AV-8B ハリアーIIプラス 1/72 ハセガワ 製作記 その2

2022.4.24初出

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最終更新日 3Dファイル




■ 図面更新 7/22追加

 エアブレーキの3D設計の前に、図面を大幅に更新したのでアップする。これまで1枚に描いていた側面図と上面図を分け、新たに下面図を加える。図面の解説は、分けて書くと後々読むのに面倒なので、当初掲載の場所に書き加える。なお、ノーマルIIの図面も同様に更新。





■ 主翼下反角 8/3追加

 前回更新で新たに描いた主翼断面図、主翼正面図を、製作中モデルを見比べる。すると、な、な、なんと、主翼下反角が足りないではないか!! 翼端で2、3mm違っている。まさかと思って、実機写真と比べても足りない。キットが違ってるなんて思いもしなかったので、よくチェックしてなかったよ。ちなみに、図面の下反角は、写真の見え方に合致している(0.5°程度の違いは分からないが)。

 いやはや、主翼やり直しだな。ハセのキット、一見優等生なんだけど、その実、相当の悪い子ちゃんだ。お姉ちゃん(1/48)は大丈夫かなあ。かなり心配。



主翼下反角は要修正。接着済みの主翼とストレーキを無理矢理ひっぺがす。



■ 主翼断面図

 この際、翼型含め、徹底的に主翼をやり直そうか。つうことで、製作補助図として、縦横十字に切った翼断面図を描く。しかし製造図どおりに各翼型断面を並べると、実機写真と整合しない。写真から、フラップ内端の高さ、背中の胴体との接合線、翼端の高さが分かるのだが、それと一致しないのだ。とくに違和感あるのが最内側断面XW28.1(赤)。それを写真に整合するように形状を変更したのが下図だ。なお、平面図に記載の翼型図は、製造図をそのままトレースしたもの。




  • 赤断面XW28.1は、上面後半のカーブを写真に合わせる。また、前縁が厚すぎる感あり(←あくまで私の感覚なので、正しい保証はない)。前縁カーブの半径を、緑断面を赤のサイズに拡大したものに合わせる。

  • 緑断面XW61.5は、薄青XW103.91と赤を直線補間したもの(赤と薄青の同じ%コードを直線で結んだ線上に緑がある)。

  • 薄青を含め、外翼の翼型は、とくに違和感ないので変更しない。

  • そうやって出来上がった翼型を並べて、機軸垂直面で切ったものがAからHまでの断面図。主翼下反角を修正するには、これを切り抜いてゲージにする。

  • ストレーキ断面(A-C)は、胴体断面、折れ曲がり点、外端の3点を、えいやっと結んだもの。ストレーキ断面カーブはあくまで写真の印象。

  • 主翼を横から見た形状も図示する。キットや写真と見比べられたし。青は外形線、薄ピンクは前縁ライン。翼端の高さは、製造図の側面図に合わせる。


■ エアブレーキ

 3D設計終了。出力はこのまま斜めにするのがよさそう。外面側のサポート跡は削って整形する。そのためのマージンはとってある。サポート跡整形を避けるなら、垂直に立てて出力。時間は余計にかかる。アクチュエータのストラットを金属線に置き換えるには、タイムラインを最後まで進むべし。



エアブレーキ本体出来上がり。リベットはテキトーに省略している。



■ 主翼やり直し 8/10追加

 下反角が違っている主翼、徹底的にやり直そうかと思って新しいキットも買ってきたんだけど、上面側の翼型はだいたい合ってるし、下面は大変な割に完成後は見えないので、従前の主翼を手直しすることにする。まず、内翼前縁を少し厚くするため、下面側に0.3mmプラバンを貼って削る。前回掲示の主翼図面をプリントし、デザインナイフで切ってゲージとする。下反角の修正は、図面に合わせて中心線で折り曲げ、胴体と干渉する部分を擦り合わせる。

 結局、翼前縁の丸みは、キットオリジナルでほぼ正解ということで、行って帰って元に戻ったわけだ。ただし、前から1/4程度までの上面カーブは全然違っていて、キットは垂れ下がり過ぎ。



主翼修正終了。この画像だと全く分からない。内翼上面は、もうちょい平らになるように、ゲージを当てて少々削る。

真横から見ると、翼端の位置がちゃんと下がっている(正しく真横から見るとジェットノズル取付穴が抜けている)。



■ 3Dノズル

 前後ノズルは、昔レジンパーツを買った記憶があるが、この際だから3D設計しよう。後ろノズルは、ソリッドモデリングでは再現困難な形状。これはBlenderで。前ノズルはソリッドでもそこそこ近い形になる。再現できない微妙なカーブは、ペーパーで削ってやればよし。だから、削りだけで修正できる形に設計することが肝要。



まず、厚みのない面として造形。本体は円柱を少しずつ変形させていく。フィンは別オブジェクト。厚みをつけたあとに合体する。

「ソリッド化」で厚みをつける。このモディファイアは均一な厚みしかできないので、手コキでエッジを薄く、根元を太くする。

ざっくりいうと、前半は回転。後半は押し出し。合体させ、フィレットで丸める。

内部のフィンは長さが違って、外側の方が短い。完成後は見えないだろうから、自己満足の世界。


 補足。後ろノズルの厚み変更は、内側の辺をぐるっと選択し(辺選択モードにしてAltを押しながらクリックすると、一連のパスが一度に選択できる)、縮尺をかけると簡単にできる。プリントしてみたら本体前半のカーブがちょっと違ってるのに気づいたけど、削りで簡単に直せる範囲なので、データはそのまま(削りに対応して内側を厚くしておく)。また、フィンはミラーのやり方をミスったか、クリースが変になってて、これ以上細分化するとバグるのだが、そのままでも出力すれば十分滑らか。

 3Dパーツもだいぶ増えたな。というか、小物パーツはほとんど全て3Dだ。あとは、アウトリガーとエジェクションシートかな。←まだやるのか。パイロンどうする? 


■ 続、ノズル 8/22追加

 リアルモデリングの方は、スジボリや表面の不具合修正など、かったるい工程に入っている。特段記事にする程のこともなし。3Dを進める。

 前回作った後方ノズル、写真をよく見ると、側面にリブがあるし後縁にもフチがある。これを追加してやろう。Blenderに慣れてる人は、そのままいくだろうけど、私はFusionに取り込んで、リブだけソリッドモデリングで追加する。Fusionに慣れているので、この方が早いのだ。(だからBlenderを覚えないんだな)



出来上がりの図。リブとフチをスイープで作るのだ。Fusion360への取り込みは、過去記事参照。

スケッチするための平面を設定する。適当な3点を選択し「構築→3点を通過する平面」で。

設定した平面上でリブの通る線をスケッチする。下半分はミラーで複製するから、上半分のみ。

スケッチしたパスに沿って直径0.3mmの円をスイープする。端部はフィレットで丸める。


 後縁は、内側寄りの一部が平面上に乗ってない。そこは3Dスケッチにして、オブジェクト上の点を適当に選んでつないでやれば、一続きのパスにすることができる。ただし、3Dスケッチのスプライン曲線はクセがあるので、上手に点を選択してやる必要がある。


■ クロスダム

 前脚の後方には、エアブレーキを前後逆にしたようなフラップ状の板がある。これは、垂直離着陸する際に、側方のフィン、後方のエアブレーキとともに、地上で跳ね返るジェットブラストを受け止めて、機体を持ち上げる働きをする。この名称がよく分からないが、ネットで見つけた第1世代ハリアーの構造図ではクロス・ダムとなっている。空気を堰き止める横断ダムってわけだね。

 内側のディテールが前からよく見えるし、キットのは3回り位小さいから、3Dで作っちゃおう。設計には特に難しい要素はない。サポートの受けも作っておく(閲覧ファイルでは非表示)。ついでに胴体側の天井部分もモデリング。キットの穴を広げて、ペタンと貼り付ける算段。



ダム本体。左が前方となる。パーツは厚めにしてある。画像のように斜めに出力して、ディテールのない表側を削って薄くする。

こちら天井部分。画像は上下逆さで左が前。これも斜め出力がよいだろう。



■ 図面

 IIプラスの図面に、パイロン、燃タンを追加。キットの燃タンはちょっと長いぞ。


■ こんなものを・・

 ハセハリがかったるくて、ついつい手を出してしまう・・・ キットレビュー、図面含めて、そのうち記事をアップしよう。お楽しみに。



こっちは「素」でぬるーく作る。一部の3Dパーツは流用するけど、コクピットはキットパーツじゃ。



■ スタビレータ他 9/1追加

 最近、すっかり3Dハウツーページと化している感のあるハリアー製作記、リアル模型も地道に進行中なのだ。



スタブは、基本キットパーツ。翼端の平面形状を図面に合わせて修正、フェンスを0.2mmプラバンに置き換える。

省略されているアウトレットをプラバンで追加。

キットはキャノピ基部に段差がある(赤矢印)。画像は、だいぶ前の状態(段差を見せるいい写真が無かったのじゃ)。

実機に段差はないのでパテで埋める。もっとも、キャノピを開けたら見えないけど。

クロスダムの開口部に3Dパーツを貼る。天井のみ貼り付けてるので、開口部のエッジがシャープでないな。

こちらはエアブレーキ。周囲を一体で3Dにしているので、エッジがシャープだ。


 あー、まだ胴体下部のフィンが残ってるな。これがまた角度が間違っていて・・・(ハ〇〇ワ、いい加減にせいよ)


■ エジェクションシート

 やっぱり3Dページだ。エジェクションシートを3D設計する。別売りレジンを買ってあるけど、ここまで来たら自分で設計しないと気が済まない。当然ながら、前に3D設計したコクピットにピッタリ納まるように作る。背当て、ヘッドパッド、ハーネス類はfusion360のフォームモデリング。ハーネスは別ボディにしてあるので、ハーネスなしで出力も可能。以下画像で。



出来上がり全体形。頭部後方部分(ここは多分機体側)もあるのが、巷の別売りレジンパーツとの差別化だな。

背当ての基本形はフォームで。ソリッドに戻って、背当てを縦に輪切りする平面を作り、「スケッチ→投影→交差」でできたパスに円をスイープして溝を彫る。隣の溝も同じ手順(メンドクサ)。

ハーネスもフォーム。まず、適当な平面を設定してスケッチ。バックルの端面を選択しておいて(青)フォームモードに入る。画像はシート本体を非表示にして右後方から見たところ。

スイープを選択。プロファイルは選択済みで、パスにさっき描いた曲線を選択。面の数を4(横断方向)10(縦断方向)とする。

フォームの編集で、辺や点を移動させて形を整え、フォームを終了する。上下の端面が開いたままなので、サーフェスモードでパッチして塞ぐ(フォームモードで塞いでもよい)。

腰のハーネスの詳細がよく分からない。画像検索して「らしき」ものをモデリング。もう一組ハーネスがあるみたいだけど・・ 

ともあれ、お試しプリント。従前使っていたsirayaのホワイトレジンが底をついて、エニキュービックのグレイを使う。

操縦桿もモデリング。こっちは手抜きでソリッドモデリング。こんなのフォームでやってらんない。シートのファイルに入れておく。


 補足。3枚目画像で選択した面が、ハーネスの断面になる。別途スケッチしてもいいケド。一旦フォームで形にしたら、面の形状位置サイズを変更しても出来上がったハーネスには影響しない(=履歴がキャプチャされない。それがフォームモード)。パスとなる曲線は、あとで形を修正するから適当でよい。腰のハーネスはパスを描かずに断面をそのまま押し出し(当然、角棒状)、あとは編集でチマチマ形を整える。

 ところで、腰のハーネスが本当によく分からない。そもそも各ハーネスがどのように結合されるのかも分からない。肩のバックルって、どこに留めるの? パイロットが装着しているハーネス?? それと各バックルの形状も分からん。とくにもう一組あるらしきハーネス(F/A-18など類似のシートにこれがある)のバックルは、画像検索しても全く不明。情報求む。

※2023/4/27追記 ハーネスは、厚みのない面としてフォームモデリングして(面ではなく線をスイープする)、サーフェスモードで厚みをつけるのが簡単。1/72コルセアのハーネスはそのように作成している。


■ 下部ストレーキ他 9/9追加

 前回お尋ねしたハーネスの件、情報なし。みんな知らないってことか。残念。さておき、スチュアートも完成したので、ハリアーに全力集中だ。

 胴体下部のフィン、ネットで調べるとベントラル・フィクスト・ストレーキ(腹部固定ストレーキ)とある。とりあえず本ページでは下部ストレーキと呼ぶことにしよう。ちなみにそのサイトでクロスダムはリトラクタブル・フェンス、主翼前方のストレーキはLERX(Leading-edge root extension)だ。なお、ベントラル・フィンは尾部下方のフィンを指す。

 この下部ストレーキ、キットパーツを使う。ただし、前回書いたように角度が違っているし(※)、横に張り出した基部フェアリングの形も変なので、板状部分のみ薄くして使う。基部はプラ材を削り出してもいいが、8つも削るのは大変だなあ、つうことでいつもの3D。内側と外側とでは形が違うから、これは分けて作る。厳密には前後でも違うが、これはスルー。

 ラダー前縁近くにある細い凸部分は、伸ばしランナー。速乾性流し込みで接着。給油プローブも取り付け。これがまた合わない。ややこしい場所なので、タミヤパテで隙間を埋める。

※ 下面図に正しい角度を示す断面図を追加したので見てちょ。fr19は前側の基部付近。



下部ストレーキ。基部は3DP。薄い段差は0.14mmプラペーパー。前後の形状・サイズ違いは、この際無視。接着は流し込みで。

内側はこんな形。キットは全然違うぞ。よく見たらちょっと浮いてるな。後で直そう。

ラダーに細い凸線を追加。

すき間のパテの整形には、ペーパーを瞬間で爪楊枝に接着して使う。あ、プローブの先っちょは3Dに交換ね。



■ パイロン

 パイロンはキットパーツを使う・・つもりで、内側(3、5)パイロンから工作を始めるが、これがまた大きな問題。まず、吊るしものの角度が合わない。実機は機軸に-2°なのだが、キットはほぼ0°。これはかっちょ悪いから下側を斜めに削って角度を合わせる。スジボリも全然違うから埋めて彫る。で、出来たぞ、っと思ったら、前縁の角度が違って先端が前に出過ぎるなあ。角度直すと、下端の凸凹も直さないといけないし・・・

 とりあえず横において、中央(2、6)パイロンに取り掛かる。しかし、角度は違うし長さはなんと3mmも違う。外側のパイロンは、下側の膨らみが再現されてない。このあたりでキレて、キットパーツはぶん投げ、3D設計する。



一番上の内側パイロンのみ、下面の角度と凸凹の位置を修正済み。下二つはキットそのまま。

実機の外側(1、7)パイロン。下側の膨らみは、プラバン工作でもできるけど、丸い突起の手作りは大変(数が多いからねえ)。


 いやホント、このキット、どこもかしこもちゃんとしてない。設計担当者のやる気の無さが伝わってくるんだよね。逆に真面目にやってこれだと、形状把握能力にギ・・(以下略)


■ 3D

 恒例?の3D。下部ストレーキ基部は、ソリッドモデリングでの上手い方法が思いつかず(と書いててふと思いついたが、まあいいや)、Blenderで設計する。メッシュが細かいと造形が大変だから、このくらいが上限だろう。画像だと分かりづらいけど、前から見ると、ちゃんと胴体カーブに沿って湾曲しているよ。←このへんが手作りのネック。



下部ストレーキ基部外側。前後ミラーにする(厳密には違うが)。このあとサブディビジョンサーフェスで表面を丸める。

こちら内側。前後ミラーで大体の形を出してから、剪断変形させる(一発でやる方法が分からず、手コキで点を移動)。


 パイロンはざっとこんな感じ。翼との取り合い部分は、実機を正確に再現するのではなく、キットの翼に合わせる。横に張り出した翼取付部フェアリングは、設計が大変なので、ここはプラ材で後付けする。先端の三次元曲面はソリッドモデリングでは忠実に再現できない。そこはペーパーで削る算段。商品にはならないけど実用上は問題なし。お試しプリントしたらファイルをアップする。

 アウトリガーも3D。強度が不安なので、フォークとタイヤの間は埋め、さらに中心には0.5mm真鍮線を上から下まで通す。こちらはお試しが済んだので、お持ち帰りどぞ。結局、ほとんどの小物パーツが3Dだなあ。



前後端は断面形でスイープする感じ。振れ止めとその付近の小さい丸穴、丸突起のディテールがポイント。

アウトリガー。トルクリンクの穴の抜けとタイヤの溝がポイントだな。



■ ハーネス 9/16追加

 ハーネスについて複数の方から情報を頂く(感謝)。これら情報をもとに私なりに理解したところは以下のとおり。→後日、追加情報を頂く。10/24更新の項に記載するので、併せて参照されたし。

 米軍の基本的なハーネスは、パラシュートハーネス(下イラスト赤)、セーフティーハーネス(青)、ラップベルト(黄)の3組で構成される。2つ目の画像は、パイロットが装着するハーネスで、パラシュートハーネス、セーフティーハーネスはそれぞれ赤丸青丸の部分に結合される。ラップベルトは、旅客機のシートベルトのように腰に巻き付けて絞める。

 海軍機のパラシュートハーネスの結合金具は、「SEAWARS」あるいは「UWARS」と呼ばれ、着水するとパイロットが溺れないように自動的にパラシュートが外れる仕組みになっている。横にある棒状の部分はその電池。したがって、海上運用を想定してないA-10などではこれは装備されない。セーフティーハーネスは、座席下のサバイバルキットに結合されており、パイロットの腿のあたりでクッションの下に潜り込んでいる。

 以上が基本だが、米軍ハリアーIIのマニュアルにあるシートの図では、セーフティーハーネスが描かれていない。また、画像検索で出てきた米軍ハリアーのシートの写真にもセーフティーハーネスは見当たらない。このあたりが実際どうなのかは依然謎。



基本のハーネス(赤青黄)。なお、これはF-15やA-10などが装備するACES IIというエジェクションシート。

パイロットが装着するハーネス。(これは空軍式で、ハリアーのパイロットが実際に装着したものとは細部が異なる)

パラシュートハーネス。これは整備中の米海兵隊のハリアーII+のもの。三角形の金具のベルトは整備中だけ。

セーフティーハーネス。緑色の金具で、パイロットのハーネスに結合される。茶色い金具は、外から見えない。

ラップベルト。他の写真だと、左右逆に取り付けられたのものもある。

米軍型ハリアーのマニュアルの写し。腰のベルトはラップベルトとハッキリ書かれている。


 英軍型のハーネスは、米軍型とは異なる。大きな違いは、中央に丸いクイックリリースボックスがある。



マニュアルの写し。キャンベラのシートだが、英軍のハーネスがよくわかる。

こちらは、ハリアーGR7のコクピット。クイックリリースボックスがよくわかる。


 ということで、3D設計もラップベルトのあたりを変更して差し替えておく。


■ パイロン

 パイロンをプリントして取り付ける。キットのフラップ/エルロンのフェアリングを残して、そこに3Dのパイロンを合わせるのは、かえって大変ということが分かり、フェアリングと一体に設計する。結局なんだかんだで結構な手間となって、キットのパイロンを改修するのと、どっちが簡単か分からない。ま、クォリティ(正確さとディテール)は3Dが格段に上だから、ヨシとしよう。



主翼に接着。接着面積が広いから瞬間のイモ付け。いちいちピンなど打たん。

翼取付部のフェアリングは、あとで工作する。


 ちなみに、出力は上が下(意味分かるよね?)。まだ翼断面との調整が不十分だけど、面倒なのでパテとヤスリで強引に合わせる。また、フェアリングの設計はかなりテキトー。どうせよく見えない。


■ インテイク

 胴体背面の小インテイク、プラ材をチマチマ削るのもかったるいなあ、つうことで3D。Blenderで基本形を作って、Fusion360に取り込んで、穴あけて胴体との接合ラインで切り取る。英軍ハリアーの前側のインテイクも作っておく。後ろ側のは英米共通。こんなことしていると、腕が落ちるだろなあ。



前側インテイク。

後ろ側インテイク。



■ ジェットノズル取り付け 10/4追加

 塗装に向け、工作を進める。まず、以前にプリントしておいたジェットノズルを取り付ける。耐熱板は、凸凹の具合が実機と若干異なるので3Dにしようかと思ったけど、やり過ぎかと思って、キットパーツのエッジを丸めて使う。下側を胴体から離すように接着するのがポイント。



積層痕をペーパーで落として接着。しかし、後から考えると塗装後にした方がマスキングの手間が省けたな。

前側は、積層痕を落とし、ついでに前側のエッジを少し丸める。画像では分からんが。



■ 細部工作

 さらに細部を工作していく。以下画像で。



APU排気口の周囲にスジボリ。エッチング2枚重ねで好みのサイズの長方形ができる。(この工作はインテイク接着前)

その前方の小四角は、場所的にエッチング2枚重ねが困難。0.2mmプラバンの2枚重ね(1枚を四角く切るより簡単)。

プラバンは瞬間で接着。それをセロテープで機体に固定してスジボリ。インテイクが邪魔なのだ。

できあがり。小アウトレットをプラバンで追加。ちなみに左舷の四角はAPUインテイク。

ブレードアンテナや四角いアンテナはプラバン。アンチコはクリアランナー削り出し(マスキングゾル塗布済み)。

下面にも同様のアンチコライト。ベースは0.14mmプラペーパー。

後方のアンテナは伸ばしランナー。

翼端のアンテナ、後方の突起(燃料排出ベント)も伸ばしランナー。

ピトー管は、0.6mm洋白線の芯にプラバンを接着、瞬間+プラ粉で固め、ピンバイスに咥えて削る。

正面のセンサーは、0.14mmプラペーパーを1mmポンチで抜く。



■ 風防接着

 工作の最後の山場。風防を接着する。スライド型のパーティングラインを削って、表裏をコンパウンドで磨く。計器盤とアンチグレアは後から取り付ける。



溶剤系で接着。風防前方の円錐状部分と胴体との取り合いを修正するため、タミヤパテを盛る。

段差、凹みを削って、スジボリ。再度クリアパーツをコンパウンドで磨く。

胴体取り合いラインの解説。これは、キットの円錐状部分と胴体との取り合いライン(赤)。

こちらは実機のライン。赤のクビレ線にパテを盛って、それを青に直すわけ。



■ サフ吹き

 塗装前に必要な工作が終了。いよいよ塗装の下地としてのサフを吹く(それまでのサフは表面の確認用)。



クリアパーツには下地に黒サフ。そして全体にサフ。

ジェットノズルのフィンがいい感じじゃ。パイロンの下側はタンクをつけると見えなくなる。




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