マクダネル・ダグラス F-4C ファントムII タミヤ 1/48 その3
2021.4.21初出
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で、レドームに接着、塗装となるわけだが、実はタミヤのレドームにちょっと不満があって、この際それも解消する。その不満とは、後端から5mmくらいのところがゴツゴツしていて、滑らかな曲面でないのだ。また上端が平らになっていく途中のラインも同様に滑らかでない。素組みの人も、ここは要改修ポイント。パーツ状態だとあまり感じないかもしれないが、艶あり黒に塗ると目立ってくる。 |
出来上がったIKE氏特製ストライクカメラ。積層痕をペーパーで均し、スジボリをエッチングソーで彫り直した状態。 |
改修前のレドーム。写真だとゴツゴツ感は伝わらない。矢印あたりがちょっと尖っている。 |
ペーパーでゴツゴツを均す。上端ラインも滑らかになるように削る。写真じゃ分からんが。 |
ストライクカメラを接着。 |
再塗装して改修終わり、と思ったんだけど、まだ整形不足。再度削る。 |
できあがり。レドームは下半分が白20%の黒。上半分はそれにグレイを加えて明るくしたものをランダムに吹き付ける。 |
以前紹介したベトナム戦当時のC型記録写真のサイト(こちらやこちら)を見ていると、オールズ機以外にも、数機がストライクカメラを装着している。オールズ機だけのものではないのだね。シリアルでいうと、63-7586、64-0767、64-0813、64-0822、64-0838である。そのうちのいくつか(64-0822、64-0838)は、フェアリング前方部の形状が異なり、細長い。前方のカメラを撤去して、スパローのシーカーが装着されていると思われる。 さて、いつもなら、ここでカメラの3Dデータをお持ち帰りいただくのだが、事情により保留。どうしても欲しい方はメールされたし。
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ボルト穴の凹み(?)を追加。右舷は斜め下にあるのが確実だが、左舷がいまいち確信なし。点対称で斜め上かも?? |
分割ラインが穴にかかるので二分割は止め、一体で出力。ロケット発射台みたい。 |
できあがり。ボルト穴のほか、細部をリファイン。 |
先端のプロペラはブラッシンのエッチング。 |
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タミヤパーツ。 |
造形村。どちらも穴が浅くて奥行きが足りない。 |
3D設計。リベットのサイズとピッチはデフォルメしている。下1/3は斜めの面で、積層痕の整形に邪魔なリベットは省略。 |
出力し、プラバンの外板を接着したところ。斜面の積層痕は未処理。 |
積層痕を削り落とし、塗装、ウェザリングまで終了。退色気味の明るい赤にしたくて、GX3赤とセールカラーが2:1程度。 |
0.3mmプラバンはバルジの部分で折り曲げ、瞬間で接着する。 |
エアブレーキは、B、N以外の全型式に使える。一応外面も別パーツで設計してある。アップロードファイルでは非表示。
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最後部のは、茶なのか赤なのか黒なのか、確証なし。先端に数字(シリアル?)が入る。このあと貼り付け予定。 |
当時の写真では、黒の部分が赤いものもある。 |
以前の記事にも何度も書いているが、インレタ貼り付け法を再度紹介。インレタはデカールと違って、貼ってから位置を微調整することができない。だから転写する前に位置決めする。しかし、台紙があって不透明なので、微妙な位置が決めにくい。かといって台紙を取ると、位置決め中にインレタが貼り付いてアウト。そのために、マスキングテープなどで位置決めのガイドを付けておき、それを目安に位置決めするのだ。 |
レターのサイズに切ったマステで位置決め。その下にインレタのガイドとなるテープを貼る。この作業を正確にすることが重要。 |
ガイドのテープを頼りに、台紙と一緒に切り出したインレタの位置を決め、テープで固定し、台紙を抜いて転写。画像は転写中。 |
AF40もインレタ。これは台紙と一緒に位置決めした状態。隣の829がガイドになるので、マステ等のガイドは不要。 |
右舷も同様に貼り付ける。尾翼上部のアンテナ前方を黒、後方をやや明るいグリーンで塗る。 |
注意点をいくつか。台紙を抜き取る際、インレタが台紙にくっついて剥がれてしまう場合があるので注意。フィルム、台紙、モデル表面がぴったりくっついているとそうなりやすい。転写中にフィルムが動くとうまく転写できない。とくに小さな文字などにこの傾向が顕著。これを避けるためにはテープでフィルムをモデル表面にしっかりと固定する。前述注意点と相反するので、このあたりは慣れが必要かな。 転写した直後は、インレタがモデルに密着していないため、触るとズレることがままある。転写後には薄い紙を挟んで、その上からしっかりこすりつける。これ重要。貼り付けに失敗したら、インレタをナイフ等でこそげ落として、再度新たなインレタを貼る。このとき、モデル表面にフィルムの離型剤が付着することがある。これがあると、再貼り付けがうまくいかない。離型剤をよく落とすことが重要。ラプロス等で磨き落とすのが確実。失敗はつきものなので、自作する場合は失敗分も含めて多めに作っておくべし。 |
ここに写っている細部マーキングは全てインレタ。部隊マークの黒円と中の星は位置決めがシビア。 |
ステンシルもインレタ。文字の大きさは0.5mm以下。全部の文字が貼れてないが、大体いつもこの程度の歩留まり。 |
上画像から新たに加わったマーキングは、すべてfundekalsのデカール。デビルはニス部分をナイフで切り取って貼る。 |
右舷。RESCUEと赤三角がデカール。右舷は写真がないため、このあたりのマーキングは推測となる。 |
補足。実機のマーキングは、迷彩色を薄く上塗りしてトーンを落としている。このあと実機同様に迷彩色を吹いてトーンを落とす予定。おっとその前に、フラットクリアを吹いて保護する。部隊マークは、当然デカールでも黒丸と白星はあるのだが、間のニスを避けてインレタを採用したもの。もっとも、fundekalsはフィルムも薄いので、デカールでもよかったかな。エジェクションシートの赤三角は、周囲のDANGERが黒で、三角の中の文字も「EJECTION SEAT」だけという珍しいタイプ。デカールはDANGERが赤なのでインレタに置き換える。デポでベト迷を上塗りした際、三角のみマスキングして、DANGERを後から上書きしたのかも?? レドームの赤丸と白ステンシルはデカール。理由は、パネルラインやリベットがないので、クリアを厚塗りして研ぎ出しが可能なため。インテイクベーンのキルマークは、デカールの版ズレによる黄フチの太さのバラツキが嫌だなあと思って、赤を塗装して黄フチをインレタにする想定。ところが、いざ塗装の段になって、カッティングマシンが不調。ロボご臨終か? やむなくデカールとなった次第。貼ってみるとフチの太さも気にならず、結果オーライ。 さて、以上でマーキングがほぼ終了。ストライクカメラも付いた。小物パーツも一部を除きほぼ出来上がる。ということで、大きな山は越えたかな。締め切りには間に合いそうで、やっと気持ちに余裕ができる。あとはウェザリング第二段階にじっくり手間をかけ、エジェクションシート、前脚ドア、キャノピ回り、アンテナ、ピトー管、小物の取り付け・・・ううっ、まだまだやること沢山あるな。
お試しプリントしてサイズ等を調整。キットのMk.7の頭のパラシュート部分を削って3Dパーツを接着する。キットパーツも各部を削って調整が必要。シートハーネスは、ファインのナノシリーズと鉛板とのハイブリッド。肩から下がるベルトの出発点がよく分からず、適当に誤魔化す。塗色はよく分からず、一部は推測。パラシュートと座面はオリーブドラブとグレイの混色。背当ては自作FS34102とグレイ。ハーネスはODとセールカラーとグレイ。一番明るいハーネスはセールカラー。頭当てはダークアースとグレイ。いずれもタバコライオンを混ぜて艶消しにする。 フェイスカーテン・ハンドルはHMAGARAGEの3Dパーツ。エアブラシで黄色を吹き、黒をリターダーで溶いて筆塗り。製品は2個入りだが、お試しプリントが大量にあるので、何個か塗って出来のいいのを採用。それにしても目がきつい。 |
積層痕が目立たぬよう、出力は左右分割して側面を上にする。リベットが足りないのに後で気付き、お持ち帰り版は追加しておく。 |
基本組み立て終了。天辺のパーツを1つ紛失して、造形村で代用(濃いグレイ)。 |
塗装終了。フェイスカーテンハンドルのサイズは慎重に決定。ちなみに造形村の同パーツは大き過ぎるぞ。 |
コクピットに入れてみる。ちょいリベットがオーバースケールかな。 |
では、お持ち帰り。 |
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0.2mmの透明プラバンにエッチングテンプレートを駆使して、窓と周囲のラインをスジボリする。少し大きめに切り出して、造形村パーツに瞬間で接着。溶剤系はあとで表面がうねるので不可だぞ。プラバンとパーツとを合わせた状態で、隙間に瞬間を爪楊枝(先を尖らせる)で流す。接着後にプラバンを削ってサイズを合わせる。アンテナブレードと胴体への接着ベロはキットから。窓のマスキングはセロテープ。 |
基本組み立て終了。あとはアンテナブレードのみ。ライトのキラリがいい感じじゃ。 |
塗装して、fundekalsのデカールを貼る。マスキングはまだ剥がさず、上の塗料をこぞげ落としたのみ。 |
主脚オレオ部にはメッキ調シールを貼る。文具店などで売ってる普通のやつ。ミラーフィニッシュはフィルムが薄くて凸凹になってしまうので。シールはあとで剥がれてこないように裏を瞬間で止める。 |
各種アクチュエータを金属に置き換える。併せて各部のロッド類も塗装。 |
主脚のオレオもキラリ。ホイルの中心部を黒+茶+銀で塗装。 |
タミヤエナメルのフラットブラックとフラットブラウンを混ぜ、テレピン油で希釈。ドライブラシ用の平筆を主に使い、部分的に面相筆。描き過ぎ、失敗箇所、不要部分(パネルの上流部分とか)をテレピン油をティッシュにつけて落とす。むしろ、落としの工程で「描く」感じ。満足いく出来具合になったら、ラッカー系のシンナーにフラットクリアを微量加えてエアブラシ。これでエナメル汚しが定着する。 第二段階その2は、ラッカーによる描き込み。チッピングや汚れを面相筆でひたすら描き込んでいく。本機はコクピットとインテイク周辺の剥がれが特徴的で、ここはしっかり描き込む。しかし、ここだけにチッピングがあるのでは全体のバランスが悪い。そこで胴体後半や主翼上面にも軽く入れてやる。この場合はライトガルグレイではなく、迷彩色より少し明度段階を上げたグレイを使い、気流や整備兵の靴による(と想定される)剥がれを描き込む。この明色系の剥がれと同時に、暗色系の汚れも点描的に加える。とくに、退色表現で明度を上げた迷彩色(これはエアブラシによるもの)の部分に、退色してない生の色を点描的に追加すると、より退色感が増す。 第二段階その3は、ラプロス磨きとウェザマスウォッシング。塗装面をラプロス#6000で磨いたあとに水溶きウェザマス(ススやサビ)でウォッシュして拭き取ると、微妙な拭き残しが生じる。これがいい感じなんだね。残り過ぎたらその部分をラプロスで磨いてやれば落ちる。なお、ラプロスを使うと、塗装の微妙なグラデーションまで落ちてしまうから、そういう箇所はフラットクリアあたりを吹いておいて塗装を保護する。 第一段階は、エアブラシによるソフトな境界の汚れ。そこに第二段階の筆によるエッジの効いた汚れ/剥がれが重なると効果的。 |
その前に、マーキングのオーバースプレーを再現。薄く溶いた迷彩色でマーキングの上から吹き付ける。 |
右舷はタンで。ちょい白っぽくなったので、このあと極薄レッドブラウンを上吹き。 |
ファントムの下面の特徴的な「オイル流れ」汚れを追加。 |
上面のオイル流れはフラップ、エルロンなどごく一部のみ。 |
インテイク上面、とくに左舷側は、搭乗員や整備兵が歩き回るから、剥がれと汚れが顕著なはず。 |
胴体中央部は明度を上げた退色表現に基本色を点描。ドライブラシ用の平筆を使用し、リベットラインを意識して点々と描き込む。 |
ということで、第二段階ウェザリングはひとまず終了。このあと気分で追加するかも。オールズ機の実機写真と、同時代のベト迷ファントムカラー写真(汚れ・退色のイメージソース)を常に手元に置いて、そのイメージに近づくように工夫する。写真の情報を読み取り、その再現手法を考える。そのプロセスが大事だと思う。対象物が変われば、ウェザリングの方向性や使うテクニックも当然変わる。 だから雑誌のテクニックを真似るだけで実機を見ない、っていうのはちょっと違うな。まあ人それぞれ好きにやればいいけど。やり過ぎは禁物で、全体のバランスを見ながらやり過ぎてないかチェックも必要。汚さない部分を残すことも大事かな。本作では、翼端やスタビレータの塗装部は意図してあまり汚さない。などとエラソーに書いているが、実機と比べパネルラインが目立ちすぎなんだよな・・ |
上面はタンの退色感が一つのポイント。金属地肌部分の表現は、このあと手を加える。 |
下面は、きれいなトーションボックスと、汚い胴体後半との対比を意図する。というわりには、あまり差がないかな? |
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キット(B型)はこの位置。手前のアンテナのカーキ色はRLM02グレイと白が半々程度。ここ以外はfundekalsデカール。 |
C型はこの位置。切り取って移設。元の場所は筆塗りでタッチアップ。 |
上側のピトー管はファイン。下側は洋白線。アンチコをクリアーレッドで塗装。その周囲はライトグレイに塗り残されている。 |
翼端灯は小さすぎてクリアー化は無理。白く塗った上からクリアーレッドを塗る。 |
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アクチュエータの長さが合わず根元で切って調整。パイピングをするが、黒く塗ったら目立たない。 |
車輪ドアのステーにも配管するが、全く目立たずがっかり。 |
前脚カバーを接着し、前脚も接着。ところが・・・(後述) |
エアブレーキ。穴の奥行きがイイ感じ。オーバーなリベットも、存在感があってイイかも。ところが・・・(後述) |
まず、エアブレーキに関しては、バルジのないB型からバルジのあるC型になっても、ブレーキのヒンジ位置は不変。したがって、上画像で翼の基準面(緑線)とエアブレーキ基準面(青線)は平行なのが正しい。それに気付かず何も考えずに接着したため、バルジで膨れた分だけヒンジ位置が変わってしまったのだ。そこで一旦切り離して、内側の溝を掘り込み、さらにブレーキ側取り付け部も少々削って再接着。修正後の画像は取り忘れ。 前脚はオレオを延長した分だけ基部を切り詰めているので、トータルの脚長は変わらない。机上に置いて3点姿勢をチェックすると、尻が少し下がったファントム独特の姿勢になって、これはOK。機体と地面との間隔もOK。生きている実機の写真をトレースした拙図面と一致してるからね。ところが、前脚ドアと前脚の関係に違和感がががが。 ドア下端とオレオ上端がほぼ揃うのが正しいのだが、モデルはドア下端の方が下にある。カバーのサイズはタミヤキットに合わせた。つまり、オレオ修正前なら相互位置は合っているのだね。間違ったキットは間違ったなりにバランスしているから、1か所だけ修正すると他との関係がおかしくなる、って自分でいつも言ってるのに、自らその罠にはまってしまったわけ。 さて、どうしようか。脚付け根を延長すると3点姿勢が尻下がりになりすぎるから却下。目立つ場所だけに無視するのも気持ち悪い。よって、カバーを切り詰める。エッチングソーで切り離し、高さを1mm、幅を0.5mm削る。再接着は瞬間イモ付けだが仕方ない。真相はよく分からないが、多分キットの前脚ドアが少々過大なんだろう。 |
修正前。ドアとオレオ、トルクリンクの見え方が違うから、違和感あるのだ。 |
修正前。位置関係がおかしいので、ドアと脚柱をつなぐステーが取り付けられない。 |
修正後。ドア下まわりがスッキリ。上画像と比べると、今どきの裾の短いズボンに履き替えたみたい。脚が長く見えるでしょ。 |
ドアを少しだけ前方に移動。これでステーが取り付け可となり一石二鳥。なお、溝つきタイヤとホイルは3Dプリント。 |
タンクのウェザリングが悩ましい。これらは使い捨てだから、機体と同じようには汚れてないだろう。かといって、真っ新の汚れなしだと、模型的に違和感。ウソかもしれないがその中間ぐらいにしておこう。造形村のパーツを使用した内側パイロンは、タミヤの主翼と馴染みが悪い。多分、造形村の主翼翼型が間違っているんだろうな。また、パイロン、ランチャー、ミサイルと重ねて接着してるので、いざ主翼に取り付けると、4本のミサイルが揃わない。一部を切り離して再接着し、なんとか頭だけでも揃える。 |
吊るしもの接着完了。センタータンクの汚しはもうちょい追加する予定。 |
内側パイロンはFS36622で塗装。極端に色違いは嫌だなあということで、白を少々混ぜて変化をマイルドにする。 |
FS36622ライトグレイって、ベト迷に塗ると白にしか見えないのに、白の隣に置くとスカイみたいに見えて、なんか違和感なのだ。白をまぜたのは、この脳内イメージに合わせるためでもある。ホント、色って、隣に置く色によって見え方が全然異なる。だから、塗る前に色見本で各色のバランスを確認することが大事なのだ。その際、平面のカラーチップはダメ。立体の不要モデルに塗るのが一番。
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マステを0.5mm幅に切って、一本ずつ貼っていく。実物はもうちょい細かいピッチだが、これ以上はテープがよれて難しい。 |
黒少な目の黒混タミヤ銀を吹き付ける。ちょっとコントラストが強すぎだが、想定内。 |
上から2色の中間の明度の黒混銀をオーバースプレーしてトーンを弱める。上端はほとんど縞模様が見えない。 |
ノズルも接着する。このあと、排気汚れなどを加える。 |
ここは「見せ場」というほどではなく、「一応やってまっせ」程度なので、よく見ればやっと縞模様が分かるくらいに抑える。
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元々はこういう機構。回転軸のピンをポリキャップに刺すのだが、遊びがあって半月板が浮き気味になってしまう。 |
ポリキャップ結合は放棄。ピンと半月板を切除する。スタブ本体に真鍮線を打ち、胴体の穴に瞬間で固定する。 |
このように接着。下反角はテンプレートを作って正確に合わせる。 |
半月板は後はめ方式。ピンは切り取る。これなら浮くことはない。 |
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サークルカッターでマステを切ってマスクして塗装。黒ではなく暗めのグレイなのだが、白の隣では黒に見える。 |
カバー内側にデカール。脚庫後方のブレードアンテナは、その有無、あったとしてその形状、色など不明。とりあえずこんな風に。 |
写真撮り忘れの修正後エアブレーキ。後ろから見ると内側(左)のステーが短く見えるのが正しい。 |
前から見るとこんな具合。内側(右)のステーは溝に潜り込んでいる。 |
このうち1.は私には筆塗りのテクがないので却下、5.も位置決めが困難で不可能。残るは2.3.4.で、タミヤの不要キャノピパーツを使って試してみる。3.のスジボリ方式は期待したほどシャープにならず却下。4.のデカールは、直線はいいのだが、風防正面窓の曲線のとおりに細くデカールを切るのが困難。また、色の問題があり、ベタデカールに塗装したものを切ることになり、これも問題。ということで、残る方式はオーソドックスなマスキングして塗装方式かあ。 色もまた悩ましい。実物は黄土色がかったライトグレイってな色調だが、場所により、ライトガルグレイ、タン、ダークグリーンの3色と隣り合わせとなる。このいずれにおいても存在感を主張して欲しい。試し塗りの結果、実物より黄色が強い気もするが、ミドルストーン(退色風味)に決定。 ということで、キット付属のマスキングシートを切り出して、ちまちま貼って、エアブラシは周囲のマスキングが面倒なので筆で塗る。マスクを剥がすと・・・フチはガタガタ、太さバラバラ。仕方ないので、面相筆フリーハンドで修正。手がブレるから少々はみ出す。はみ出しは爪楊枝の先を削ったものでカリカリ。なーんてやってると、結局全体を面相筆フリーハンドで塗装したのとほとんど同じ状態。これ最初に却下した1.方式だよなあ。 |
シール再現前の状態。このままでも悪くはないんだけど・・ |
こちらも同様。縦のフレームはライトグレイ、下辺のフレームはグリーンまたはタンと隣り合わせとなる。 |
向かって右側のようにマスクして、シールを塗装、面相筆でタッチアップした状態。うーん。 |
こちらも同様。うーん。 |
正面窓はマスキングを諦め、直接面相筆フリーハンド。結果は見てのとおり残念賞。筆塗り名人を呼んできて代わりに塗ってほしいくらいだよ。ま、仕方ない。技術の限界として諦めよう。最初から筆塗りフリーハンドと割り切って、ファレホあたりで塗る方が良かったかも。
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改修前。上に見えるのが洋白パイプと金属線。 |
改修後。 |
キャノピの固定フックを3D設計。高さ1mm、基部の円筒は直径0.7mm。 |
キャノピフレームに0.7mmの穴をあけて、3Dパーツをはめ込む。バックミラーも接着。フレームの白い四角はデカール。 |
ミラー面にはメッキ調シールを貼る。オールズ機は前席にミラー2つ、後席は3つ。このあたりは機体によって異なる。 |
取り付けるとこんな具合。まだ両面テープでの仮り止め。 |
では、お持ち帰り。厚さは何種類か用意してるので、お好みのやつで。私は2番目に厚いやつを採用。 |
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IFFアンテナは前述のとおり。編隊灯はクリアランナー。ちと寄り目だな。右舷寄りにSST-181Xランデブービーコンがある。 |
後席左舷側壁にヒューズボックスらしきものを追加。B型の後席パーツを流用。 |
アレスティングフックのラッチもHMAGARAGEの3Dプリント。画像ではよく見えないが、ちゃんと穴が抜けているぞ。 |
逆T字形ハンドルと用途不明のパイプを追加。T字は0.35mm真鍮線はんだ付け。パイプは直径0.4mmで手持ち最小。 |
尾灯のみクリアランナーに置き換え。翼端灯はすぐに取れそうなのでそのまま。APR-25 RHAWアンテナ前方は黒、後方は明色。 |
逆T字形センサーはキットパーツ。AOAセンサーはファインの挽き物。アップで見るとチッピングが雑だなあ。 |
スパローにfundecalsのシリアルを貼る。搭載時のシリアルの位置は不明。前方のは胴体の凹みに半分隠れる位置にあることが多い。 |
実機写真だと、ノズルはかなり暗色。かつ艶消し。通常のアングルだと、後方の縞模様はほとんど見えないのが正解。 |
逆T形のハンドルはドラッグシュートのポップアップドアをシュート収納時に外から開閉するためのものだそう(情報感謝)。スパローは両面テープで固定。接着剤で溝のモールドを潰すのが、なんか勿体ないんだよ。その他、ウェザリングを少々追加。レドーム上部の退色は、ウェザマスの白を綿棒で擦りつけ、フラットクリアで定着。そのあとエアブラシでダークグレイを吹いて調整。全体のツヤをフラットクリアを吹いて調整。以上で完成。
それほど時間をかけた割に出来がイマイチ、という意見は甘んじて受けるが、タミヤC型世界最速の完成と、オールズ機の再現という目標はなんとか達成できたかな。塗装&ウェザリングは、今どき流行りの「映え」系デフォルメ塗装に乗り切れず、今月のスケビ作例のド派手な汚しと比べればかなり地味。まあ、自称正統派飛行機モデラーということで。製作にあたってはIKE氏には3Dパーツのプリント&設計で、J.Heilig氏にはオールズ機の考証で、多大なる援助をいただいた。それらなくしてこの作品はない。改めて深く感謝申し上げる。 拙作はC型への改造だが、同じ手法でJ型にも改造できる。タミヤからいつ出るか分かったもんじゃないから、待つより改造して作った方がいい。ノズル前方の無塗装部分の幅が異なるが、不要部分を切り取るだけでJ型(あるいはE、EJ)になる。前縁内側フラップのモールドはキットがJ型になってるから、ここは改造不要だ。コクピットはCよりJの方がBに近いかも。ジェットノズル、主脚まわり、アンテナ類はニコイチにするキットから持ってくるか、アフターマーケットパーツを使えばよし。あとは細かいパネルラインの変更があるが、参考にしてもらえるようJ型の図面を作成中。ということで、製作記はもう少し引っ張る。 |
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裏ページをいいことに、オールズ機の写真も掲載。 |
作品と同じマーキングの状態。この雰囲気を再現しようと頑張ったんだよ。 |
素晴らしい写真だね。SCAT XXVIIが記入されていないので、作品より少し前。インテイクに赤星はあるのかないのか。 |
ストライクカメラが分かる写真。さすがに内部のカメラまでは再現できず。 インテイク内部、翼前縁回り込み、パイロンの塗装なども分かる。 |
左舷の全体塗装が分かる。これも作品より少し前。Inkscapeに取り込んで、塗装図のベースとする。 |
ネット検索するとこれもヒットする。シリアル末尾が読めないが、迷彩パターンでオールズ機というのが確定。翼落下タンクは全面グリーン(かOD)。 |
作品と同じ時期。インテイクのハゲチョロが著しい。 |
クリアデカールは持ってなく、ウェーブのものを買ってくる。インレタが届くまえに、手持ちインレタの細線で予行練習。クリアデカールにインレタを貼り付け、余白を切り取って不要パーツに貼る。貼って気づいたのは、インレタは発色を良くするために下地が白となっていて、キャノピのフチに貼ると内側から白が見えてしまう。その対策は、インレタ+デカールを貼る前に窓のフチをシール色で塗っておけばいい。って、既にやってるじゃないか。これまでの無駄に思えた作業は、このための準備作業だったわけだ(結果オーライという)。 発注の翌日午後にレターパックでインレタが届く(早っ!)。ウェーブのデカールは厚いので、手持ちカルト製デカールの余白の大きい部分を使い、転写、貼り付ける。それが下画像。シールの太さは正面窓が0.15mm、側面窓が0.2mm。使用色はT179のベージュ。近くで見るとインレタ+デカールが優れる。ただ、遠目で見ると手描きの目立たない方がいい感じ。ということで、さらに細くしたインレタを再発注する。使用色もやや暗いT177に変更。到着まで完成はオアズケ。 |
使用前。面相筆フリーハンドによる手描き。 |
使用後。エッジのシャープさが断然違う。ただ、0.2mmでも太いかな。ちょっと目立ちすぎるのがNG。 |
そもそも、私がデカールを使わずインレタを愛用するのは、デカールの余白ニスが嫌いなため。だから、インレタにクリアデカールを組み合わせるのは意味がないと思っていたわけ。しかし、位置決めが微妙過ぎてインレタを躊躇するような場面では、この方式は極めて有効。英軍機のキャノピ周囲の黄色点線なんかは、絶対コレだね。レターのフチドリなど、2色以上の版を重ねる場合にも使える。ただし、シルバリングや、全体の厚みが増えるというデメリットがあるから、デカールなしで決まるならその方がよく、いわば失敗したときの最終兵器。
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修正前。胴体の迷彩境と不連続になってるのだ。 |
修正後。エアブラシのフリーハンドで。 |
ちなみに、同じような方式で保管しているEEライトニングを、先日棚の上から落としてしまった。一部のスチロールが折れて、脚カバーが外れたが、本体は無事。なお、塗装後あまり時間をおかずにスチロールに長時間触れると、塗装面が付着する。濃い塗料を厚塗りする人は注意。数日経って十分乾燥していれば問題ない。心配ならティッシュなどを挟めば大丈夫。 |
重量は、主翼中央、ノズル前、レドーム、内翼端のスチロールで受ける。タイヤは接地させない。 |
前後の移動はインテイク前と主翼後縁で受ける。左右は機首とノズル後方で受ける。 |
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再掲。やり直し前の状態。正面0.15mm、サイド0.2mm、色T179。 |
やり直し後。正面0.1mm、サイド0.13mm、色T177。写真だとあまり変わらんなあ。肉眼だと結構効果あるんだけど。 |
やり直し後の前席キャノピ。全て0.15mm。 |
やり直し後の後席キャノピ。全て0.15mm。 |
やってみようという方のため、貼り方インストラクション。
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ちなみに、原稿料を製作時間で割って時給を計算すると300円未満(考証、3D設計・出力に割いた時間を除く)。お金のためにやってるわけではないから、全く問題ない。「プロ」ではないので。 ちゃんとした写真撮影はまだ。製作終了から作品返却まで時間があって、冷めちゃったかな。これを機に、気持ちを暖め直して撮影するか。ということで、本記事、もう少し引っ張る。
ファントムのテイルライナーは、新品のときにはかなり光沢のあるグリーン。それが、焼けてくると少しずつくすんだ色になるが、グリーンが全て落ちることはない。自衛隊では色が落ちた頃には取り替える。ライナーはキットのモールドのように3枚に分かれており、1枚ごとに取り替えるので、同一機体でもグリーンとくすんだパネルが混在することがある。これは自衛隊機に限った情報なので、ベトナム戦争当時の機体がグリーンだったかは断定できない。 さらに、別の知人よりエンジン(何の?)を整備してたという方のお話を教えていただく。以下その要旨。情報感謝。 ファントムの排気口の色は、使い込まれる前のオーバーホール後の色は、緑の防錆塗装がされていて、何回かのエンジンの使用によって、完全に黒い煤色になる。米国の博物館などに展示された機体は、オーバーホール後、試運転程度しかエンジンを稼働していない様で、ノズルの内部にフラッシュを焚くと、緑色が写る。岩国や横田、ミラマーなどの基地で展示された機体のエンジンのノズルは、全くの黒で、一部、赤茶けたさび鉄色のような色になっていた。博物館で見るとターボ ジェットのエンジンの内部は、緑の色が残っている感じ。嘉手納で見たF-4Gは、稼働している機体と言うことで、ほとんど黒。
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2007年百里基地航空祭にて、エンジン単体で展示されていたもの。新品に近く、緑色がはっきりしている。 |
2010年航空祭のRF-4EJ(57-6376)。だいぶ焼けて白くなっているが、うっすら緑がかっている。 |
2016年航空祭のRF-4EJ(67-6380)。ずいぶん焼けて白っぽくなっている。ノズル後方の無塗装外板が2枚ほど交換されている。 |
2019年航空祭のRF-4EJ(07-6433)。かなり焼けて、白というより褐色のよう。 |
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