マクダネル・ダグラス F-4C ファントムII タミヤ 1/48 その2

2021.4.21初出

BACK NEXT




最終更新日




■ 塗装考証 5/24追加

 塗装は、1967年夏頃、タイ、ウボン基地における、8TFW司令ロビン・オールズ大佐(Col.Robin Olds)&スティーブン・クローカー中尉(1st Lt.Stephen Croker)乗機、F-4C-24-MC、64-0829「SCAT XXVII」とする。オールズペアは、当機にて1967年5月20日に2機のMIG-17を撃墜し、大佐は第二次大戦(P-51、P-38)からの通算撃墜数を16とした。

 433TFS部隊マーク「サタンズ・エンジェル」と大佐が写った左舷機首付近の写真は有名だが、全体の写真は左舷中央から後方のもの以外は出回ってない。他のベト迷C型を参考にでっち上げようとしたところ、海外のメル友から当機を詳しくリサーチした資料を教えてもらう(THNX Jennings!)。fundekalsというデカールのブックレットで(uはウムラウト。彼に確認すると、日本語表記するならファンデカールでいいかな)、オールズ機ほか8TFWの機体が写真とイラストで詳細に記述されている。考証はこれを全面的に参考とする。デカールもオーダー。ちょい高いけどな。

 詳しくは上記リンクを見てもらえばいいのだが、簡単に解説する。本機は初期のC型で、後の一般的なC/D型とは塗装や細部が異なり、大変興味深い。まず、機首レドーム下のアンテナフェアリングにはストライクカメラが装着され、フェアリングの形状が異なる。これは同隊他機にない(他に数機あり)オールズ機だけの特徴。←指揮官ゆえか。なお、オールズが離任した後の時代の写真もあるが、カメラは撤去され通常のフェアリングに戻されている。座席は初期のマーチンベイカーMk.H5で、後に一般的なMk.7と比べると、パイロット頭部後方のパラシュート部に金属板の囲いがある。自作は大変な形状だが、幸いhypersonic modelsにレジンパーツがある。

 後席コクピット直後やや右舷寄りに、SST-181Xランデブービーコンの細い棒状アンテナがある(拙図面のE型参照)。空中給油口後方の小さなブレードアンテナなし。内翼のパイロンは既に空軍型だが(同隊では極初期の海軍型を装着した機もあり)、サイドワインダー・ランチャーがパイロンに密着しているところが後に一般的なタイプと異なる。垂直尾翼上後端にはRHAWアンテナあり(同隊「なし」の機体もあり←時期によるか?)。ドラッグシュートドアは、アンテナありの「笑顔」タイプとのこと。

 次に塗装関係。当機、他の8TFW所属機と同様に(一部例外あり)、上面:ライトガルグレイ、下面:白で工場塗装され、現地デポでベトナム迷彩が施された。そのため、下面はFS36622ではなくグロスホワイト。ベト迷も退色が著しく、さらに部分的に現地塗料のダーク・オリーブドラブでオーバーペイントされている。尾部の無塗装金属部分との塗り分けラインも異なり、スタビレータより上側の胴体はすべて迷彩塗装され、またスタブ外側上面も前縁まで塗装。現地塗装のベト迷ゆえ、コーションは機首回りを除いて記入されない。射出座席のコーションもデザインが異なる。

 一方、工場塗装のままの下面は、コーションびっしり。40"サイズのインシグニアとUSAFの文字を白く塗りつぶした跡が見られる機体もある。このグレイ/白塗装では主翼の前縁には銀塗装部(コロガードという)があり、機体によって下面にこれが残ってたり、上面迷彩色で塗り潰されたりした。オールズ機は後者。また、当機は時期違いで複数の写真があり、キルマーク、部隊マーク、パーソナルマークが異なる。その度にオリーブドラブがオーバーペイントされて描き直された。上記デカールも時期違いで4パターンが選べる。垂直尾翼中央の暗色部は、ベト迷初期の黒いシリアルを塗りつぶしたもの。したがって右舷にもある。

※オールズはオルズと表記される場合もある。昔の刷り込みではオルズだけど、雑誌に記事にするなら現代風にオールズかな。



この写真は有名なので、見たことある方も多いだろう。

ネット検索するとこれも出てくる。これで大体左舷の様子が分かったと思ったんだけど・・

オールズ機のストライクカメラ。まだあまり世間には知られてないのでは? 前後にカメラ窓がある。

上画像のクローズアップ。金属囲いが分かる。B型も初期はこのタイプを装着している。要注意ポイントだぞ。


 こりゃ相当な違いだよ。オスプレイ本など既存の塗装図や作品ではスルーされているけどな。いやあ、製作中に知ることができてホントよかったよ。


■ 前フラップの修正

 塗装の前にもう少し作業が残っている。まず、今ごろ気づいたのだが、キットの内翼前縁内側フラップのモールドはJやEJ型と同じ固定タイプの表現となっている。C/Dと初期のB(FだけでなくRFも)の当該部分は可動となっていて、パネルラインが異なる。詳しくは拙図のCとEJを見比べられたし。実機写真はブリファン製作記その2の最後の方にある。違いは上面のパネルラインとリベットだけなので、修正は簡単。下面は修正する必要はない。なお、B型に関しては、F-4B-26以降(通算617号機以降)は、内翼前縁内側フラップが固定された。



修正前の状態。画像の2つの楕円形パネル(右舷のみ)はC型にないので埋める。

修正後。正しいラインが分かりづらいので、赤でスミイレしている。


 こんな分かりやすいミス、今まで気付かないなんて。お前の目は節穴か。


■ その他ちまちま

 その他、塗装前のエクステリア関係最後の作業。一部はキャノピ接着前。以下画像で。



フォーメーション・ライトを工作忘れ。穴をあけてクリアランナーを仕込む。なお、前方の大きな〇はIFFアンテナ。

お尻はアンテナ付きとのことで、以前つけたパーツを切り取って付け替える。

ストライクカメラは、キットパーツをベースにプラバンと瞬間+プラ粉ででっち上げる。こちらキットパーツ。

改造後。手こね風味満点なので、ちょっとズルい手を画策中。


 撮り忘れで画像ないけど、右舷機首の小インテイク直上のアクセスパネルは、わざわざキットの台形パネルを埋めて拙図のとおり丸に彫り直したが、オールズ機は台形がおそらく正解とのこと。再度埋めて彫り直す。図面も訂正しておく。丸は初期で、後にシステムの追加で台形に変更、適宜レトロフィットされたとか。しかし、手持ち写真の現存のC/Dでは丸が多数派なんだよね。何故だろう?


■ 迷彩塗装 5/28追加

 塗装の前に調色。この時期のベト迷ファントムは退色が著しい。こちらこちらのサイトのカラー写真などを参考に調色する。この時期の現地塗装色の特徴として、グリーン2色は青味が強い。また色調が似通っていて境界が分からない箇所もあるくらい。タンは退色が著しく、進行するにつれ紫がかった灰色になっていく。

 上記特徴を踏まえ、レシピは以下のとおり。FS34079は、C309ビン生、C331ダークシーグレイ、C15濃緑色が4:2:1に白少量で明度調整。FS34102は、C303ビン生、C331が1:1にC15少量で青味を加え白少量で明度調整。FS30219は、C310ビン生、C311FS36622、C335ミディアムシーグレイが2:2:1。下面はGX1に微量の黒。オリーブドラブは手近にあった正体不明の自作色で近いレシピはC12オリーブドラブとC309が1:1に黒少量で明度調整。



長谷川須比人君に塗って色調確認。向かって左がビン生、右が自作色。工場塗装迷彩でもタンはビン生より明るくするといいかも。


 では、塗装作業。製作開始から5週間で塗装開始は、私にとっては画期的な速さ。いつものペースなら早くて3か月だな。普段レシプロ単発ばかり作っているから、大きくて作業中ぶつけないように気を使う。しかも燃料ベントや翼端など折れやすいし。



クリアパーツに黒サフ。

続いてサフを薄く吹いて工作不具合のチェック。

うむ、#3、#4のたまぐりファスナはいい感じじゃ。0.1mmラインチゼルで彫り直したパネルラインがシャープで苦労の甲斐あり。

主翼のリベットの一部がサンディングで消えており、ケガキ針で再生。画像は再生後。


 表面の不具合をチマチマと直し、改めて本番塗装の下地としてのサフを吹く。これも極薄く希釈してモールドが埋まらないようにする。厚吹きはせず、プラ表面がやっと隠れる程度でやめる。上面迷彩のボケ足が悩ましい。Mr.ペタリや型紙でぼかすとクッキリしすぎるし、フリーハンドだと私のテクではボケ過ぎる。どうしようか。



下面から塗装。GX1白のビン生を吹く。完全な発色は求めず、「黒微量混の白」のところで止める。

次にタン。部分的に白、あるいは黒を加えて色ムラを作る。ただし、この段階でのグラデーションは後述の理由で時期尚早。

次にグリーンFS34079のためのマスク。いつものMr.ペタリで。ここでクイズ。この写真の間違いはどこか?

0.2mmエアブラシでMr.ペタリのちょい手前を目標に吹くが、マスクをはがすとボケ具合の出来がイマイチ。

フリーハンドで境界にグリーンを吹く。吹きこぼれをタンで上吹き。そのタンの吹きこぼれを・・・と2サイクルくらいやって終了。

同様にFS34102をマスクして塗装。今度は境界をきっちり吹く。このあと、上記フリーハンド攻撃を2サイクル。

パターンのミスをフリーハンド攻撃×2で修正。さらに、パネルライン沿いの暗色や部分的な退色を加える。

資料を見てパターンを1/48図面に正確に描いておく。これを見ながらマスキング作業。同じサイズだから形を写し取りやすい。

レドームと機首のオリーブドラブ(OD)を塗装。黒はいつもの白20%黒にさらに白を加える。

垂直尾翼にもOD。フリーハンドなので、ちょいボケ過ぎ。型紙使えばよかったな。


 補足。各色を塗っていく途中段階で、適宜ラプロス#6000で表面を軽く研ぐ。境界のフリーハンド吹きは、ラピットシンナーを使用し、普段より塗料をさらに薄く希釈する。本当に色のついたシンナー。トリガー最前進位置で極細く塗料が出る位置に針を調整。これ以上絞ると出なくなるギリギリの位置だ。この状態で吹きっぱなしにして、境界の内側から攻めていく。吹いてるうちに塗料が詰まってくるから、ときどきティッシュに「どばっ」と吹いて詰まりを落とす。

 2色目のグリーンのやり方、すなわちペタリの短いボケ足で決めておいて、フリーハンド2色でボケ足を加えていく方法は、結構使える。境界線を極薄のダークグレイでなぞると境界のクッキリ感が増す。実機写真を見ると、境界のクッキリしたところと、ボケたところが混在している。そういう観点では今回の方式も結果オーライかな。

 さらに通常の塗装方法の解説。塗料は極薄く希釈。5倍以上、7、8倍くらいだと思う。カップのフチに流れる塗料の濃さで希釈度を判断。流れたとき下の銀色が透けて見える。Mr.ラピッドシンナーを愛用。クリアパーツ周囲は普通のシンナー(ラピッドはややプラを侵すため)。レベリング薄め液は使わない。モデル表面がうっすら塗れる程度に吹き、すぐにドライヤーで強制乾燥。このため雨の日でもカブリは発生しない。これを大体3層から5層くらい繰り返す。適宜ラプロス#6000で表面の凸凹を均す。面積の小さいマーキング塗装は、もう少し濃く希釈する場合が多い。

 クイズの答え。右舷翼端のテープ位置が反対(塗装時はもちろん修正)。


■ パネルラインの修正 5/31追加

 なんとこの段階で、胴体パネルラインの間違いが発覚。海外のメル友の指摘による(ありがたやー!)。どこかというと、ラムエアタービンのドアの少し後方にあるチャフ・ランチャーのパネル。キット、つまりBや、海軍型N、J、S型では左右両方にあるが、Cをはじめ空軍型には無い。自分の図面はちゃんと「なし」で描かれているのに、何で気づかないの? 前縁フラップといい、ボケてるとしか言いようがない。ともあれ、修復は可能だ。



問題のチャフランチャーパネル。これは左舷。

こちら右舷。前方の小パネルも不要。

ラッカーパテ系は塗装時に膨れるので不可。瞬間で埋める。

サンディング。プラ部分を削らないように注意する。

プラ地肌が出ているので、サフから吹き直す。これ非常に大事。このあと#800ペーパーで塗膜厚さを均す。

修復完了。


 サフを吹かずに、いきなり塗装すると、プラと塗装の境の段差が盛り上がってくるのだ。おそらく塗料の中のクリア成分が悪さをするんだろう。不思議なことにサフを吹いて下地を作っておけばこうならない。サフはクリア成分が少ないからなんだろうね。サフを薄く吹いた方が、結果的に塗膜が薄くなる、というのもクリア成分が少ないから。


■ スタビレータ

 これまでスタビレータの記述が無かったのには理由がある。実は、キットの点リベットにたまぐりを打とうとして失敗やらかしたのだ。別パーツの下面無塗装部を流し込み系で接着して、プラが柔らかくなってるのに気付かず同じ針圧で打ち、深い穴になってしまったわけ。瞬間で埋めてリカバリーしようにも、きれいに埋まらない。編集部のご厚意で、代わりの新規パーツを用意して頂き、やり直す。他の作例で不要になったスラット無しパーツを都合してくれたのかな。

 さて、テイク2。下面の別パーツになっている部分は0.5mmプラバンで代替する。サイズを慎重に削り合わせ、瞬間で接着(最初からこうしておけば・・・)。表面の段差を削って均す。上面は、これ以上失敗するわけにはいかないので、キットモールドのまま。サンディングで薄くなったリベット全部をケガキ針で打ち直す。下面は新たにケガキ針でリベット。まっさらなところに打つから、自分好みのピッチで打てる。

 キットは左右一体パーツだが、取り付け部の胴体下面を先に接着した都合で左右切り離す。左右のスタビレータはポリキャップで胴体に取り付けられるが、そのままではガタガタする。本来左右一体でピッタリするものを切り離したから、ある意味当然。そこで内部で左右を接着できるように穴をあけて真鍮線で結合させる。



テイク2のスタビレータ。ちょいリベットのピッチが粗いが仕方ない。左右の連結はこんな具合。

下面。濃いグレイがプラバン新造部。リベットのめくれは丸平刀でそぎ切る。その後にペーパーをかけると穴が埋まらない。

塗装終了。金属部の使用色は後述。この時代のベト迷では塗装部の前縁は迷彩色で塗りつぶされる。

下面は工場塗装のままなので、前縁のコルゲート塗装が残っている。



■ 無塗装部分の塗装

 胴体後半のノズル周辺、およびスタビレータの無塗装金属地肌部分を塗装する。タミヤラッカーのシルバーに黒を混ぜて3、4種類の明度の異なる銀を作り、パネルによって塗り分ける。最も明るい部分でも黒が3割程度。ノズル後方はほとんど黒。ノズル前方部はクレオスのスーパーファインシルバー2のビン生。ここだけは下地もラプロスでしっかり磨いて艶ありにしておく。一方、スタビレータ最後方のパネルは艶消し感があるので、タミヤのフラットシルバー+黒とするが、あまり変わらんなあ。



ノズル前方のスーパーファインシルバーから吹いていく。ドライヤーで十分に乾燥させマスクして次を吹く、の繰り返し。

ノズル上方や、スタブ上方の通常とは異なる塗り分けラインに注意。写真は白く飛んでるが、実物はもう少し金属感があるよ。

ちょっとテカテカしてるのは、ウェザリングしてフラットクリア吹けば落ち着くと思うのだが。

これで全体の基本塗装が終了。ウェザリングはこれから。



■ ミサイル、タンク 6/4追加

 機体本体と並行で、ミサイルやタンクなどの「ぶら下げもの」を進める。前出Fundekalsのインストに、1967年夏頃における標準的なミグ狩りミッションの装備が記載されている。これによると、左舷外側に370ガロンタンク、センターに600ガロンタンク、AIM-9Bサイドワインダー×4、AIM-7Eスパロー×4、右舷外側パイロンにQRC-160 ECMポッド、となっている。右側タンクのかわりにECMポッドというアシンメトリカルな姿も凄みがあってカッコいい。

 で、これらのうち、2種のタンクとスパローは、素晴らしい出来のパーツがキットに含まれている。キットのサイドワインダーも、フィンは薄くディテールはキレいいが、残念ながらAIM-9Bではなく先端が尖っているAIM-9G/H。ここは-9Bにこだわりたいところだが、ハセのウェポンセットの-9Bはタミより一回り小さく、細部も今の目で見ると少々・・。さてどうするか。

 370ガロンタンクは素晴らしい出来。タンク本体の前後の輪切り方向のパネルラインに沿って帯状に薄く盛り上がっているところまで再現されている。しかし接着が微妙な位置にあって、接着線を消すときにこの帯が消えてしまう(←ヘタレなだけやがな)。削り落としたままでも問題ないけど(←他のキットはそうだからねえ)、折角なのでサフで再現することにしよう。

 これらタンクの塗装にはさまざまなバリエーションがある。基本はライトグレイ/白の迷彩に従い白色。FS36622ではない。現地(デポ?部隊レベル?)でグリーンが塗られたが、境界ラインも直線だったり蛇行だったり。センタータンクの上半分がグリーンという例もある。翼端タンクは、全面グリーン(パイロンは白)あるいは全面白もある。グリーンは機体迷彩よりも暗いものが多い。ダークオリーブドラブもあるようだ。



キットのAIM-7Eスパロー。追加工作は後端に穴をあける程度。穴には爪楊枝を刺して塗装の持ち手にする。

キットのニコイチ(下の2つがオリジナル)で先太のAIM-9B(上側)を作るという作戦。

前側のフィンはハセガワウェポンセット(上)を切り取って接着。がんばって試作してみたが・・・

つい、エデュアルド・ブラッシンのレジンパーツをポチ。先端のガラス部分が表現されているのがアドバンテージ。

塗装終了。サイドワインダーは、とりあえずエデュを採用。スパロー先端はミディアムシーグレイと白が半々。

キットの600ガロンタンク。細い凸モールドは邪魔なので削る。じつはシンナーこぼして飛沫かかって塗装をやり直ししてたり。

サフで帯状のパネルの重なりを表現する。しっかりめに3回ほど吹く。

塗装終了。サフの盛り上がりが分かるかな? 機体に比べてグリーンの境界のぼかしを大きくする。


 ECMポッドは当然含まれないので、ハセのウェポンセットかエデュのレジンを調達する必要がある。内側パイロンは造形村を使って工作中。ちなみに、造形村の600galタンクは形がヘン。ま、目立たない場所ではある。


■ 前脚など

 キットの前脚は、なかなかよいディテールなのだが、オレオ部分が短いという致命的ミスがある。アルミパイプに交換するついでに長さも修正。オレオ延長部分のパイプ内部には、隙間埋めにプラ棒。強度を確保するため、上から下まで一気通貫で0.6mm真鍮線を通す。これ以上太いと、最下部逆T字の縦棒部分に入らない。アルミパイプはラプロスとコンパウンドで磨く。



キットパーツ。何故こんな単純ミス?

オレオ上端で切り離し、2.5mmアルミパイプを挟む。キットのオレオ部分はパイプの内径に合わせて削ってパイプにはめる。

できあがり。トルクリンクと旋回モーターもキットパーツ。オレオを延ばした分、上端部を縮める。真鍮線に注意。

フック先端を3Dパーツに交換。上部のラッチに引っかかるバーも再現してある。



■ 下面マーキング跡

 この時代のC型は、翼下面のオリジナルのインシグニアとUSAFを白で塗りつぶして、小さいインシグニアを描いた。元のが消え残った機体もあったらしい。これを表現したい。Fundekalsにも、これが再現できるように大サイズのインシグニアとUSAFが含まれている。これを採寸して、インシグニアは40インチサイズ、USAFは高さ20インチサイズ。お絵描きしてロボでマスクシートを切る。

 で、貼ってみると違和感。手元の写真に比べてUSAFが小さい。写真から計算すると25インチ。ということで125%拡大して再カット。なお、後でメル友(じつはFundekalsの関係者)に確認したら、当初は20インチで後に25インチになったとのこと。生の青と赤を塗って、白を吹くのは大変だし塗膜が厚くなるから、消される手前の色を調合してそこからスタート。



マスキングシートをカットして貼る。

こちら25インチサイズのUSAF。位置は機体によってバリエーションあり。おおらかに塗ろう。

消去中インシグニアレッドは白とミディアムシーグレイが2:1に少量の赤。淡い濁ったピンクを狙う。

消去中インシグニアブルーは、白とミディアムシーグレイ半々に青少量。水色でなく、わずかに青味がかったグレイ。

段差をラプロスで均して、GX1ビン生を上吹き。本当はもっと目立たないと思うが、勿体ないのでこのくらいで止める。

周囲は黒混白で暗いため、いかにもオーバースプレーで消したという感じになってくれる。


 上の最後の2枚の画像は、クリアを上吹きしてからウェザマスでウォッシングしている。


■ ウェザリング 6/9追加

 ここらで第一段階のウェザリングを施す。まず、準備として上面はフラットクリア、下面はクリアをオーバースプレーしてラプロス#6000で軽く磨く。下面がクリアなのは、次にコーションのデカールを貼るから。下面のタービンラインを塗り忘れていて、マスクして塗装。ジェットプロボストの暗めの赤(GX3とサンダーバーズ赤が半々)を使用。そして、ウェザマス(スス+サビ)を洗剤水で溶いてウォッシング。若干拭き残し気味にする。

 次にエアブラシによるグラデーション。上面は黒を極々薄く希釈し、部分的にシェーディング。ノズルを絞って控えめに細く吹く。全てのスジボリに黒々と吹いている(あるいは黒立ち上げで残してる)作品が近頃は流行っているが、本機はそのようには汚れていない。従ってパネルラインにはごく控えめに。むしろ、胴体輪切り方向のリベットライン(作品ではリベットが打たれていないから仮想ラインとなる)を意識する。下面は上面よりはきつめに汚す。実機写真を観察すると、主翼トーションボックス部分はあまり汚れていない。その後方の胴体下部は他と比べて汚れが著しい。この感じで黒+レッドブラウンを吹く。パネルラインには細く、胴体下面には広く、気流を意識して。



第一段階のウェザリング終了。絵的にはあまり変わり映えしないな。

クローズアップ。スジボリにそって黒々とはやらない。

下面。もう少し汚してもいいかな。というか、第一段階は足りないくらいを狙っている。

クローズアップ。



■ 車輪の3D設計

 主車輪は造形村のパーツを使ってもよいが、ディテールがもう一息なのと、溝状のトレッドを再現したいので3Dプリントに置き換える。タイヤ、ホイルの直径、幅は実機写真から計算する。カバーで見えない外側ホイルのディテールがよく分からず、キットを「参考」にする。こんな感じに見える写真もある。でも違うように見える写真もあって、バリエーションがあるのかも。

 前車輪は造形村でもタミヤでも好きな方を使えばいいが、これもトレッドを再現したいので主車輪のついでに3D設計する。タミヤの前車輪は手持ち実機写真と比較すると、やや小振りな気がするが、どうだろう? 造形村のサイズは合っている。 



主車輪の設計終了。お試しプリントして、フィンの幅やボルトの直径などを詰める。

出力はこんな方向で。ホイルは側面を上にするとモールドがキレイに出力される。

前車輪の設計終了。溝は3本。手彫りでも出来なくはないけど面倒くさい(←楽すると腕が落ちるから気を付けよう)。

これもこんな方向で出力。


ダウンロード一覧




■ 主脚など

 主脚柱はタミヤと造形村のニコイチ。タミヤはタイヤの薄いB型だからフォークの張り出しが小さいのだ。強度確保のため、0.8mm真鍮線を上から下まで通す。タイヤにも通すのがミソ。これで荷重が直接タイヤに伝わり、フォークへの負荷がなくなる。主脚カバーは造形村。形状をミスっていて、下辺が湾曲している。プラバンを貼って一直線にする。また、後側には海軍型の出っ張りがあるから切り落とす(←意味が分からない人は拙図のFG.1とC型を比較されたし。前者は海軍型)、と書いてて主翼側の形状を直してないことに気づく。塗装した後だから面倒だなあ。どうしようか。

 パイロン本体は造形村。形状、ディテールはよいのでそのまま使える。底面のディテールをノミなどで彫刻。手こね感満点だがしかたない。オールズ機のミサイルランチャーは、LAU-7/Aと呼ばれるタイプでパイロンにぴったりくっついて装着される。後のC/D/E型で一般的なAERO-3Bではステーによってパイロンから離れている。LAU-7/Aはタミヤのパーツが近い形をしている。パイロン取付部を切り取ってあとはそのまま使う。胴体下面の補助インテイクドアはキットパーツ。センタータンク取り付け用の大きな接着ベロが一体化している。ここのパイロンのモールドは自作も難しく、タンクなし状態の再現が簡単にできないのが、ちょっと残念。



右、造形村。中、タミヤ。左、こんな具合に切り離す。

中心に真鍮線を通す。車輪は3Dパーツのお試しプリントで、ホイルのみサフを吹いている。

主脚カバーは形状を修正する。薄いグレイが貼り付けたプラバン。後縁は一直線にする。

パイロンは造形村、ランチャーはタミヤ。

補助インテイクドアはキットパーツを組んで塗装。緑色はジンクログリーン。

このように、センタータンク用の接着ベロがついているのだ。



■ 続、主脚 6/14追加

 タミヤと造形村のニコイチの主脚、出来たと思って写真を見たらチョット違うぞ。造形村のフォークは外側への張り出しが過大で、タイヤと脚柱上部との関係がおかしいのだ。まったく造形村にはしてやられる。コクピットしかり、脚カバーしかり、ほとんどのパーツが、どこかしら違ってるんだな。主翼バルジも形が変だったし。脚柱とフォークとタイヤをがっちり接着した後なので、スルーしようと一瞬思ったが、やっぱ気持ち悪いのでやり直す。



修正前の状態。脚柱とタイヤの中心が一致。これだと、脚カバーと脚柱との間が開き過ぎるのだ。

修正後。柱とタイヤの中心はズレるのが正解。その差は1mm。フォークの内側に1mmプラバンを接着。

フォークを1mm削る。荷重は真鍮線で脚柱からタイヤに伝わるので、フォークには強度は要求されない。

修正後は脚カバーがぴったり脚柱にくっつく。パイピングなどのディテールも追加。

配線は太さ違いの鉛線。オレオ引き上げリンク(というのか知らんが)の棒は0.35mm真鍮線。

車輪カバーは造形村。下辺が湾曲しているので直線に削る。脚上部の小カバーと前脚カバーはタミヤを使用。


 主脚フォークは、造形村をそのまま組む人も修正されることを推奨。ただしその場合はフォークの強度確保に留意されたし。真鍮線串刺し方式を避けるなら、主脚およびフォークをカバーにがっちり接着して、カバーで荷重を支えるようにすべし。


■ ECMポッドと外側パイロン

 空軍型の外側武装パイロンは、当然タミヤB型にはない。造形村のC型には、あってしかるべきだが、ない。ということで、余っている造形村の落下タンクから自作する。増槽パイロンと武装パイロンは似ているが高さが違うし、下辺ラインが直線で後端の段落ちもない。造形村のタンクからパイロンを切り出しすが、造形村の増槽パイロンは長さが足りない。不足分はプラバンをかます。主翼との取付部には揺れ止めに翼状の張り出しがある。この形状は海軍型と同じ(かほぼ同じ)ようである。よってタミヤから切り取ってくる。

 ブリファンの図面ページに書いたとおり、空軍の武装パイロンはMERに爆弾をフル装備した際に主脚に干渉しないように、外側に傾いて取り付けられる。ECMポッドでも同様に傾いているか、確証はないのだが、写真を見た感触では傾いているかなあ。ぶらさげ物によって角度変えるのが面倒なのかも。翼状張り出しはそのように接着する。

 ECMポッドは前述fundecalsによればQRC-160という名称。これでネット検索するとALQ-71がヒットして、両者は同じらしい。で、エデュのALQ-71を購入するが、8TFWの他機が装備しているものとは、全長もアンテナの数も違っていて使えない、チクショー(後日追記、ALQ-71にも種類がある。オーダーするときは間違えないように)。ハセウェポンセットのも、大きさが全然違うしディテールも??? つうことで、3D設計だな。 



ネットで拾ったQRC-160-1、ALQ-71の図。QRC-160にもいくつかのタイプがあるようだ。

再掲。パイロンは外側に傾き、翼取り付け部の羽根もそれに合わせて角度がついている。脚柱とカバーの間隔にも注意。

上、造形村。下、タミヤ。造形村はタンク本体が太いし、パイロンは短いし、主翼取付部の張り出し形状も違う。ダメじゃん。

ともあれ、切り出して武装パイロン出来上がり。薄いグレイは延長のプラバン。揺れ止めは3D。

エデュアルド・ブラッシンのALQ-71。

3D設計。パイロンの揺れ止めも設計する。先端には風車があるが、とりあえず省略。

アンテナを別パーツとするのは、積層痕の処理にはこの方が都合がいいから。本体2分割は出力方向と時間の都合。これでも2時間。

組み立てて塗装しパイロンに取り付け。


 アンテナブレードの配置はバリエーションがあり、短長長短のパターンもあり。ポッドのディテールは、そのものズバリの写真がなく確証はない。エデュのようなボルト穴があるかどうか不明。先端の羽根はエデュに付属のエッチングを使おう。殿様モデリングだな。


■ フック

 アレスティングフックはキットパーツを使い、後端のみ3Dに交換。フック基部の凸リブモールドは実機にないので削る。



修正前。

修正後。ファスナは#4たまぐりで。


ダウンロード一覧


■ キャノピ塗装

 ほったらかしの可動キャノピを塗装する。マスキングはいつものセロテープ。貼り方を解説。今回のような3D曲面に貼る場合は、テープの1か所に切り込みを入れる。窓枠部分にシワができないようにぐるっと貼っていく。当然ガラス部にはシワが出来るが塗装には関係ない。貼り終わったら、窓枠境をニードルでよく押さえておく。切り出しはデザインナイフ。切れ味が良すぎると逆に脱線しやすい。ちょっとだけナマクラになった状態の方がスジボリへの追従性がよい。



セロテープを貼っている途中の状態。切り込みが分かるかな? 内側はマステでマスクする。

塗装終了。窓の中央にはシワができているが、窓枠境にはシワはない。前席キャノピはセロテープ上の塗料を爪で剥がしている。


 8TFWの各機はライトグレイ/白の塗装に上にベト迷が塗装された。オールズ機は窓枠部分が塗り残されている。これは通常のマステでマスクして塗装。使用色はミディアムシーグレイと白が2:1。


■ インテイク内部塗装

 じつは、インテイク内部の迷彩色の塗り分け位置を間違っていて、修正する。当時のベト迷機は、インテイクより少し奥に塗り分け位置がある。オールズ機も写真から確認できる。平面図的には塗り分け線は機軸に直角で、そのためインテイクの機体中心側と外側とでは奥まり方が違う(下画像参照)。塗り分け位置は、このほかにも、センサーよりさらに奥にある場合もあり、これはベト迷のE型や一部の空自EJにもみられる。以上情報毎度感謝。



8TFWのC型。なお、パイロットは副官のダニエル・ジェイムズJr.大佐。

空自EJ型。センサーより奥に塗り分け。全てのEJがそうなのかは調べてない。あしからず。

機体中心側はこの位置。マステを貼るのが大変。

インテイクの下側(および上側)は機軸に直角に塗り分けられる。

修正終了。組み立て前に気づいていればこんな苦労はしなくて済んだのに・・・

風防とドッグハウスの窓のフチにも塗り残しがある。


 窓のフチ補足。風防正面窓の塗り分けも写真あり。後縁の縦部分がライトグレイ、正面窓の窓枠はグリーン。塗り分け線は剥離でギザギザ。あとで直そう。

 サーバの不調なのか、一部の画像がアップロードできない。→FTPの暗号化を解除してとりあえず解決。


■ 前脚 6/17追加

 このところ、連日突貫工事で更新も早いのだ。今日までの作業時間をざっと計算すると180時間。ほとんど仕事の感覚。さて、前脚。現存実機クローズアップ写真を見ていたら、いろんな機器類がついてて結構複雑。そこで3D設計してプリントして取り付ける。パイピングも真面目にやって塗装して、オールズ機の写真を見ていたら、「こんな機器類ついてないぞ!」。3D設計する前によく調べろよ。3Dパーツを切り取って、その切除痕を補修して、再度パイピングして、塗装。あー疲れた。



こちらキットオリジナルの脚柱。

機器類を3D設計。ある時期から装備され、レトロフィットもあったのかな。ま、これはこれで使える機体には使える。

キットパーツに取り付け、塗装まで終了。ごちゃごちゃ感があって、かっこいいんだけどな。

一周回って元に戻った状態。ウォッシングはグレイのパステル。


 ともあれ、機器類の3Dデータをアップするので、お使いくだされ。


ダウンロード一覧




■ ジェットノズル

 HMAGARAGEより販売予定のノズルは、目出度く予定数を完売。買いそびれた方は、次回販売を待とう。さて、作品のノズル。折角なので4Kプリンタがいいな、ということで販売版とは別のスペシャルバージョンとして、IKE氏にプリントしていただく。ところが、ただデータを送ってそのままプリントとはならず多大なご苦労をおかけする(深謝)。

 というのは、Sonic Mini 4Kは、薄物に弱い。Mars2 Proで問題なく出力できたデータが、SM4Kでは欠けがでるのだ。おそらく照射光の強度(透過率か光源か)が原因とのこと。そこでデータ改修となる。その都度新たな不具合が出現し、何度か改修をお願いしてようやく最終版。使用のレジンはSiraya Teckのbuild。推奨温度が40度と、やや取り扱いが難しいが、エッジがシャープに出るとのこと。ただし、SM4Kとの相性がイマイチで、最終版はSirayaとエニキュの混合。



キットパーツの内側フラップを切り取る。左:オリジナル、右、切除後。

積層痕とは無縁でない。ノミ、ペーパーで削り落とす。削る目安に銀を薄く吹いておく。

タミヤフラットアルミとフラットブラックを混ぜて(黒多め)塗装。4Kならではの彫りの深さ。積層痕はほとんどわからない。

左記より黒少な目のフラットアルミでドライブラシ。ウェザマスでウォッシング。


 実をいうと、このノズルに関しては4Kと2Kの差があまりない。つまり2Kでもかなりの解像度なわけ。一方Sonic 4Kは扱いがトリッキーなのに比べ、Mars2は安定の出力。値段は倍半分。プリンタ購入検討の方は参考にされたし。なお、2号戦車製作記で分かるように、履帯などはエッジのシャープさなどに4Kと2Kの差が出ている。


■ マーキング塗装

 尾翼のレター「FG」とインシグニアの青部分は手描きする。いずれもロボでマスキングシートを切る。FGは実機写真から慎重に位置とサイズを決める。インシグニアは15インチサイズ。インシグニアブルーは、機体の退色表現にあわせて退色風味とする。レシピは、自作グロスシーブルー(C326サンダーバーズ青に黄色微量で赤味のないニュートラルな青にしたもの)と白が4:1くらいかな。



マスキングシートを貼る。延びて歪むので適宜カットして貼っていく。尾翼前縁とラダーの切り欠きとの間にギリギリ収まる。

インシグニアもマスク。こちらの位置は推測が入る。

塗装終了。下地のオリーブドラブと文字の関係がちょっと違うぞ。

胴体左舷もマークと迷彩の関係にビミョーなズレが。

レターをマスクしてフリーハンドで修正。あまり変わらんか。

こちらも同様。



■ 機首の塗り分け

 右舷胴体の迷彩塗り分けラインは、fundekalsのインストどおりなんだけど、写真を見ていてふと気になる。インストでは前席キャノピは全体がFS34079となる。しかし、同時代のF-4Cの大多数は右舷はタンで、胴体側の塗り分け線はキャノピ前端になっている。また、左舷後方からの写真で前席キャノピの後方枠がタンと思わせる写真があったりで。fundekalsは何らかの根拠に基づいているかもしれず悩ましいが、やっぱ気になるので自分の説を信じて塗り直す。



右舷機首のタンの塗り分け線を修正。こちらもフリーハンド。

これがその写真。後下隅に塗り分け線があるような。インテイクの塗り分けラインの特徴から、SCAT XXVIIで間違いないと思われる。



■ デカール

 機体下面にはコーションがびっしり。これはfundekalsのデカールを使う。カルトグラフ製。薄くて上質。文字が黒でなくてグレイなので、どぎつく目立たないのがいい。インシグニアの白と赤も同じデカール。青い部分を切り取って貼る。この方式は自分好みのブルーの色調にした上で(赤は面積が小さいから問題にならない)、星や赤線のシャープさも担保される。お奨めの方式なのだ。



コーションはこんな感じ。貼るのは大変。

インシグニアはこうなる。手描きだと、星の尖った先端をシャープするのが結構大変だけど、デカールは楽。


 翌日、デカールの上にフラットクリアを吹く。マークセッターが乾いてこびりついた痕は、マークセッターをティッシュにつけて拭き落とすべし。下面はこの段階で全体にフラットクリア。スジボリが埋まるから。一般的なクリア研ぎ出しのように厚塗りしない。1回吹いて、軽くラプロスで磨いて再度フラットクリア。


■ チッピング

 オールズ機の機首まわりは、迷彩塗装の剥がれが著しい。写真をよく見ると、金属地肌の露出ではなく、ベト迷だけが剥がれ工場塗装が見えてるのが分かる。だから機首上方は黒い点々なのだ。製作開始当初から、これはぜひ再現したかったもの。剥がれの再現方法としてベストなのは、黒とライトグレイを塗ってシリコンバリアをかけてベト迷を塗る方式。しかし、この方法はマスキングテープを剥がしたときに、迷彩がべろっと剥けてしまうリスクがある。したがって却下。仕方ない、面相筆でチマチマ塗るか。



写真を見ながら、面相筆で描き込む。レドーム後端も特徴的な剥がれ方をしている。これはマスクして面相筆。

インテイク回りも特徴的な剥がれ。まだ100%完成でなく、このあとも様子を見ながら少しずつ足していく。


 パーソナルマーキングとコーション類はデカールとインレタのミックスの予定。インレタも発注済み。




次ページ


前ページ

Wings Of Pegasus HOME