マクダネル・ダグラス F-4 ファントムII 図面 その2

2017.11.11初出

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■ E型側面図、断面図 

 ページも新たにロングノーズ編。空自ファンの方お待たせ。機首外形はマ社図の側・平・断面図をトレース。これが10インチピッチで断面を切っており、B型図のノーズ断面位置と整合してない。比較できるよう断面図はC型に位置を合わせる。これが結構大変で、10インチピッチの断面図から側・平面図を描き、そこから幅と高さを逆算してC型のFS位置での断面図に描きかえる。その過程で従前のC型断面図も見直して微調整。関連するブリ図面も直してと、相当な手間。



  • 機首の骨格は、FS77以降C型と同じ。ただし風防と接するパネルが変更になっているため、風防接線ラインはfs77以降も異なり、一致するのはFS90付近となる。レドーム中心線はC型のそれと一致する。

  • 機首のFS値は次のとおりで位置は右舷図に記載。レドーム先端より順次、-60.0,-2.7*, 2.3*, 12.75, 23.0, 33.25, 40.5, 47.93, 57.8, 67.3*(*はCFS:斜め)。なお、RF型の機首FSはこれとはまた別。

  • レドーム後端断面は真円ではなく、上下につぶれた形。マ社図では上下対称でもなく、若干オムスビ気味、かつ2時4時が膨らんでいる。レドーム先端付近の断面は真円に近づく。

  • J79-GE-10以降のアイリス板は、テキトーに写真をトレースしたものなので、図面的精度はやや甘。絵として見られたし。ノズル前方の無塗装部分のアレンジはJ型も同じ。C型とは異なる。

  • バルカン砲のスリットは有無のバリエーションがあり、詳細不明。出現当初のE型にはない・・かな? パネルラインは、手持ち写真ではこのあたりが精度の限界。FS77以降は、違いが分かったもの以外はCと同じとするけど、これも不明。アンテナのバリエーションもサッパリ分からん。情報求む。


■ 風防比較

 前にも書いたけど、ちゃんとE型図面を描いたので改めて。並べて、重ねて、上から、前から。



並べると、長さやイメージの違いがよく分かる。

ついでにA型も重ねよう。補修を経たショートノーズでは、風防側面ガラスの黒線以下が不透明になるわけだ。

上から。ハセ72の風防って、両者が混ざったような印象だね。形(前後長さ)はC、正面フレームはEって感じ。

前から。断面の色は両型で位置を合わせてある。E型風防前の盛り上がりが感じられるかな。



■ キット評補足

 先日某所で見たハセ48長鼻の完成作品画像、機首から風防へのラインにやや違和感。風防前の胴体頂部を少し盛り、風防を短く(先端を後方へ)するとイイ感じになりそう。あと、風防正面ガラスの形状がイマイチかな。絞らなくともキットパーツのスジボリを彫り直して、周囲の曲面を微調整くらいで出来そう。なお、ハセ48は、ショートとロングで胴体後部も違うらしい。木型から違うのかも。ただしキャノピは区別されていない。


■ ノズル比較

 EおよびJ型以降はJ79エンジンのノズルが変わり、それに伴い胴体も変更になる。模型でこの違いを正しく表現しているものは少ない。胴体塗装部分は両型とも同じ。

 写真も見てみよう。



C型。模型で刷り込まれているより結構幅が広い。

E型。J、S、EJも同じ。モケイはこっちのイメージかな。


 次回、ロングノーズの機首形状について、ねっちりと眺め考察する予定。


■ E型機首の考察 2/5追加

 前回予告の機首を考察しよう。E型機首は、外形としてはC型のFS77より前方をすげ替えたものといえるが、発展経緯を考えると、Cの次はEではなく偵察型RF-4Cとなる。これは、カメラを搭載したためレドーム軸線が上がり、それに伴い風防前胴体も嵩上げされ、風防下端ラインも上がった。次にEを設計する際、延長された機首からスムーズに風防のラインにつなげるため、このRFの風防基部胴体をそのまま流用したのではないか。後述するように、E型の機首の造形が単純でないのは、この経緯が鍵かも。では、写真を見ていこう。



機首側面のラインは、C型のラインをそのまま前方に延ばしたようになっている。レドーム後端付近からコクピットまで一直線だ。

左よりもうちょい上から見たもの。画像は上下に圧縮。機首横は直線。逆にいうと、この線でレドームの幅が決められている。

大変興味深い一枚。影に注目。鼻筋のラインは単純でない。FS45付近ではやや峰が立ち、そこから風防までは末広がりの高原状。

風防直前で胴体が盛り上がるため、この角度から見た機首のアウトラインは風防前で下に凸のカーブが入る。

これも右舷側に着目すれば、風防前の逆R曲面が見て取れる。

レドーム断面に注目。後端では上下につぶれた形。先端付近は円に近い(が、微妙に真円ではないような・・)。

機銃フェアリングの幅、形状とラムエアインテイクの突出具合がポイント。機銃フェアリングは案外太い。

前からみるとラムエアインテイクは突出しない。インテイクベーン内側が可動部先端で折れてるように見えるが、側面形による錯覚。


 既存キットの表現力も興味深いところ。風防前の逆Rはどうかな? 某キットはクビレが強いという説があるが・・ 側面の直線性も重要。某文献の平面図は曲線になってるなあ。逆に、コクピット付近が細いまま側面を直線で延ばすとレドームが太くなってしまう。これはこれでカッチョワルー。

 さておき、コンター図。C型と断面の色を合わせているので、スライドショーで変化を確認されたし。FS77以降で微妙に変化するのは、作図の精度の問題。ま、所詮その程度の精度なのである。


■ よくある間違い

 長鼻のよくある間違い。上はショートの風防のまま鼻だけ長くしたもの。某キットや某図面はこんなだから、刷り込みでこっちが正しく見える人は多いだろう。下は真実の実機。やっぱり上が正解と思う人は、実機写真をよ〜く見てみよう。

 もっとも「どっちでもいいじゃん」とか「俺のファントムはこっちだ」、とかいう意見は全く否定しない。モデラー各人の考え方は多様であって当然。当頁における「正しい」「間違い」という用語は、実機との比較においてのみ用いられる。模型(モデラー、作品)のあり方に対する「正しい」「間違い」では断じてない。ただ、もしどこかで新金型キットを出してくれるのであれば「正しい」キットにしてほしい。これは切実なお願い。





 この機首プロフィールイメージ、ポイントは風防とその前方胴体上部との角度だと思う。ロングは胴体が盛り上がった結果、この角度が広がる。ショートとの差は3゚あまり。たかが3゚といえども、例えば上反角が3゚違ったら凄い違和感だぞ。

 次回は平面図。胴体は出来てるんだが、主翼スラットが・・


■ UAMC静岡 2/13追加

 9年ぶりのUAMCに参加。たっぷり充電する。静岡ホビーショーとは違う方々との交流があり、また素晴らしい作品をじっくりと拝見し、大変充実した二日間であった。お会いした全ての皆さまと事務局に改めて深く感謝したい。唯一心残りは、インフルエンザ?で九州からブラックバニーの飛来がなかったこと。濃〜いファントム話をしたかった・・(既にお気づきと思うが、当頁はF4氏の全面的な考証支援を頂いてるのだ)

 懇親会は指定席で、同じテーブルには親しい人はなく、2時間どうしようかなあ、と思ったら心配無用。周囲の方々は当頁をご覧で話が弾む。サイトやってて良かったとしみじみ思う一瞬。こういう出会いは指定席ならではである。ただ、立食形式はより多くの人と話ができるから、次回はそれもいいかな。


■ E型平面図

 では上下面図。E型の頃になると、アンテナや補強板のバリエーションがあって、よく分ってない。とりあえず見えたものを図化する。模型製作にあたっては実機写真で確認するが吉。胴体後部のパネルラインはC型と若干異なりJ型に近い。CはBに近いから、製造時期が関係するのかな。側面図も訂正して差し替えておく。



  • 主翼スラットはマ社図に断面図があり、それをトレース。主翼との離れ、マニューバリング・ポジションも同図に従う。内翼スラット作動部フェアリングもマ社図があり、センターのBLも記載がある。最内側のは他より太い。内翼スラットは作動時に機軸平行に前方移動するのではなく、やや外向きに回転する。それゆえ、ピンの軸も機軸直角ではない。

  • 外翼スラットのステー位置のBLは不明。写真からの読み取り。主翼側上面の曲がりくねったパネルラインは、写真を読み取ってまあこんなもんか。S型のスラットは、Eとほとんど同じ。ただし、内、外翼スラットの断面形が若干異なり、またBL160付近のフェンスの長さが異なる。

  • 胴体の各アンテナの位置はかなり甘い。胴体中央の八角形のアンテナと隣のブレードアンテナは、同時には存在しないようだ。主翼端の編隊灯は3分割のバリエーションありか?


■ RF型側面図、断面図 2/28追加

 いよいよ最終段階、偵察型だ。図面はRF-4C型として描く。RF-4B、RF-4Eも機首・垂直尾翼は基本的に同じである。



  • RF型の機首断面形状は、マ社製造図に精密なコンター図があり、これをトレースする。ただし下面が平らで角ばった側面形のタイプのみ。丸いタイプの形状は写真からの読み取り。丸型も機首の骨格(フレーム)は角形と同じ。

  • 機首のFS値は次のとおりで位置は右舷図に記載。レドーム先端より順次、-58.924,-6.2,0.76,8.4,16.4,25.0,31.02,36.89,42.63,49.5,(55.4),(62.35),(71.3),77.0 となる。カッコ書きは印刷不鮮明でやや怪しい。SRMの図ではこれら全てCF(斜めFS)となる(77.0は斜めでないような・・)。また、一部数値は製造図にある基本図とビミョーに異なるが、模型的には誤差の範囲。

  • 風防とその基部胴体の基本形状はE型と同じ。ただし、風防より前の胴体上部のライン、断面カーブはE型と異なり、鼻筋の両脇が削がれたような形となる。地上がよく見えるようにするためだろうか?

  • FS25.0、49.5にあるパネルラインは、写真だとわずかに前傾しているように見えるが、レドーム端(FS-6.2)よりは角度が小さいように見える。いずれにせよ、拙図面は写真の印象で描く。

  • RF各型(空自含む)の垂直尾翼のパネルラインは、ブリファンFGR.2と同じで、これはARC-105 HF無線機のパネルアンテナを装着したため。RF-4Eも同じパネルラインだが、前下端のインテイクはE型同様大型となる。なお、FG.1はこのアンテナが無く、J型と同じ垂直尾翼となる。従前のブリ図面は間違い。既にスジボリしてしまった方にはお詫びして訂正。情報感謝。

  • アンテナ、センサー類はバリエーションがあり、詳細不明な部分もあるので、特定の機体を作る場合は実機写真をチェックするが吉。

 さらにコンター図。各断面は、他型に合わせてある。そのため、製造図にない断面は前後から補間する。ついでなので、E型と並べてみよう。

 次回は平面図と丸タイプのコンター図の予定。


■ RF型平面図 3/15追加

 続いて平面図。機首カメラ窓周辺は、真下からの空撮写真と文献-82〜84のクローズアップ写真を参考にしており、窓の大きさやパネルラインなどの精度はまずまず。資料提供感謝。



  • カメラ窓付近の面の折れ曲がりは薄いぼかし線で示す。ただしこれはあくまで雰囲気なので、参考程度に。丸タイプの前から3番目の窓は、折れ線があってクッキリと折れ曲がる。

  • 前脚カバーやその後方のパネルラインは、CやE型とは細部が異なる。後方のスパローの溝は、平らに整形される。断面形状は写真からの推定。

 例により、各型比べてみよう。RF(黒線)とE型(緑線)では、レドーム平面形もやや異なり、また直線の始まりが後方にずれる。また、C型(赤線)と比較すれば風防が異なるのは従前から指摘のとおり。




 一応これで主要なタイプの図面は終了。続いて、パイロン関係、ファスナ&リベットに進む予定。小ネタは随時。A型はどうしようかなあ。


■ パイロン 5/3追加

 図面も地味〜に進行中。主翼の内外パイロン(内側は武装、外側は燃料タンク)だ。なお、今回は図面関係は模型製作記とは分けて、こちらのページにまとめることにする。

 さて、パイロン。空軍型、海軍型それぞれ代表選手でF-4CとファントムFG.1の側面図、下面図にパイロンの図を描き入れる。SRIマニュアルにBおよびC/D/E型パイロンのイラストがあるが、翼取付部など細部が現存機と異なる。拙図は実機写真に基づき作成する。作図に必要な写真は概ね集まったので、精度はまずまずだと思う。情報提供感謝。外側武装パイロンは、現在準備中。

F-4C 側面図  F-4C 下面図  ファントムFG.1 側面図  ファントムFG.1 下面図



  • 内側パイロンは、米空軍では前縁が丸く、米海軍および英型は前縁が直線。ただしRF型は空軍でも直線タイプ。何故だろう?

  • 米海と英では、内側パイロン自体は基本的に同じだと思われる。ただし、底面に違いがあり、米海は前半にレール状のものがある。一方英ではレールがなく、また2つの小突起の位置が異なる。いずれにしても、底面は塞がれ、米空のような穴はない。

  • さらに、ミサイルランチャーにも違いがあり、ブリは左右の間隔が狭くパイロン本体に密着している。米海は米空と同様に本体と離れている(ただし本体との取り付け方法は海陸で異なる)。これらパイロンの取り付け方は、前から見て水平な場合(米に多い)と「へ」の字形に下がる場合があるが、詳細不明。

  • 外側パイロンおよび燃料タンクは、空海英とも基本的に同じだと思うが、細部にはバリエーションがある模様。ただし違いの法則までは分かってない。パイロン前縁付近の小丸が縦に並んだ装置は、左右パイロンとも後ろから見て左手側にのみある模様。


 文章だけだと分かりづらいので、画像も掲載しちゃおう。ナニがアレなのは趣旨に免じてご容赦くだされ。



こちらはブリ。左が前。

こちらは米海型。レールがあって、このレールに爆弾ラックなどを吊り下げるようになっている。

同じく米海。レール先端は上からも見える。AIM-9サイドワインダーランチャーの取り付け方の違いに注意。

米空(E)型。底面には穴があいていて、爆弾ラックがはめ込まれる。



■ RF(丸タイプ)コンター図

 前回掲載忘れの丸機首タイプの断面コンター図を掲載。



 次は外側武装パイロン。続いて、各型のファスナとリベットを描き加える予定。


■ Inkscape小ネタ

 Inkscapeを新しいバージョン0.92.1に変える。設定→インターフェース→日本語を選択→再起動で日本語表記になるはず、がならない。ネットで調べるとプログラムのある場所の上位のフォルダのどれかに日本語名があるとダメらしい。適切な場所に移動すると日本語になってくれる。同問題でお困りの方はお試しを。

 それと、1インチあたりのピクセル数が90から96になっているらしい。私の場合、ステーションダイヤグラムを図化する際、ピクセルで座標を管理しているので、これは大きい問題なのだが、詳細不明。  


■ 外側武装パイロン 5/21追加

 前回予告の外側武装パイロンの図面を、C型とFG.1型の側面図に追加する。ただし平面図は描いてない。悪しからず。なお、空軍型では外側に傾いて装着されるが、図では傾きがないものとして描いてある。

F-4C 側面図  FG.1 側面図


  • 海軍型の外側武装パイロンの基本的外形は製造図にあり、寸法はそれに合わせる。当図には縮尺がなく、落下タンクの全長(マニュアルでは240インチとされる)を基準とするが、微妙に合わない(元図が歪んでいる可能性?)。そこで後端位置は下面からの実機写真に合わせる。

  • パイロン底面の角度(=武装類の搭載角度)がまた悩ましい。海軍型は、前述製造図から起こすと内側パイロンと同じく機軸から-2゚となる。写真からも内側パイロンと同じ角度に見える。空軍型も内外同じ角度に見えるが、手元写真だと-2゚よりやや浅く-1.7〜8゚くらいにも見える。海軍型ともどもこのあたりの角度なのか、空軍と海軍で異なるのか、詳細不明。図はとりあえず全て-2゚としておく。

  • マニュアルにあるウイングドロップタンクパイロンのイラストは、実機に見られる形状と異なり、むしろ海軍型武装パイロンに近い。これは次のように推測する。海軍型の武装パイロンは、初期の落下タンクパイロンをベースに設計された。その後、落下タンクパイロンが改設計され、それは空海共通として現在に続いている。パイロン後半のパネルラインがタンクの形に湾曲しているのが傍証。

  • 一方、軍型の外側武装パイロンには、湾曲したパネルラインがない。これは落下タンクパイロンがベースでなく、空軍独自のものとして新規に設計されたのではないか。



■ 続、Inkscape

 前回更新で、1インチあたりピクセル数の変化について書いた。調べるとver.0.92から変化し、0.91では従前と同じとのことで、再度0.91にダウングレードする。


■ ファスナ 5/31追加

 製作記に記述のとおり、FG.1図面にファスナを追加する。ファスナを描いてみると、パネルラインの位置間違いに気付かされる。ラムエアタービンドア後方パネルの追加、外翼ヒンジ、尾部無塗装部付近のライン位置修正、一部の小アクセスパネル形状も併せて修正。他型と共通な修正箇所も、とりあえず今回更新図面のみ訂正。そのほか若干の小物を追加する。ただし小物の考証は甘い。

FG.1 側面図  FG.1 上面図


  • 数えられるものは数えて作画する。ただし、ファスナとリベットの区別が難しい。図示したもの以外にも、錆の浮いた現存機でファスナのように見えるものがある。一応、アクセスパネルとして取り外せるものをファスナ、機体構造と一体のものをリベットとして取り扱うが、区別は曖昧。なお、リベットもそのうち描くつもり。

  • 一部のパネルではファスナの数にバリエーションがあるが、図面としてはどちらかに統一する(分けて図示してもしょうがないでしょ)。英型としては不明でも米型と共通と考えられる箇所は、米軍型を参照する。

  • ファスナとリベットの区別が分かりづらい部分もあり、お気づきの点はご連絡願う。なお、スタビレータは無塗装で目立つので、リベットだけど図示している。また、ファスナは場所によりサイズが異なる。図では一応区別するが、当頁アップの出力サイズでは分からないかも。それもあり、本図はこれまでの150dpiを200dpiに変更する。

  • 胴体頂部パネルの下端にあるファスナは場所により密度が異なり、FS300付近(主翼主桁上部)が最も密。これは構造設計的な特徴が分かって興味深い。要するに力のかかる場所が密なのだが、つまり、胴体を1本の「桁」と考えると、主翼揚力の上向き荷重は翼主桁の位置で胴体に伝達される。エンジンはそれより後方で胴体に吊り下げられる形となるので、胴体の内部応力としての曲げモーメントは主桁付近が最大となるわけ。
    ※注 エンジン部の胴体下面はヒンジで開閉するドアとなっている。このため、荷重を分担できない。

  • 外翼ヒンジ、上面の凸凹の数を間違えてて修正、1つ減らす。併せて、下面側のヒンジ長さも修正(こちらの数は同じ)。



■ 続、ファスナ 6/13追加

 続いて、下面図にファスナを追加。下面は、実機写真も少なく不明点が多い。側面図、上面図も新たに入手の資料で一部訂正。詳細は下記で。

FG.1 側面図  FG.1 上面図  FG.1 下面図


  • 外翼下面の補強板は、バリエーションが多い。全体の図面では初期状態、補足図でレトロフィットの例を示す。

  • 左舷胴体、ラムエアタービンドアの後方は再修正。翼上面スポイラーに小丸アクセスパネル追加。

  • F-4K/M プレーン・キャプテンズ・ハンドブックというマニュアルでは、外翼下面中央の小四角パネルは左舷のみ。また、胴体下面補助インテイクドアの外側にあるパネルは右舷が前後2分割で、左舷は1枚。実機写真では確認できず詳細不明。

  • 同マニュアルによると、胴体中央部、FS300付近の肩両舷に小アクセスパネルがある。有無を含めてはっきり分かる写真がない。写真によっては、ぼんやりと「あり」に見えるものもある。側上面図では青線にて表示。位置、形状、サイズもかなりアバウト。


■ E型図面訂正 7/3追加

 ロングノーズのE,EJ,F,G型は、胴体左舷のラムエアタービン(RAT)が装備されない。その理由は主翼の動力折り畳み機構の廃止と同様、20mm機関砲搭載やNo.7タンク増設に対する重量軽減策で、バッテリー性能の向上も理由のひとつ。但し、緊急時のパワー確保のため、F-4E ブロック40(68-0452?)以降の機体ではAPUがスタビレーターのすぐ下に搭載されている。このAPUは、機首の上下をコントロールするため、バッテリーにより電動でスタビレーターの油圧ポンプ(アクチュエーター)を短時間だけ作動させるもので、小型タービンエンジンではない。以上情報感謝。

E 側面図  E 上面図  E 下面図


  • ショートノーズ:A,B,C,D,J,ブリファン,派生型の N,S,海軍のG は、すべてRAT付き。

  • E型形態でもC,D から改造されたYF-4Eの2/3号機はRATあり。リコン:RF-4C,RF-4Bは、すべてRATあり。RF-4E-43〜48はRATあり。RF-4E-56〜66はRATなし。

  • RF-4Eの最初のユーザーはドイツだが、RF-4E-43(8),-44(7),-45(19),-46(29),-47(25)の88機はすべてRAT付きで、ほか、イスラエル空軍のRF-4E-45/6機とイラン空軍のRF-4E-48/4機もRAT付き。そして、このあとのRF-4E-56/14機/空自からRATが廃止されている。つまり、152機作られたRF-4Eのうち98機がRAT装備なので、リコンEにおけるRATは決して少数派ではない。

  • リコンEでは、トルコ空軍の8機、ギリシャ空軍の8機、計16機のRF-4E-66には主翼前縁スラットが装着されている。


■ FG.1側面図リベット追加 8/17追加

 FG.1側面図にリベットを追加。この段階になると、Inkscapeファイルの容量が大きくなりすぎて、プログラムがサッパリ動かない。仕方なく、別に軽い作業ファイルを作って、最後に統合するんだけど、そこでリベットとファスナがケンカしてやり直したり、それはそれで作業が捗らずイライラ。

FG.1 側面図


  • リベットラインは読めない箇所も多く、マニュアルの骨組図(それも米軍型)などから類推した部分も多い。機首は基本共通だから問題ないけど、インテイク付近は写真でも読めず、推測が入る。

  • FG.2のリベットは図示してない。FG.1から類推してくだされ。(確たる資料がなく、図示してもそれは私の類推でしかないので、結局同じことになる)

  • ラダー、スタビレータ、フラップ&エルロンおよび外翼のそれぞれ後縁近くは、ハニカム構造なのでリベットラインはない。


■ FG.1上面図リベット追加 9/4追加

 FG.1上面図にリベットを追加。後部胴体のストリンガーのリベットに注意。この流れがきちんと表現されている図面は少ないぞ。

FG.1 上面図


  • 側面図と同様に、リベットラインは読めない箇所も多く、マニュアルの骨組図(それも米軍型)などから類推した部分も多い。インテイク付近のストリンガーは写真で読めず、推測。

  • 主翼のリベットは、ストリンガーやリブのウェブのからやや外れた位置に打たれる。図面でも判っているいる範囲で再現する。なお、胴体フレームのリベットも本来は同様のはずだが、どっちにズレるのかが不明だったりで、そこまでは再現してない。


■ FG.1下面図リベット追加 9/19追加

 下面は不明部分が多く、参考程度に見ていただければ幸い。ついでに側面図も追加・訂正。

FG.1 下面図


  • 後部胴体下面のフレームは、部分的な実機写真を頭の中でつなぎ合わせてこんなもんか。いい資料お持ちの方、ぜひともご提供頂きたく。

  • エルロン前方のファスナおよびフラップ前方のリベットラインは、マニュアルのパーツ図による。

  • リベットとファスナの判別がはっきりしない部分もある。とくに外翼部。その他、不明部分は頂き物のお手製J型図面を「参考」にする。


■ C型側面図リベット追加 10/1追加

 C型側面図にリベットとファスナを追加する。当型については、マニュアル、現存機写真からかなりの部分が判明。さらに九州方面から監修いただく(毎度感謝)。作業中、従前の図面の大間違いに気付いたり・・

C型 側面図


  • インテイクからつながる胴体中央部の「肩」の部分は、フレームのリベットラインがズレて不連続になる。これはブリ型には見られない(←多分)特徴。なぜこのようになるかは、下の画像を見ていただきたい。

  • 米型では、アクセスパネルでない部分にも「+」ネジが多用されている。拙図では太めの点線として表現する。ただしこのネジタイプと通常のリベットの区別がつかない部分もあり、必ずしも全てが表現されているわけではない。

  • インテイク側面のフレームが前傾している部分のリベットラインは、現存機ではほとんど読めない。パテ埋め整形してるか、スポット溶接かと考えられる。製造中の未塗装の写真から、この部分がダブルであることが分かる。ブリもおそらくここはダブル。前の図面を訂正しておく。

  • ラムエアインテイク(RAT)ドア前方のアクセスパネルを間違えており訂正する。フレーム2つ分の幅が正解。RF型のRATありも同様。ただしE型等のRATなしの場合はフレーム1つ分の幅。

  • その他、コクピット左舷のハンドルの位置も訂正。スタビレータ後方の小四角アクセスパネルは左右両方にありかな? パイロン内側のファスナは一部推測。



画像は右舷のFS300から350あたり。このようにフレーム自体が2つのパーツに分かれてるのだ。しかし、何故このような設計になるのだろう?

ノズル前方のドア部分(ヒンジで下に開く)もこのようにリベットラインがズレる。この図は左舷。



■ C型上下面図リベット追加 10/11追加

 C型上下面図にリベットとファスナを追加する。今回も九州方面から監修いただく(毎度感謝)。前内側フラップは、F-4B/C/DおよびRF-4B/C型では可動で、J及びE型以降に固定になる。これはJ型になり、ドループエルロンが採用された際、増大した機首下げモーメントを緩和するため固定されたとのこと。BおよびRF-4Bにはドループエルロンと前内側フラップ固定がレトロフィットされた。この可動タイプと固定タイプを比べると、内部のリブ配置(=リベットライン)や翼との分割ラインが異なる。手元写真を見ると、現存C/D型は全て可動タイプ。なお、このあたりの詳細は「ホラブロワーズの掲示板」2018年10月31日あたりの書き込みを参照されたし。(後日訂正追記)

C型 上面図  C型 下面図


  • ブリの前内側フラップは、固定タイプの胴体側を切り落としたものに近い。E/EJ/J/S/RF-4Eは固定タイプなのが写真で確認できる。

  • 可動タイプは、詳細が分かる写真が少なく(誰も関心ないんだろうな)、リベットライン、パネルラインはマニュアルの図からの推測。固定タイプでも、下側のピアノヒンジは残され、上のネジを外すとぱかっと外れる。

  • 以下、パネルの間違い。RAT上方のホイスト(卵型パネル)の前方にある小四角パネルは「左舷になし」で右舷のみが正解。他型も同様。インテイク横にある前側のホイスト周辺のパネルラインも修正。このあたりは、CとEとJでそれぞれ異なるみたい。

  • 垂直尾翼前方胴体上部のアクセスパネルは、B/C/Dと後のタイプで異なる。エンジン付近の胴体下部は左右非対称。このあたりは、C/D/Eの空軍型とB/J/N/Sの海軍型で違いが見られる。その他、余計なアクセスパネルを描いてたり。

  • 外翼下面中央部付近にある小四角パネルは左舷のみと思われる。各型共通か? これ以外にも細かい部分をあちこち追加・修正している。



現存C型。マニュアルの可動タイプの図に似ている。

現存J型。分かりづらいけど、翼境のクランク状パネルラインやファスナの配置に注目。

A/B型のマニュアルから可動タイプの骨組図。

こちら固定タイプのパネル図。リブの配置が異なるのが分かる。



■ EJ改 側上下面図 4/19追加

 空自F-4EJの外観は、スラットが導入される前のE型とほぼ同じ。EJ改は、主尾翼端のセンサー、レドームのライトニングストリップ、パイロンのチャフ・フレアディスペンサーなどが追加される。EJをベースに偵察型にしたRF-4EJは、外観はEJのままながら、垂直尾翼のパネルラインはRF型と同じとなる。



  • センサー、アンテナなどは、実機写真をベースにする。まあ、そんなに外してないだろう。EJは前脚ドアのアンテナが米空Eと同じ斜めタイプかも。

  • 下面側のライトニングストリップは推測。一応上下対称とするが・・・ また、チャフ・フレア・・もいい写真なく、形状は甘い。

  • ロングノーズの機首リベットラインは、マニュアルにあるE型骨組図をベースにしている。実機では全く見えない。

  • スタビレータの補強板は、有無のバリエーションあり。左右対称に、表裏共にあり、表のみ、裏のみ、表裏共に無しの機体があった模様。晩年はほとんどの機体にあり。(情報感謝)

  • 垂直尾翼のパネルライトの位置を訂正(2021/5)。



■ E型リベット図

 E型図面にリベット、ファスナを追加して差し替える。スラット付きのE型およびS型の外翼は、リブのラインが機軸平行となる。スラット基部に合わせたのかな。そのリベットラインは、実機写真から見えたものを図化。つうことで欠けはあるかも。外翼および内翼のスラットのリベットは、マニュアルの図、実機写真を基に図化する。一部推定あり。内翼スラットに関しては、マニュアルの図は省略が見られる。 外翼のスラット基部のファスナは、写真が不明瞭なため、個数は一部推測。


■ J型 側上面図 2021/7/19追加

 ようやくJ型図面を作成する。今回も九州のF-4オーソリティに監修いただき(毎度感謝)、新たにリベット、ファスナ、パネルラインを追加(例えば胴体頂部のリベットなど)・修正する。これらの多くは他の型式にも共通だが、従来図の訂正は現状未対応。暇なときにゆるゆるやろう。他型の図とJ型図を見比べて、型式による差がないと考えられる箇所で図に差異がある場合は、J型図が正しいものとお考えいただきたい。今回はまず側面図、上面図を掲載。下面図は次回で。タミヤ1/48 B型をJ型に改造する際に使ってもらえれば嬉しい。



  • J型は、胴体後半のパネルラインがE型に近い。また機首はK/M型に近い。胴体中央部はB型、主翼はEJ型に近い。

  • 胴体頂部のリベットラインは、マニュアルのパーツ図にある補強リブのライン。

  • インテイク側面などのアンテナの形状、位置、サイズは、手持ち写真で分かる範囲内で作図。若干甘いので、改造にあたっては、その有無も含め、各自写真等で確認されたし。

  • 垂直尾翼後端のアンテナフェアリングは、C型、B型のものより大型化している。

  • 主翼のトーションボックス部にある小アクセスパネルは、楕円形と小判形とがある。




■ J型 下面図 2021/7/30追加

 これまで平行線で表示していたピアノヒンジを凸凹線で表示。ただしピッチや幅はテキトー。


  • 外翼の補強板から外側に延びるパネルライン(青線で表示)は実機で確認できない。





■ 参考文献

 やっとリスト作成。人気機種だけに80冊に達する。新版世傑で7冊あるのは本機だけ。和書はもうちょいあるけど省略。スコドロ本などで写真1、2枚程度のも省略。一方、-30の湾岸戦争WW機のように数は少ないけど貴重なのは含める。-1は今回の図面作成のキモ。記載してないが空軍型のSRIやフライトマニュアルなどもあり。スペイ型は-7、61、63、77、80と少ない。ところで、空自関係が手持ちにほとんど無いのは何故だろう? 別に嫌いじゃないんだけど・・・

 E型を始めたところ、英国のマニアからF-4EとRF-4の資料本を紹介されたので、資料-81、82としてリストに追加しておく。ただし前者は未入手。(2018.1追加)さらにRF関係も追加。-82〜84はE型を含む細部写真てんこ盛り。-85はマリンコのRF-4Bに特化したもので、塗装を調べるには重宝。資料支援感謝。

 さらに九州方面より海怒関係も含めて強力な援護射撃。いやこれ自炊も大変で、模型が進まないという嬉しい悲鳴。61-2はいつもの塗装と戦歴だが、シリーズ他本に比べて厚いしフルカラー。85-2、-3は塗装ガイドとして有用。87の著者は元RAFファントムドライバーで、自身撮影の空撮写真がとても魅力的な一冊だ。以上で参考文献ついに100冊越え!(2018.7追加)

1-1 Structural Repair Instructions Manual NAVY Models F-4A, F-4B & RF-4B Aircraft - The Chief of the Bureau
of Naval Weapons
1-2 Plane Captains' Handbook F-4K/M - -
2 新版 世界の傑作機 No.74 F-4ファントムII 海軍型 4-89319-071-7 文林堂
3 新版 世界の傑作機 No.82 F-4ファントムII 輸出型 4-89319-079-2 文林堂
4 新版 世界の傑作機 No.86 F-4ファントムII 米空軍型 4-89319-084-9 文林堂
5 新版 世界の傑作機 No.167 F-4A,B,N ファントムII 978-4-89319-237-0 文林堂
6 新版 世界の傑作機 No.168 F-4C,D ファントムII 978-4-89319-238-7 文林堂
7-1 新版 世界の傑作機 No.180 スペイ・ファントム 978-4-89319-256-1 文林堂
7-2 新版 世界の傑作機 No.183 F-4E,F,G ファントム 978-4-89319-260-8 文林堂
8 旧版 世界の傑作機 No.23 マクダネル・ダグラス F-4EファントムII 1972年3月 - 文林堂
9 旧版 世界の傑作機 No.99 F-4ファントム海軍型(II) 1978年7月 - 文林堂
10 旧版 世界の傑作機 No.114 F-4海軍型(III) 1979年10月 - 文林堂
11 旧版 世界の傑作機 No.118 F-4E/F/G 1980年3月 - 文林堂
12 旧版 世界の傑作機 No.124 F-4C/Dファントム 1981年3月 - 文林堂
13-1 航空ファン イラストレイテッド No.21 ベトナム航空戦 - 文林堂
13-2 航空ファン イラストレイテッド No.36 F-4ファントムII - 文林堂
14 航空ファン イラストレイテッド No.54 F-4ファントムII - 文林堂
15-1 航空ファン イラストレイテッド No.81 在日米空母航空団 CVW-5 - 文林堂
15-2 航空ファン イラストレイテッド No.103 航空自衛隊 JASDF 1998 - 文林堂
16 航空ファン イラストレイテッド No.113 U.S.NAVY カラーズ - 文林堂
17 航空ファン別冊・エアコンバット No.1,4,5,7,9,12,19 - 文林堂
18-1 エアロ・ディテール 4 マクドネル・ダグラスF-4ファントムII パート1 海軍機編 4-499-20575-1 大日本絵画
18-2 レプリカ10月号臨時増刊 英海/空軍のファントム British Phantom - タックエディション
18-3 ミリタリーエアクラフト 95.5 湾岸戦争航空戦 - デルタ出版
19 F4 Phantom II In Action Aircraft No.5 0-89747-044-4 Squadron/Signal Publications
20 F-4 Phantom II In Action Aircraft No.65 0-89747-154-7 Squadron/Signal Publications
21 F-4E Phantom II Walk Around No.45 0-89747-511-9 Squadron/Signal Publications
22 ...And Kill MiGs 0-89747-056-7 Squadron/Signal Publications
23 Phantom II A Pictorial History of the McDonnell Douglas F-4 Phantom II 0-89747-062-1 Squadron/Signal Publications
24 TAC A Pictoorial History of the USAF Tactical Air Forces 1970-1977 0-89747-064-8 Squadron/Signal Publications
25 Blue Angels U.S. Navy Flight Demonstation Teams 1928-1981 0-89747-117-2 Squadron/Signal Publications
26 Air War Over Southeast Asia A Pictorial Record Vol.1 1962-1966 0-89747-134-2 Squadron/Signal Publications
27 Air War Over Southeast Asia A Pictorial Record Vol.2 1967-1970 0-89747-140-7 Squadron/Signal Publications
28 Air War Over Southeast Asia A Pictorial Record Vol.3 1971-1975 0-89747-148-2 Squadron/Signal Publications
29 Wild Weasel The SAM Suppression Story 0-89747-304-3 Squadron/Signal Publications
30 Air War Desert Storm 0-89747-260-8 Squadron/Signal Publications
31 USN Aircraft Carrier Air Units Vol.2 1957-1963 0-89747-172-5 Squadron/Signal Publications
32 USN Aircraft Carrier Air Units Vol.3 1964-1973 0-89747-218-7 Squadron/Signal Publications
33 56th Fighter Group 0-89747-240-3 Squadron/Signal Publications
34 Fighter Squadron Fourteen "Tophatters" 0-89747-297-7 Squadron/Signal Publications
35 USAF Phantoms in Combat 0-89747-186-5 Squadron/Signal Publications
36 USN Phantoms in Combat 0-89747-213-6 Squadron/Signal Publications
37 USMC Phantoms in Combat 0-89747-235-7 Squadron/Signal Publications
38 C&M Vol.3 F-4C Phantom II part1 Post Vetnam Markings 1974-1984 0-8168-4527-1 Arms & Armour Press
39 C&M Vol.4 F-4D Phantom II part1 Post Vetnam Markings 0-85368-684-X Arms & Armour Press
40 C&M Vol.12 MiG Kill Markings from the VietNam War part1 0-85310-612-7 Arms & Armour Press
41 C&M Vol.13 F-4E Phantom II - Post-Vietnam Markings 1-85310-614-3 Airlife Publishing
42 C&M Vol.17 U.S.Navy F-4 Phantoms part1 Atlantic Coast Markings 1-85310-624-0 Airlife Publishing
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44 D&S Vol.1 F-4 Phantom II part1 (USAF F-4C,F-4D,RF-4C) 0-8168-5011-9 Aero Publishers
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61-1 Warpaint 31 McDonnell Douglas F-4K and F-4M Phantom - Hall Park Books
61-2 Warpaint 114 F-4 Phantom II US Navy, US Marine Corps and RAF F-4J (UK) - Hall Park Books
62 Warbird Tech 8 McDonnell Douglas F-4 Gun Nosed Phantoms 0-933424-71-X Specialty Press
63 Aeroguide 13 McDonnell Phantom FG Mk1/FGR Mk2 0-946958-14-9 Linewrights
64 Aeroguide 25 McDonnell Douglas F-4J(UK)Phantom 0-946958-32-7 Linewrights
65-1 AirDOC 01 USAFE Phantoms part1 The MDD F-4 Phantom II Over Germany 3-935687-02-8 AirDOC
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73 Aerofax Minigraph 4 McDonnell F-4D 0-942548-09-4 Aerofax
74 Aerofax Minigraph 13 McDonnell RF-4 Variants 0-942548-18-3 Aerofax
75 Aerofax Minigraph 20 McDonnell F-4E 0-942548-24-8 Aerofax
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79 Phantoms Forever 0-85045-742-4 Motorbooks International
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81 F-4E Phantom II AUP Phantom Under the Skin Vol 1 978-618-81376-5-3 Eagle Aviation
82 RF-4E & F4E Phantom Under The Skin Vol 2 978-618-81376-7-7 Eagle Aviation
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85-1 USMC Phantoms The RF-4B in the Tactical Reconnaissance Role 1965-1990 978-3-935687-86-7 Double Ugly! books
85-2 British Phantoms The Phantom FG Mk.1 and FGR Mk.2 in Royal Navy and RAF Service 1966-1978 978-3-935687-84-3 Double Ugly! books
85-3 British Phantoms The Phantom FG Mk.1, FGR Mk.2 and F-4J(UK) in Royal Air Force Service 1979-1992 978-3-935687-85-0 Double Ugly! books
85-4 US NAVY Phantoms Atlantic and Pacific Fleet Units 1960-2004 978-3-935687-83-6 Double Ugly! books
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87 The Last Of The Phantoms 0-946958-31-9 Linewrights
88 Phantom Squadrons Of The Royal Air Force And Fleet Air Arm 1-85260-612-6 Patric Stephens Limited
89 McDonnell Douglas F4 Phantom Owners' Workshop Manual 978-1-84425-996-0 Haynes Publishing
90 US NAVY Q/F-4B/J/N/S Phantom 978-90-806747-9-0 DACO Publications






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