FM-2 ワイルドキャット製作記 その3
2012.5.1初出
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マートレットMk.I ライトサイクロンR-1820、カウルフラップなし、リップインテイクあり、ハミルトンプロペラ、非折り畳み主翼、機銃2(片側、以下同様)。外側機銃はかなり外側。風防位置が後退し、その分スライドキャノピが短い。小径尾輪装備機もあり、尾部フックフェアリングなし。 |
マートレットMk.II ツインワスプR-1830、カウルフラップ1枚、リップインテイクなし、カーチスプロペラ、砲弾形スピナ、折り畳み主翼、機銃3(F4F-4と同じ主翼)、風防追加枠あり。 |
マートレットMk.III F4F-3Aと同じ。ワスプR-1830、カウルフラップ1枚、リップインテイクあり、カーチスプロペラ、凸形スピナ、非折り畳み翼、機銃2、風防追加枠あり。 |
マートレットMk.IV ライトR-1820、カウルフラップ1枚(Mk.II、IIIと比べると位置が高い)、リップインテイクなし、ハミルトンプロペラ、折り畳み主翼、機銃3(F4F-4と同じ主翼)。 |
マートレットMk.V (後にワイルドキャットMk.Vと改名) FM-1と全く同一、すなわちF4F-4とは外側機銃の有無を除き同じ。 ワスプR-1830、カウルフラップ4枚、リップインテイクあり、カーチスプロペラ、凸形スピナ、折り畳み主翼、機銃2。 |
ワイルドキャットMk.VI FM-2と全く同一。ライトR-1820、カウルフラップ1枚、リップインテイクなし、カーチスプロペラ、折り畳み翼、機銃2、垂直尾翼延長、主翼オイルクーラーバルジなし。 |
これで写真を見て型式の判別がつくね。既存文献でも間違いが多いぞ。基本はP&Wツインワスプの長鼻がMk.2、3、5、ライトサイクロンの短首がMk.1、4、6。
作図メモと補足 Mk.1については、排気管部分にバリエーションがあり、カウル切り欠きが小さいもの(インアクションp41など)と大きいもの(現存機やインアクションp42)がある。図は小さい方。胴体小アクセスパネルなどは不明なので、基本的にMk.6のコピー(他型式も同様)。平面図(次回更新時掲載予定)では、右舷エルロンの固定タブなし。主翼上面は現存機写真から読めるパネルラインのみ記入。下面はインアクションの図面に概ね従う。小丸パネルの一部は推定(F4F-3のコピー)。Mk.2は、左翼上面中央後方に「7」字形に突き出したピトー管を装着した機体あり。Mk.2の一部機体とMk.4以降のピトー管は左翼端にL字形で、Mk.1、3は左翼中央に真っ直ぐ。 Mk.4は、斜めの写真から機首の図面を起こしているので、寸法はやや甘い。基本のシルエットはMk.1と同じと仮定して作図するが確証はない。水平尾翼端から胴体(ラウンデル付近)にIFFアンテナが延びる機体あり。 Mk.5は、基本がFM-1と同じでも、アンテナ柱は無しと斜めと垂直の3種があり、胴体下のIFFアンテナ柱、バックミラー、小径尾輪と、英海ならではの変更が見られる機体もあり、注意が必要。胴体背中の航法灯が2つになりホイップアンテナがつくのはMk.5の途中からか?(米海型では-4の途中から航法灯が2つ?) Mk.6は、これまで解説しているが、改めて整理すると、尾翼側アンテナ線取り付け、胴体側面排気管の凹み形状、スピナ、頭部防弾板まわりにバリエーションあり。バックミラーはキャノピ内。Mk.6のみ推力排気管で、Mk.1から5までは下面に集合排気管(形状はそれぞれ異なる)。 胴体下面の3色灯がよく分からない。Mk.2では全くなし。米海型では記録写真のF4F-4でFM-2と同じ位置にあるのが確認できる。また現存のF4F-3でも同位置にあるが、当該機の胴体が本当に-3かどうか。 シリアル シリアルと機数は以下のとおり。ここからも型式の判別可能だが、Mk.1と3にダブりあり。Mk.1 AL236-262,AX725-738,AX824-829,BJ507-527,BJ554-570 (81) Mk.2 AM954-999,AJ100-153 (100) Mk.3 AX725-747 (USN3875-3940) (30) Mk.4 FN100-319 (220) Mk.5 JV325-636 (311) Mk.6 JV637-924,JW785-836 (340) 短首型比較 サイクロン装備の短首三姉妹、並べて見た方が分かりやすい。下図は上からMk.1、4、6。風防とカウル後端に注目。同じエンジンでもカウルの深さが違う。Mk.1、4のカウルは浅いが、その分胴体が長くなる。スピナ除きの全長は、Mk.6とほぼ(か全く)同じ。一方、長鼻Mk.2、3、5はアウトラインの基本形はF4F-3、4あたりと同じ。F4F-3ではインテイク、カウルフラップ、風防枠などに変化があって複雑だが、マートレットでは同一型式では同じである。 |
検証にあたっては、マートレット各型の写真を可能な限り(70枚ほど)集め、型式ごとに分類し、塗り分けラインやマークのサイズをチェックして、まあ9割方合ってると思う。上記3パターンから外れる独自パターンは、70枚のうち2、3枚ほど。胴体左右や主翼との辻褄が合わない「模型に塗れない」塗装図にならないよう配慮したつもりだが、ビミョーな誤差は許してちょ。個体ごとのブレもあり、そこは作図ではテキトーに処理。厳密には元写真を参照願う。 なお以下の図では、右舷は特定機の塗装例、左舷のラウンデル、フィンフラッシュ、DDストライプはバリエーションの一例を示す。いつものWing Tip掲示板で各方面より貴重な情報を頂く。毎度感謝。 Mk.I Mk.1の迷彩パターンはグラマン社図面23350-3(後掲)にあり、実機写真を見ると忠実に図面どおりに塗り分けられている。一方、色調はかなり複雑。当初は米国内において、艶ありの上面シーグリーン28とフラッグブルー24、下面ライトブルー27で塗られ、これは熱帯海上迷彩(tropical sea scheme:上面ダークメダタレイニアンブルー/エクストラダークシーグリーン)を模したものらしい。マーキング類は米国のインシグニアレッド、同ブルー等となる。 その後英国内において上面のみ温帯海上迷彩(EXダークシーグレイ/ダークスレートグレイ)に塗り直され、ラウンデルやフィンフラッシュ、スカイの胴体帯などが必要に応じて塗り替え/追加されたが、802Sqnのみ米国迷彩のまま使用したとか。以上は参考文献-20のOn Target Special No.2による。 右舷塗装図は、804スコードロン所属機。モノクロ写真で上面2色の明度差があり、本当にダークスレートグレイか?という疑念はあるが、それが退色したものとして作図。胴体のA1タイプラウンデルは、黄色の幅が半分の変則形で36インチ。左舷キャノピ後方胴体にディズニーのプルートが描かれる(文献-20にイラストあり)。プロペラブレードは黒だが同隊他機は銀。作図では省略してるが、上側カウルだけ他機から持ってきたかのように右舷側に下面色らしきものが見える。左翼下面の黒(1940年11月より導入)は議論の余地があろう。私は、時期違いでブルーも黒も両方あり説を支持。黒のときブルーの右翼下面ラウンデルにも細黄色フチがつくか。 左舷塗装図の迷彩色は米国で塗られたオリジナルを示す。上面2色の明暗が逆転するので要注意(EXダークシーグレイ→シーグリーン28、ダークスレートグレイ→フラッグブルー24)。パターンは同じ。下面は、米国ではもちろん黒には塗られていない。渡英後は知らんが。左舷ラダーの塗り分けラインは、後ろに向かってほぼ45゚で下がっていく。 Mk.1って、形といい、色といい、マーキングといい、ちょっと変わっていてミステリアスで、模型的に面白いアイテムだね。 |
Mk.II & IV Mk.2&4のパターンは、もう1つのグ社図23350-6にあり、これも実機写真を見るとほぼ忠実にそのとおり。違う箇所は、写真で確認できた塗り分けラインとお考えいただきたい。こちらの配色はエクストラダークシーグレイ、ダークスレートグレイ、ダックエッグブルーと記述されている。 グ社図では上面ラウンデル54インチ、下面51インチとあるが、実機は外側寄りで小振り(サイズ40インチ、翼端から中心まで50インチ)が多数。Mk.4では内寄り大サイズ(Mk.5以降と同じサイズと位置で胴体はA1タイプ)もある。胴体はA1タイプで42インチ、C1タイプだと36インチ。シリアルの位置サイズもMk.2、4共通。作図はMk.4だがMk.2も同じパターン。Mk.2で配色逆転となる機体あり。平面図の赤線はMk.2の「7」字形ピトー管の位置、緑は側面形状を示す。 |
Mk.V & VI Mk.5&6のパターンを示す公式図は、残念ながら手元になく、写真からの読み取りが全て。前半と主翼はMk.2&4のパターンを左右反転かつ配色逆転したものに近い。ただし尾部は別物。総じて大戦後半の単発機の一般的パターンに近く、一部不明な個所はこれに倣う。配色は、Mk.5のカラー写真で確定的。大戦後期はミラーや配色逆転の迷彩スキムがないのが通例だから、Mk.5、6ともこれ一つのみだろう。 上面主翼ラウンデルは大きくなり内寄りに記入(サイズ54インチ??、翼端から中心まで80インチ。ただ54インチで作図すると、翼前縁との間隔が微妙に合わず、図はわずかに小さめ。理由不明。翼の湾曲か?規定が52〜3インチとか?)。下面32インチ、胴体36インチ、フィンフラッシュ24×24インチ(11:2:11)。風防付近の塗り分け線が風防にかからないように見える写真に基づき作図するが、もしかするとかかって正面窓枠はダークスレートグレイかも?(カラーで何となくそう見える) |
塗装考証根拠 ここで、根拠資料の一部を掲載。下の塗装規定図(画像は一部)は、On Target本によるとグラマン社作成とされ、左が23350-3、その配色はエクストラダークシーグレイ、ライトシーグリーン(!)、ダックエッグブルーとある。この配色はどこから来るのか?しかも実際には塗られてないし。謎多し。右が23350-6。こっちはまとも。 |
Mk.1の塗装図。残念ながら右舷は手元にない。画面外の記述を読めば、主翼上下はAタイプ40インチラウンデル、胴体A1タイプ42インチ(1:3:5:7)となるが、実際は36インチ(1:3:5:6)。 |
Mk.2、4の塗装図。これも右舷手元になし。主翼上面Bタイプ54インチ、下面Aタイプ51インチと読める。画面外の記述で胴体はA1タイプ42インチ、フィンフラッシュ各色8×27。 |
マートレット各型は基本的に米国内で塗装されたと考えられる。根拠は、工場か倉庫か、米国向けと並んでラウンデルまで塗装済みの迷彩機の写真が残っている。その色調が英国純正塗料(シーファイアやシーハリの塗色)と較べてどうか気になるところ。ネットで拾ったカラー画像で検証すると、少なくともMk.4、5はよく似た色調だ。 |
米国塗料で塗られたG-36A(後のマートレットI)。シーグリーン28とフラッグブルー24の色調が推測できる。プロペラ端は三色。 |
現存するマートレットI。右翼下面にオリジナルのライトブルー27が見えている。 |
リップインテイクなし、ハミルトンペラ、エンジンでMk.4と分かる。カウル右舷前面は緑っぽく見えるかな? |
こちらはMk.5。レターで裏焼きでないのが分かる。カウル左舷はダークスレートグレイ。インテイク脇に塗り分け線。小径尾輪、アンテナ柱なし。 |
以前引用したIPMSストックホルムの記事では、GM製ワイルドキャットの機体内部全て(カウル内側から脚ストラット含む)はインテリアグリーンとされるが、このMk.5ではスカイ。ということはシーブルーのFM-2では? 補足 前回更新の塗装図の解説。Mk.2「B」AJ132は所属部隊不明。胴体ラウンデルは変則A1タイプの赤のみ大きくしたように見える。主翼下面はAタイプ40インチ翼端から50インチ。上面はおそらくBタイプ同サイズ同位置だろう。ピトー管形状は不明だが、時期的に7字形かな。Mk.5「B」は空母トラッカー搭載846スコードロン所属。シリアル不明。右舷カウル後方に何か文字があるが読めない。無理に読めばLues LadyかLues Luckyか。意味は・・・・戦場のユーモア? 主翼ラウンデルは一般的なMk.5のもの。主翼上下にDDストライプあり。位置は今回掲載の平面図のとおりで、上側はフィレットまで白(おっと、側面図は間違ってるな・・)。アンテナ柱、ミラー、航法灯、IFFアンテナ、尾脚等は側面図のとおり。 |
FM-2のプロペラは、カーチス製パドルブレード、カフスなし。スピナは2種あり作品の機体は後期の砲弾型だが、スピナが違ってもブレードは同じ。これはタミヤモスキートをベースに削る。ハブはランナーの組み合わせ、スピナはタミヤP-47から。脚関係はF4F-3よりは真面目に手を加える。内部のトラス構造は実物とはやや異なる箇所もあり。ま、横から脚収容部を覗いたときのチラ見えで。レジンパーツ入りの重い胴体を支えるため一部に真鍮線を使うが、あまり意味ないかも。プラでもトラス構造になると結構強い。 |
FM-2になると、増大したエンジンパワーを吸収するためにプロペラが幅広になる。左はベースのタミヤモスキートのプロペラ。 |
脚周りはテキトーにディテール追加。がっつり作り込んでも黒く塗るとよく見えないから、雰囲気だけ。 |
あとで資料を見返すと、脚の取り付く板の穴は3つでなく2つが正解。何を勘違いしたんだろう?
パイロット頭部後方の防弾板が悩ましい。初期のFM-2では、それ以外の型と同じくバルクヘッドと一体で、大きなヘッドパッドがついている。一方現存機では、F6F-5後期型のような傾斜した防弾板に小さいヘッドパッドだが、当時の記録写真でこのタイプが明確に分かるものがなく、作品の機でもどっちか不明。砲弾型スピナで小さい排気部凹みの後期生産型なので、傾斜防弾板とする。 こいつらを塗装して組み込み、航法灯類をつければ完成だ。 |
シートベルトは、ご覧のとおり素晴らしい表現。問題は上手く塗れるかどうか。 |
ピトー管はF6F製作時に作ってある。下のは米汎用1/48。 |
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照準器はクイックブーストのレジン。コクピット内に色を差す。 |
胴体下面三色灯は、バイスでざぐって色塗って、UVクリアを垂らす。お手軽に再現するにはいい方法だ。 |
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マーキングは空母サージャントベイ搭載VC-83(79という資料もあり)所属マッケロイ中尉機。インアクション旧版に1945年5月に着艦事故で尾脚とカウルを損傷した写真がある。写真をよく見ると、スピナは銀か白、コクピット右舷に1機の撃墜マークあり。落下タンクは白。これは模型的に面白いかも。同隊他機は翼下にロケットラチャーあり。ということは本機も・・ いやあ、最後の詰めが甘いな。ま、そのうち直そう。
FM-2が護衛空母に搭載され(あるいは島嶼の陸上で)太平洋に現れたのは1944年初め。FM-2が最も激しく戦ったのは同年10月24、25日のレイテ湾の戦いで、2日間で米海軍総計341機の撃墜記録のうち102機がFM-2の所属する混成航空隊によるもの。以後、サイパン、硫黄島、沖縄と戦い、終戦までにFM-2を配備した38の航空隊が432機の撃墜を記録した。FM-2エースは6人で、トップはVC-27エリオット大尉の9機である。
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妙に先細りに見える。鼻筋の感じは割といいのだが。 |
上から見ても、カウリングが先細り(正しくは中太りだけどね)。 |
イメージを改善するとなると、全面的な切った貼ったになるし、キャノピも絞る必要ありだから、大仕事になる。それならハセかスウォード(同社基本はハセベース)からの方が楽だぞ。これは見過ごすわけにはいかないと、図面と比較してみる。キットの全長はやや長めだが、図面に合わせて重ねる。 |
写真はややパースがかかっており、そこは割り引いて見てほしい。スライドフード上端ラインの後下がりが強すぎるのも、カッチョワル・ポイント。 |
結論は、秀作ぞろいのエア赤箱新金型シリーズの中で、本キットは「はずれ」。発売前に同社の3D画像を見たときから何かヘンだと思っていたけど、その悪寒が的中だ。どこの図面を使ったんだろね。キット開発前に拙作図面は公開されているはずなのに。本当に残念でならない。ハイパースケールあたりに頻繁に投稿して認知度を高めないとだめなのかなあ。 ここは読者諸兄にも正しい認識を持っていただきたく、F4F-4の平面図を作図する。側面図の印象ほど、平面図ではカウリングのテーパーが強くない(=カウル後端では真円ではなく、縦長の楕円かつオムスビ形。一方でキットは真円に近い)。作図過程でFM-2平面図の間違い(側面図と整合していない)を発見し、こちらも修正する。胴体平面形はほぼ真下からの実機写真で確認しているので、寸法は大きく外してないはず。細部の正確度は甘い。お気づきの点はご指摘いただけると幸い。(図面はもうちょい先に掲載)
主翼上反角:4゚31'22" 主翼折畳回転軸:外に28゚53'10"、後ろに26゚21'40"(いずれもF6Fとは異なる) 主翼取付角:0゚、水平安定板取付角:1.5゚ 主翼スパン:456"、水平尾翼スパン:164" 主翼コード:胴体取付部(sta30)97.629"、翼端61.64" 翼型:NACA23015(ルート)、NACA23009(翼端) 水平尾翼コード:60.906"(胴体中心の仮想先端ではなく、実際の長さ) 水平安定板前縁後退角:17.25゚ プロペラ直径:120"
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ツインワスプR1830 直径1224mm |
サイクロンR1820 直径1378mm |
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1 | 新版 世界の傑作機 No.68 グラマンF4Fワイルドキャット ISBN 4-89319-065-2 | 文林堂 |
2 | 新版 世界の傑作機 No.35 グラマンF4F,F6F,F8F | 文林堂 |
3 | 旧版 世界の傑作機 1971年16集 グラマンF4Fワイルドキャット | 文林堂 |
4 | 世界の戦闘機エース8 第二次大戦のワイルドキャットエース ISBN 4-499-22742-9 | 大日本絵画 |
5 | 航空ファン別冊・エアコンバット No.13 | 文林堂 |
6 | Veterans いまなお飛行可能な大戦機たち 航空ファンイラストレイテッド No.93 | 文林堂 |
7 | エアロディテール22 グラマンF4Fワイルドキャット ISBN 4-499-22692-9 | 大日本絵画 |
8 | F4F Wildcat In Action Aircraft No.84 ISBN 0-89747-200-4 | Squadron/Signal Publications |
9 | F4F Wildcat In Action Aircraft No.191 ISBN 0-89747-469-4 | Squadron/Signal Publications |
10 | Walk Around 4 F4F Wildcat ISBN 0-89747-347-7 | Squadron/Signal Publications |
11 | D&S vol.30 F4F Wildcat ISBN 0-8306-8040-3 | Airlife |
12 | Warpaint Series No.9 Grumman F4F Wildcat | Warpaint Books |
13 | Monografie Lotnicze 20 F4F Wildcat ISBN 83-86208-29-5 | AJ-Press |
14 | Monografie 12 Grumman F4F Wildcat ISBN 83-89088-53-3 | Kagero |
15 | Fleet Air Arm British Carrier Aviation, 1939-1945 ISBN 0-89747-432-5 | Squadron/Signal Publications |
16 | Golden Wings 1941-1945 (USN/USMC Aircraft of World War II) ISBN 0-89747-294-2 | Squadron/Signal Publications |
17 | U.S.Navy Carrier Fighters Of World War II ISBN 0-89747-194-6 | Squadron/Signal Publications |
18 | Carrier Air War In Original WWII Color ISBN 0-87938-983-4 | Motorbooks International |
19 | U.S.Navy Fighters Of WWII ISBN 0-7603-0559-5 | MBI Publishing Company |
20 | Britain's Fleet Air Arm In World War II ISBN 0-7643-2131-5 | Schiffer Military Histor |
21 | On Target Special No.2 Britain Alone ISBN 1-904643-06-X | The Aviation Workshop Publication |
22 | Osprey Aircraft of the Aces 3 Wildcat Aces of World War 2 ISBN 1-85532-486-5 | Osprey Publishing |
23 | Osprey Aircraft of the Aces 125 F4F Wildcat and F6F Hellcat Aces of VF-2 ISBN 978-1-4728-0558-4 | Osprey Publishing |
24 | Osprey Duel 54 F4F Wildcat vs A6M Zero-Sen Pacific Theater 1942 ISBN 978-1-78096-322-8 | Osprey Publishing |
25 | Osprey Abiation Elite Units 36 VF-11/111 'Sundowners' 1942-95 ISBN 978-1-84603-484-8 | Osprey Publishing |
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