境界線を描き、一定幅まで内側も筆で塗りつぶす。地色拡大が不足で枯草色が狭くなる。履帯に土地色を下塗り。

気を取り直し、残る内側をエアブラシで塗りつぶす。砲身とジャッキはC527陸軍カーキのビン生。

転輪ゴムをマスクしてエアブラシ(自作タイヤブラック)。履帯はC526茶色を筆塗り。機銃は白20%混の黒。


 境界筆塗り方式は、マスキングゾル方式よりお手軽だと思ったんだけど、実はこれが見込み違い。まず、境界線はある程度幅が無いとエアブラシの吹きこぼれが生じる。幅広に塗ると、筆ムラが結構目立つ。#1000ペーパーで軽く均すが、リベットがあったりで不十分。地色拡大が不十分なところは地色も筆塗り。
 そして内側をエアブラシ。筆とエアブラシの艶の違いをフラットクリア+フラットベースで整える。なんてやってると、ゾル塗って剥がすのと同じかそれ以上の手間。出来上がりはゾルの方がキレイ。ということで、この方式、あまりオススメでないかも。


■ ウェザリング

 備忘録。ウェザリングはいつもの手順を少し手抜き。まず全体にウェザマスの木甲板を洗剤入りの水で溶いて塗りたくる。足回りは濃いめ、車体上部は薄め、履帯はサビを少々プラス。ドライヤーで乾燥させたら、水をつけた筆などで過剰分を拭き取る。フラットクリアの定着は省略。エッジとスジボリ部分にスス+サビのウォッシング。

 次に、履帯などに鉛筆粉。車体のエッジやエンジン回りに土地色をドライブラシ。サンド系や暗色のエアブラシは省略。触っているうち、ウェザマスが落ちてくるだろうけど、落ちたらそのとき考えよう。最後に、T字形取っ手と前照灯を接着、尾灯など細部を塗り分け、ウェザマスで馴染ませ完成。ワイヤロープは省略(←こればっか)。


■ 完成

 以上、初出から10日、更新1回目にして完成だ。組み立て、塗装は、タミヤのMMを素組みしている感覚。汚しはほとんどウェザマス一本。埃表現のエアブラシが無い分、汚れのエッジが立っていて、これはこれでイイかも。



























IV号E型と2ショット。チハって小さいイメージがあるけど(私だけ?)、新砲塔になるとIV号より少し幅が狭いだけで、長さ高さはあまり変わらない。←遠近法の効果も多少あり


 いやあ、3Dフルスクラッチを堪能した。やっぱ世界に一つだけのモデルは、形になったときの満足度が高いな。


■ 次の3D

 勉強中のBlenderが、最初の壁を乗り越えて何とかモノになりそう。並行でFusionのフォームモデリングも勉強中。これらが使えるようになると、モデリング可能なアイテムがぐっと広がるのだ。



「練習台」として取り組んでいるスチュアートの防盾。これはFusionのフォームを使って作成。Blenderでも同じものを設計中。


 さて、では次は何を作ろうか。候補は、M3/M5スチュアートの他にも、M4ジャンボやM4コンポジット、T-34ミッキーマウスなんかもいいな。グライフのシャシー使って1tハーフトラックも出来るぞ。ソフトスキンもいけるな。ホルヒとか。あー、いっぱいありすぎて、選ぶのに困ってしまうなー(ニタニタ)。


■ 3Dデータファイル

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