チャンス ヴォート F4U-5N コルセア 1/32 タミヤ 製作記 その2

2023.5.17初出

BACK NEXT




最終更新日 3Dデータファイル




■ べこつき表現 7/6追加

 外板の凸凹表現&たまぐり打ちを始める。施工箇所は、外翼の主桁より後方のリブおよび胴体フレーム。内翼と主桁より前方は、外板が厚く実機でも凸凹が感じられないのでやらない。べこつきの手順は、鉛筆の下描きに沿って先の丸い平刀を立てて3回程こそげる。さらに細い半丸ヤスリで凹溝をなぞり、ペーパーでエッジを丸めてキズを消す。べこつきが出来たら、再度鉛筆で下描きしてたまぐりを打つ。



べこつき表現に使う平刀。定規をガイドに立てて削る。

#1たまぐりを打ち、確認のためサフとシーブルーを塗装。

上右画像の拡大。ちょっとキズが残ってるなあ。あとでもう一回ペーパーかけるか。

主桁より前方は、キットの点リベットをそのまま残す。一部消えかかったところはケガキ針で再生。


 主桁より後方は、折角まっさらなプラ地に打つので、他とニュアンスを変えようとたまぐりにする。とりあえず下面は#1にするが、ちょい目立ち過ぎるかな。上面は#0にしよう。


■ キャノピ木型の3D設計

 -5の風防とキャノピに関しては、製造図に詳細なコンター図がある。これをベースにすれば完璧な形状のパーツが出来るハズである。原寸で設計し、形状を確認した後、-0.8mmオフセットして木型にする。このやり方で一応は形になるが、ロフトの面をオフセットというのは相当に無理筋で、Fusion君のご機嫌斜め。その後のミラーや結合は言うことを聞いてくれない。



これが製造図(部分)。トレースしてInkscapeでコンター図を描き、それをFusionに読み込む。

キャノピは4断面のロフト。レールは正面から見て0°、30°、60°、90°の平面と断面図が交差する点をつないだもの。

風防側面は二次曲面。各レールは直線で、その方向は製造図のとおり。

ジャストサイズの風防&キャノピ。胴体は別ボディ。イメージ確認のためスジボリ(※)を入れる。

ヒートプレスの木型。原寸のボディの表面を0.8mmインセットする。こちらはパーツ切り出しの目安としてスジボリを入れる。

キャノピ後方のフェアリングは、3Dプリントしたものをそのまま胴体に接着する算段。


※ スジボリは、「サーフェスに投影」で側面図(または平面図)の図形をボディ表面沿いのパスに変換し、そのパスにそってパイプを作成する。


■ キャノピコンター図

 前述コンター図を-5断面図に追加して差し替える。そのコンター図のみ切り出したのがこちら。後方の盛り上がってない-4中期のキャノピのコンター図も製造図にあるから、そのうち図面にしようかな。残念ながら-1Aから-4初期の風防・キャノピのコンター図はない。


■ F4U-7、AU-1側面図

 コルセアシリーズとしては、おそらく最後の図面となる。平面図は、-5からの変更点がほとんどないので、新規に起こさない(パイロンは-5下面図に記載)。断面図は、違いのある-7のカウルのみ側面図に記載。




  • スラストラインは、F4U-7およびAU-1のマニュアルに記載されている-2.75°とする。ただし、実際に作図すると、カウル先端ではその差が線の太さに吸収されてしまうほど小さい。-7の顎の側面形は、現存実機写真のトレース。

  • AU-1の頬の膨らみは、-5のインテイクを滑らかに整形したものと同じだと思う。ppsta50.75(茶色の断面)以降の断面形状は、排気管の凹みを除き-5と同じとして作図。

  • -7は、ppsta50.75での頬より上の断面形は-5と同じで、下側のみ顎のインテイクの影響で下に膨らむと解釈する。インテイク正面形は写真トレース。-4より少し角張っているようだ。顎の膨らみはppsta90.75までに収束し、それ以降の基本形状は-5と同じとする。

  • -7とAU-1のアクセサリカウルのパネルラインは、記録写真ではシーブルー塗装のせいで分からないし。現存機を見ても機体によって違いがあって正解がよく分からない。排気炎の影響する部分は耐熱金属(おそらくステンレス)になってるとは思うのだが。

  • アンテナは、例によりバリエーションがあるので、特定の機体を作る場合には写真で確認されたし。


 しかし、スラストラインの0.25°の差は、いまだに謎だ。本当に違うのか、本当だとして何のためにこんな僅かな差異をつけたのか、製造上どこまで共通パーツでどこから違うのか。いずれにしても、模型製作上はどっちでも違いはない。


■ 機首のヒートプレス 7/19追加

 主翼のべこつき&リベットが概ね終了。次は胴体で同じ作業となるが、その前に機首をヒートプレスで新造する。まず、木型をプリント。使い古しのエニキュービックのノーマル水色レジンを使う。割りばしの足をつけ、木片にクランプを接着した台に取り付ける。

 使用するプラバンはウェーブの1mm厚グレイ。18×10cm程度に切り出し、軍手二枚重ねで持ち、カセットコンロで加熱する。火力は、最弱よりやや強めの弱火。中央が柔らかくなってぷるぷる状態になったら、木型に巻くように被せる。同時に裾を下に引き下げプラバンを密着させ、最後に両手首を寄せて裾を締める。透明プラバンよりは縮小率が小さいので、失敗しても再加熱するとやり直しができる。いくつか絞っていいのを使う。



左はカウルの右半分。右はアクセサリカウルの上側。これは左右一体で絞る。

台に取り付けプラバンを絞ったところ。ちなみにカウルの右半分。裾を締めているのが分かるね。


 何度かやるとコツも分かってくるが、一応解説。プラバンを下に強く引き過ぎると薄くなる。引きが弱いと木型と隙間ができる。丁度良い塩梅が難しいが、何度もトライするしかない。バキューム方式は、強く引いたのと同じ状態になってとくに側面が薄くなるから手絞りの方がよい。プラバンの無駄も多いし。

 プラバンを切り出すサイズも重要。大き過ぎても小さすぎても上手くいかない。1.0mmを絞って出来上がり0.8mm、という想定で木型をインセットしたんだけど、加熱で縮んでその分厚くなり、それを引き伸ばして結局出来上がり1mm程度。ま、このくらいの誤差は許容範囲じゃ。

 プラバンが冷えたら切り出す。金属用のハサミが便利。ニッパーでもいい。さらに、木型につけた切り出し位置のモールドを目安に形を整えていく。このモールドは極めて有用。モールドなしだと左右歪みなく切り出すのが難しいが、これがあることで歪んでるかどうか確認できる。接着は瞬間。裏からもしっかり補強する。



コクピット前方の胴体上部も同様に3Dの木型を絞って工作。キットでは風防と一体のクリアパーツになっている部分だ。

こちらはアクセサリカウル。ざっと切り出して合わせを確認中。

前端には3DPのバルクヘッド(0.8mmインセット)を接着。これで断面形状とエンジン取付位置の精度を確保する。防火壁部分のバルクヘッドはキットパーツ。

キットの主翼下面を合わせてみると、-5の機首がいかに太いかが分かる。


 次はカウルの新造の予定。絞りは済んでいる。そろそろエンジンにも取り掛かるか。


■ キャノピ木型 7/31追加

 前回更新の記述漏れ。キャノピ木型の出力。スライドキャノピのフレームは裾が広がるので、バキュームでないかぎり一体では抜けない。透明プラバンは縮むからバキュームは不可能。よって後付けとなる。



右はジャストサイズで形状確認用。うむOKじゃ。左は0.8mmインセットの木型。

機首の木型は、レジン節約のため補強入りの中空。キャノピは小さいのでムク。


 機首の木型とキャノピで色が違うのは、機首の方はシラヤネイビーが少し残ったバットにエニキュ水色を継ぎ足したから。継ぎ足していくうち、エニキュ100%に近づいてキャノピの色になる。このように、アルコール洗浄系のレジン同士なら基本的にブレンド可。


■ カウル

 カウルは、3DPとヒートプレスのハイブリッド。後半は、ファスナ打ちやカウルフラップの薄肉化を考えるとプラ素材がよい。先端は、形状が複雑なので3DPをそのまま使う。実は、1個目は、胴体との角度がビミョーに歪んでしまい、歪みを削って直すとサイズが小さくなってしまうので、予備パーツでテイク2なのだ。



ざっと切り出して左右を接着。胴体との合わせを調整中。削る部分を油性ペンで描き込んでおき、それを目安にする。

内部には、形状保持とエンジン基部を兼ねたバルクヘッドを入れる。実機には存在しないけどな。

エンジンのシリンダー部分は、キットパーツがそのまま使える。バルクヘッドは見えない。ギヤカバーは3DPにするが未着手。

ざっと削り出して、胴体との合わせを確認する。上、横、前から見て、歪みがないか確認。

この角度から見ると、防火壁の前方で機首が膨らんだ様子がよく分かる。

下から見るとこんな具合。次はアクセサリーカウルの下面だ。まずはヒートプレスしないと。


 ここで使っている紺色のレジンは、Siraya fastのネイビーとエニキュの黒を6:4くらいに混ぜたもの。P-47のカウルも同じ。レシピは3DPの達人より教わったもの(感謝)。


■ 胴体のリベット

 並行で、胴体のリベット再生中。さて、-5の胴体リベット(正確にはスポット溶接の痕)は-4以前と異なる。下画像をご覧いただきたい。このフレーム配置は、各型のマニュアルにsta値とともに明記されているので、間違いない。



こちらは-5。赤枠の中が相違箇所。ロンジロンより下のフレームが1本増え、上のフレーム(変更なし)と食い違っている。

こちらは-1Dの図面。フレーム配置は-4まで同じ。ロンジロンの上下での食い違いがない。


 フレームの増加により、リベットラインだけでなく、パネルラインも位置がズレる。また、フレーム以外にも、前後方向の細かいリブの本数・配置も異なる。

 模型の方は、本数増加だけなら無視してもいいが、上下の食い違いは無視できない特徴。キットのリベット穴とスジボリを埋めて、新たに彫りなおす。←現在、このあたりを匍匐前進中。猛暑で疲労が溜まっていて、しんどい作業は進まんのじゃ。


■ 胴体リベット 8/14追加

 恒例の夏ライブでギター練習、それが終われば孫姫の来襲で、リアル模型はあまり進んでない。が、更新ローテーションはコルセアなので、進捗報告など。

 胴体のリベットと凹み表現は概ね終了。凹みは半丸ヤスリ(細)で軽くヤスった後、#600ペーパーで滑らかに仕上げる。フレーム位置の変更箇所は、先に針で点を打っておく。ペーパーがけでリベットが埋まり、ケガキ針でつついて彫り直し、再びペーパー。なんとも面倒くさい。ヤスリの傷が意外と残ってその処理も手間。凹み再現やるんじゃなかった、と後悔することしきりだが今更戻れない。



フレーム変更箇所のリベット&スジボリは、カッティングマシンでガイドを切る。胴体にマステを貼り、ペンで下描き。

画像をInkscapeに取り込み、カットデータを作る。平行に注意して貼る(写真撮るの忘れたので画像は作業後に再現したもの)。

リベット打ちと凹みが概ね終了したところ。

左のクローズアップ。この苦行ももうあと少しだ。


 つうことで、進捗報告。明日は台風で家に籠るし、姫たちは帰ったから、リベットの残り頑張るか。


■ あれこれチマチマ 8/23追加

 実は、しばらく前から気付いてたのだが、機首上面ライン(=スラストラインに平行)に対して、本来直角であるべきカウル先端およびカウルフラップ後端のラインが、共にやや前傾している(両者どうしは平行)。誤差は1°程度なので、気づかないフリしてたのだが、やっぱどうにも気になる。気になると手が止まる。これではいかん。と、一念発起、修正する。



削って修正すると、全長が短くなってしまうので、プラバンを貼る。

カウリングは、後縁頂部を0.3mmほど持ち上げたい。そのため、頂部の左右接着部を一旦はがして、クサビを入れる。

主翼との接合部の隙間を処理。プラバンを貼って主翼と擦り合わせる。

3DPのキャノピ後方フェアリングを接着。隙間を埋めて整形中。接合ラインが凹線なので面倒くさい。


 カウル上面は、パテを盛るかプラバンを貼るのが手っ取り早い手段だ。しかしそれだと表面処理が厄介なので、クサビを入れて広げるわけ。横への広がりを抑え込むと、上に盛り上がる。これならクサビ部分以外は真っ新のプラ地のまま。上面を持ち上げた分だけ下面を凹ませる必要があるが、修正量はプラバンの厚み以下なので、そこは削りで対応する。

 とりあえず、胴体のリベ&ベコは終了。あとまだ尾翼関係が残ってるけど、もう少し先で考えよう。つうことで、次は胴体のスジボリ。以下画像で。



燃料タンク部の丸アクセスパネルは、キットでは別パーツとなっている。瞬間で隙間を埋めてスジボリする。まずガイドを切る。

その他のスジボリ、胴体上面のエアアウトレットなど工作。

裏側にはプラバンで裏打ち。排気管の凹みの裏打ちもやっておく。

カウリングもスジボリ。二重線は0.8mm間隔のダブル針で。ファスナのたまぐりは後で。インテイク脇の凹みにタミヤパテ。


 さらに、風防&キャノピにも着手。1/32は大きいので、それなりに難易度が上がる。キャノピは開ける予定なので、前後別に絞る。一体だとかなり無理っぽい。



まだ満足のいくものが絞れてないが、0.4mmプラバンの在庫切れ。あとで買ってこよう。

計器盤にキットデカールを貼る。-5Nは-1Dよりメーターの数が多いので、デカールが足りない。あとでパーツ請求しよう。



■ Cシリーズエンジンの設計

 コルセア-4以降やサンダーボルトM以降は、ダブルワスプR-2800 Cシリーズを搭載している。シリンダーが鋳造から鍛造に変更され、それにより高ブースト圧が可能となり、出力が増した。外形的には、減速ギアケースの形状が変更となる。もうこれは3DPの一択だ。

 Cシリーズも多くのサブタイプがあり、ディストリビュータ(ギアケース上部左右に2つあるやつね)の形状やイグニションハーネスまわりなどに違いが見られる。コルセア-5Nは、R-2800-32Wを搭載しているので、ネットで検索してその外形を確認する。現存-5Nとは見た目が違うので要注意だ。つまり現存機は、テキトーに利用可能なR-2800に換装されてるわけ。



ほぼ完了。もう少し細部ディテールを追加したら、お試しプリントして細部を詰める。お持ち帰りはそのあとで。


 ディストリビュータやマグネトー(ギアケース上部中央にあるやつ)の寸法やディテールは、よい写真がなくてやや甘い。ま、プロペラの陰でよく見えないし。プラグコードも一応設計してみる。上手く出力できるかどうか。

 巷には無料or安価で利用できる3Dデータがある。ただstl形式じゃあねえ。ちょこっと修正するのも大変だ。それならゼロから作った方が気分もスッキリ。寸法やディテールは参考にさせてもらう。でも同じではない。


■ 雑感

 ダブルワスプの3D設計中に、ふと思う。零戦より後の日本機のダメっぷり(例外はあるにせよ)は、結局のところエンジンだよなあ、と。日本は、優秀な人がみんな機体設計に行っちゃって、エンジンやそれを支える材料、振動等基礎工学の人材が薄かったのだろうね。烈風だって、ダブルワスプを積んだら案外強かったりして。

 誉の迷走っぷりも日本的で、妙なコダワリで全体最適を失うという、日本人の悪い癖。たぶん、火星を18気筒化できればよかったのだ。火星はでかいというが、直径はダブルワスプとほぼ同じ。ライトサイクロンより小さいぞ。さらにいえば、エンジン本体もさることながら、二段過給機を実用化できなかったのが致命的だ。これさえあれば、栄だって金星だって・・とは言い過ぎか。


■ あるなしクイズ

 クイズをひとつ。コルセア、ヘルキャット、ベアキャットには「いる」が、零戦、隼、鍾馗には「いらない」。シーフュリー、FW190Aには「いる」が、サンダーボルト、ワイルドキャットには「いらない」。彩雲、五式戦には「いる」が、ドーントレス、ヘルダイバーには「いらない」。これなあに?


■ 続、カウル 9/4追加

 このところ、ローテーションはしっかりキープ出来てるな。いいぞこの調子。

 さて、カウル。胴体との外形擦り合わせと、連結部の工作のため、両者を0.8mm真鍮線のピンで結合する。単にピンバイスで穴を開けただけでは、位置を合わせるのが難しく、カウルと胴体に段差が出来る。そこで片方の穴は大きめに開け、瞬間(シアノンDX)を充填し、ピンを刺してカウルと胴体を合わせる。そのまま硬化させてもいいが、半硬化のときにペンチで真鍮線を引き抜くと、ピンとピッタリの穴ができる。



0.8mmの真鍮線のピンを3本打って、胴体とカウルを精度よく結合する。

カウルフラップを切り詰め、胴体側にプラバンを接着して延長し、先端を内側にカーブするように削る。



■ エンジンのプリント

 ダブルワスプCシリーズエンジンをプリントして組み立てる。プラグコードの太さやサポートの付け方に試行錯誤。何度もお試しプリントする。こりゃ、銅線か何かで手作りした方が早いな。ま、しかし、乗りかかった船だし、コードの結束具は3Dならでは。だから、頑張る。



最終的にこうなる。コードは設計上φ=0.38mm。奥の方は太くして、コード本体にはサポートを付けない。

イグニッションハーネスはギアケースとは別にプリント。コードはやや太いが、これ以上細いと切れやすくなって実用的でない。

塗装して仮組み。いいんでないかい? 苦労の甲斐ありだ。シリンダーとカムロッドはキット。ギアケースはEDSGのビン生。

カウルに組み込むと、奥の方は見えない。少しドライブラシした方が、モールドが目立っていいかな。


 では、お持ち帰りファイルをアップする。コードなしの基部のみのボディもある。1/48には、66.7%縮小されたし。ただしコードは太くしておいた方がいいかも。その場合は、スケッチ「ignition front」の中にある小円の直径を変えると、一度に全部が変わってくれる。1/72用には細かすぎるので、一部ディテールをデフォルメしたバージョンを作成中。→そのうち自分で使うつもり。

 ところで、プラグコードの色がよく分からない。現存機では黒だが、当時は何色だったんだろう?


■ クイズの答え

 コルセアやヘルキャットは、カウリングと胴体がツライチにつながっている部分があり、隙間埋めと段差消しが「いる」、零戦や隼はそれが「いらない」。ちょっと難しかったかな?


■ WINGS入会

 遅ればせながらご報告。地元の模型クラブ、WINGSに先月より入会する。これまでも展示会にはゲスト参加していたんだけど、例会にも参加したくなったのだ。例会場所はチャリでも行ける近さだし。昨日は例会。やっぱリアルな交流は楽しいし、刺激になる。もちろん、オービーズを辞めたわけではなく、掛け持ち。静岡などはこれまでどおりOBZメインで。


■ 計器盤 9/19追加

 パーツ請求したデカールを計器盤に貼る。メーターにはフューチャーをたらす。



計器盤出来上がり。注意書きは、適当なデカールを切ったもの。赤いツマミはフットペダルの位置を調節するものらしい。

ペダルを計器盤の裏側に接着し、コンソールと計器盤を接着。


 コクピットは100% 3DPスクラッチ。手作りの技術がなくても、キットが出てない機体が作れる。いい時代になったもんだ。


■ 主翼接着

 コクピットが出来上がり、いよいよ主翼と胴体を接着する。その前に、胴体単体のうちにやっておいた方がいい作業を済ませる。まず、風防パーツを接着するための凹溝を彫る。位置のガイドとするため、3D設計の風防のボディから胴体上部のボディを切り取り、それを出力する。



風防の3Dパーツを載せて、それをガイドにスジボリする。こういうのも3Dならでは。

スジボリの内側を彫刻刀で彫る。グレアシールド後端は風防後端より前にあるので、余分を切り取る。

コクピットを胴体に取り付ける。コンソールにもデカール。ペダルのH字断面は3DPならでは。

裏側はこんな具合。キットの前方バルクヘッドも使い、床が落ち込まないようにガッチリ接着する。

排気管後方の凹みを削る。

そして主翼を接着する。製作開始から4カ月。ようやく十の字。



■ アクセサリーカウル下部

 アクセサリーカウルの下側も、ヒートプレスして接着する。木型は3DP。主翼桁より後方は、後回し。パテか何かでテキトーに作るつもり。下面でよく見えない場所(おまけにシーブルー)だし。



接着とざっとした整形終了。大きな隙間はシアノンDXで塞ぐ。

カウル下面からアクセサリカウルにつながるラインをスムーズに整形する。


 次は、風防、キャノピだ。


■ 風防 10/2追加

 先週末はカミさんと盛岡。久しぶりに長男に会ってくる。戻って更新。

 風防&キャノピをヒートプレスでスクラッチする。従前の記事の繰り返しになるが、ヒートプレスのやり方を解説する。

 今回は1/32でモノが大きいので、0.4mmの透明プラバンを使い、出来上がりは1.0mm厚を目指す。木型は0.8mmオフセットで、1.0mmから凸凹の整形で0.2mm削ってジャストサイズという目論見。B4のプラバンを4つに切る。軍手二枚重ねで保持し、ガスコンロの弱火で加熱、中央が柔らかくなったところで型に被せる。

 その際、押し下げが強いと側面が薄くなる。弱いと裾が型に密着しない。塩梅が難しい。風防キャノピそれぞれ10個くらい絞っていいのを採用。3DPの型でも、この程度の繰り返しであれば、熱には耐える。木型から外す際は、裾を回転ノコでカットする。出来上がったパーツは、内外両面の凸凹を均して磨くので、木型は磨く必要がない。



再掲。左が木型。右はジャストサイズ。

再掲。プラバンを絞って、ざっと切り出したところ。木型のスジボリを目安に、切り出し位置を油性ペンで描く。

胴体に合わせて擦り合わせ、内外面を#800ペーパーで均したところ。マステは、コクピットに指を突っ込む事故を防止するため。

胴体に合わせてみると、やや裾が広い。原因は後述。うーん、どうしようか。


 胴体側の木型も3DPで作っており、データ的には風防と胴体の幅は同じになるハズ。しかし現実には裾がやや広い。その原因は、ヒートプレスで曲げたパーツには「戻り」が生じるため。例えば、針金をペンチで90°に折り曲げるとき、曲げる角度が90°なら出来上がりは90°までいかない。これが戻り。木型設計時にこの戻りのことを忘れてたのだ。

 風防だけなら、裾を狭めて接着してやれば済むが、そうするとキャノピの幅と違ってしまう。そこで、戻りの分だけ裾幅を狭めた木型を作り、再度ヒートプレスする。設計変更は、Fusion360でスケッチの寸法を変更するだけなので、それほど大変ではない。



新たに木型をプリントし、プラバンを絞る。

スジボリのテンプレートを作る。マステをジャストサイズの3Dパーツに貼って、スジボリをトレース。

マステの画像を取り込んで、カットデータを作り、カッティングマシンでシートを切って貼り付ける。

スジボリ終了。正面両サイドと下辺は0.8mm間隔のダブル針で。


 続いてキャノピ。切り出して、胴体に合わせてみる。すると、なんと、前端はいいのだが、後端が胴体と合わない。今度はキャノピの方が狭いのだ。何故だろう?と思ってキットのコクピット後端での胴体幅を測ってみると、実機(の製造図をベースにした私の3D設計)より0.5mm広い。キットがミスっているのか、私がミスっているのかは不明。木型はさらに裾を絞っているのでなおさら。ということで、キャノピについては、再度木型設計を修正しようか。


■ レドーム

 並行して、レドームの3D設計。とりあえず、図面をそのまま立体化する。レドームの前半は回転、後半はロフト。主翼を別途ロフトで作って切り取る。出力方向をあれこれ考え、左右割にしてみる。どうせ、出力すると不具合など出てくるだろうから、以降は現物合わせで。



とりあえず設計出来上がり。プリントして修正していく。



■ 続、レドーム 10/16追加

 レドームをプリントして主翼に合わせてみる。左右割は正解で、少々反っても接着すれば相殺される。角度が機軸に対して上向きに見えて、一瞬「間違えたか」と思ったが、写真に撮って図面と重ねると正しい。一方、翼型はキットに合わず、キットの方が厚い。一応図面に合わせたつもりだが、私が何か勘違いしたのか、それとも・・(以下略)。

 模型製作上は、合うようにレドームの切り欠きを削れば簡単に済むが、一応、お持ち帰りファイルはキットに合わせて直しておく(需要はないだろうけど)。



プリント終了。一見、機軸に対してレドームが上向きに見えるが、図面と重ねると機軸平行。機首上面は機軸に-3°だからね。



■ キャノピ

 木型を修正してテイク2。キャノピ前端は風防に合わせて裾を狭め、後端はキットに合わせて広げる。どのくらい広げたらよいか分からないので、裾幅違いで2種類作る。当初の木型から数えると4つ作ったことになる。まあでも、裾幅だけ変えて何種類か作る、なんていうのはfusion360だと簡単なのだ。

 ポリゴン系だと手こきで頂点を移動させないといけないから、こうは簡単でないだろね。(一様に変形させるプラグインとかあるのかな? ←例えば立方体の一辺だけ縮めるみたいな。あれば知りたい。)



絞って切り出したところ。D1とは4番目(D)の木型の一番出来のいいやつ。

後端はちょい厚い。ここは表側から削って0.5mm程度にする。

厚みを削り、フレームをスジボリ。裾を接着。これはキットのパーツから切り取ってくる。

後端の厚みに注目。窓後端のスジボリが2本あるのは単なるミス(ヘタレや)。一応、瞬間で埋めてある。


 つうことで、最終的に使用した木型のファイルをお持ち帰りリストにアップする。従前の木型ファイルも、ジャストサイズのキャノピや、後方フェアリング、風防下の胴体上部などがあるため、残しておく。

 さて、コルセアのキャノピの裾は、外に広がっているため、手絞りでは再現できない。クリアプラバンの絞りにバキュームは不可能(←やってみれば分かる)。だから裾は後付けするしかないわけ。接着部はこんな具合だ。



裾の接着部の断面概念図。水色は絞ったプラバンで、灰色がキットから切り取った裾。


 プラバンと裾の接合部は斜めに削る。接着は瞬間。窓枠の境は赤線で、接着後に青点線に削る。こうすれば、窓枠のフチから接着部が見えることはない。プラバンと裾の接着部は、形状が複雑なため、どうしても隙間が生じるが、そこは瞬間で埋める。接着線と窓枠の位置をズラすことで、そのあたりのややこしい整形作業が、窓部分に影響しない。


■ 透明プラバンのわたあめ

 絞ったプラバンを型から切り出すには回転ノコを使う。沢山絞ってノコで切り出すうち、ノコの中心に綿状の物質が付着する。よく見ると細い繊維になったスチロールだ。回転ノコの熱で溶けたプラバンが繊維状に絡まったのだね。わたあめと同じ原理だ。



わたあめ。わたがし。←私が子供のころは前者。


 相変わらず、のろのろ進行。次はキャノピの仕上げと胴体下面のフェアリングだな。


■ 続、風防・キャノピ 11/6追加

 キャノピと胴体との合わせを調整する。フレームの下端にプラバンを貼って高さを調整。いや、ホントは貼らずに済むハズだったんだけどなあ。ともかく、内側も薄く削って、閉めた時にも何とか見られるようになる。ただし、後端は胴体と重なるので、極限まで削り込まないと実機どおりの段差にはならない。ここは現実的なところで妥協する。デフォルトはオープンなので。



合わせ調整の結果。風防は、最終的に隙間を埋めることで対処可能。

オープン状態。あとはフレームと窓の境界を仕上げて磨く。



■ 胴体下面フェアリング

 フェアリングは、瞬間パテで作る。ポリパテは、盛ってから作業するまで待ち時間がかかるので、嫌い。大量に盛ると、収縮で歪みが発生することがあるし。



図面を基にカッティングシートをマシンでカット。アンコのプラバンを接着。

Mr瞬間パテを何回かに分けて盛る。

整形の途中。カタパルトフックの穴をロータリーツールで開ける。

ほぼ出来上がり。形状と表面の確認にサフを筆塗り。



■ エンジン

 エンジンには、たぶんプロペラガバナーがついていると思う。データを修正して再出力。



プロペラガバナーは、あるとすればこの位置。

カウルに組み込むと、外周部は見えない。



■ レドーム

 3DPのレドームを主翼に接着た後、何気なく当時の実機写真を眺めていると、な、なんと、レドームの形が違うではないか! 3DPは現存レストア機を見て設計していて、先端が完全な半球状。しかし、実機は楕円体で先がややスマートなのだ。



データを修正して再出力、再接着。

再掲、従前のレドーム。先端のカーブを比較されたし。


 この段階で気付いてヨカッタよ。


■ 照準器とスイッチボックス

 そろそろ風防を接着するので、グレアシールド上部の造形を進める。マニュアルにN型の照準器はMk.20とある。その図やネット画像などで、大体のディテールは判明。問題はサイズ。写真だと正確な寸法が分からない。検索していると、Mk.8照準器の現物をお持ちの方がおられて、厚かましくも寸法を測っていただく(感謝)。上部の最大幅が11cmとのこと。Mk.20も基本パーツの寸法は同じではないか、との予測で当該寸法を採用する。

 照準器の両脇には武装関係のコントロールスイッチがある。型式によりスイッチの詳細が異なる。-5Nの写真を基に設計する。



ガンサイトの投影ガラスはなく、直接風防ガラスに投影する。そのため照準器本体はやや後傾する。



■ 歯ブラシご臨終

 スジボリのカス取りなどに、四半世紀にわたり愛用していた歯ブラシが折れる。そんなに力を入れてなかったから、疲労破壊だね。



もともとの毛の長さは均一。ここまで斜めになるとは、一体どれだけコスったのか。


 いや、単に擦り減り具合を見せたかっただけ。


■ 表面仕上げ 12/19追加

 サンダーボルトに集中していて、久しぶりの更新。その間、全くストップしていた訳ではなく、地味に進行してたのだ。とはいえ、スジボリやリベットの再生など、とにかく地味でかったるい作業で、テンション上がらず。記事のネタにもならずで。



レドームおよびキャノピ後方フェアリングのフチをスジボリ。まず、マステで形を写し取る。

その形に合わせて、シートをカットして貼る。接合線より0.7mmほどアウトセットする。

下面も同様。

こちらは、キャノピ後方のフェアリング。

胴体下面は以前切ったシートと同じデータでスジボリ。

機銃アクセスパネルのファスナは3DPのテンプレート。


 続いて、ファスナ。カウルやAカウルは#9たまぐり。胴体燃料タンクのフチなどは#3で。カウルのファスナはその両脇にスジボリがあるので、難易度が高い。



まず、ファスナの列を打ってから、両脇にガイドのテープを貼ってスジボリ。

そして全体にサフを吹く。少しだけテンション上がる。



■ ガンサイト

 3DPのガンサイト、武装スイッチを塗装して取り付ける。これで風防接着の準備完了だ。トリビアを一つ二つ。レンズの前方にある棒状のものは水準器。一般的な投影ガラスがついているタイプにもある。下端のL字状に曲がったパーツは、電球交換のため取り外し式になっている。回転するのでLの横棒の向きは自由。Lの先からは電線が伸びる。



レンズは、ウェーブの透明レンズパーツ2.5mmを使用。メタルプライマーを接着剤がわりに。写真だと基部の積層痕が目立つなあ。

でも、肉眼だと見えないからいいのだ。スイッチボックスのケーブルは0.5mm鉛線。取り回しは実機写真から。

後方から見る。ナカナカいい感じじゃ。色味があってもいいかな。あとで考えよう。

他の作業で破損しないように、スポンジをテープで止めて養生する。


 先日、コルセアが装着したMk.8の実物を見せていただく。後方のパッドはゴム製で、色はグレイ。当時の色から変化したかどうかは分からないが、革製品の茶色ではない。いやあ、今までずっと茶色で塗ってたなあ。

 従前の3Dパーツは、機体への取り付け部が薄い三角板2枚で、実機どおりなのだが、強度がない。おかげで二度も破損するはめに。そこで底板とガンサイト取り付け部の板をL字状に結合する。見た目より強度優先なのだ。ファイルは差し替えておく。


■ 3D設計

 塗装開始まであと少し。それまでに必要なパーツ、すなわち、機銃、パイロン、防眩フィン、排気管を設計する。排気管は後付けできるけど、胴体側の凹みのサイズに関係するから、この段階でやっておくのだ。

 機銃の位置・角度が悩ましい。写真の印象で、角度は機軸と平行とする。パイロンは機軸よりかなり前上がりのようだ。ロケットを積んで真横から撮った写真があれば角度が正確に分かるのだが、手持ちに発見できず。とりあえず、機軸に対し4°とする。

 パイロンの断面形も悩ましい。機銃にぶら下がるパイロンの断面は写真から概ね判明。他の3つのパイロンも同じ断面としているが、もしかすると違うかも。でもいい写真がない。



機銃とパイロンの設計は、意外と難物。外側機銃の下側に付くパイロンの位置、角度と翼の取り合いが難しいのだ。

機銃は翼前縁ラインより、かなり下側に位置する。画像だと分かりづらいかもしれない。パイロンは翼面に垂直(たぶん)。

消炎排気管は、コの字のフェアリングの中にU字形のパイプが入っている。四角いパイプではないのだ。

防眩フィンも3DP。ロフトで大きめに作って、3D胴体パーツで切り取る。これでモデルの胴体に密着するはず。


 とりあえずお試しプリントして、サイズ、形状、合わせなど調整していく。内側機銃は翼の穴に刺し、外側機銃はぺたっと貼る算段。その他パイロンは、最悪、塗装後でもいいかな。


■ パイロンに関するマニアックな話

 こんなの3D設計してみないと気付かないよな、ってな話。4つのパイロンのうち、機銃から下がる以外の3つは、どちらも翼に直接取り付けられる。これが3つとも同じ部品かどうか、が命題。戦場におけるこの種の部品は、基本的に単一である。補給を考えるとむやみに種類を増やしたくないからだ。

 しかし最内側のと外側の2つのは、前後位置が異なるため、パイロンと翼が接する面の角度が違うことになる。従って、もし同じパーツを何も考えずにそのまま取り付けたとすると、ロケットの取り付け角度が異なることになる。

 一方、目標に命中させることを考えれば、角度は揃ってないと困る。ということは別部品なのか。あるいは取付金具を調整して同じパーツで角度違いに対応できるようになってるのか。その場合、翼面との隙間はどう調整しているのか。考え出すと止まらない。


■ 3Dパーツ取り付け 2024/1/2追加

 謹賀新年。年明け最初はコルセア。塗装前の細部を進める。



防眩フィンは0.5mm真鍮線で固定する。穴はデータで開けてある。

仮組み。カウル接着の邪魔になるので、それまで接着しない。

機銃フェアリングも接着。フラッシュハイダーは別パーツで最後に取り付ける。

排気管はサイズ違いでいくつか出力。パーツに合わせて凹みを深く削る。



■ 風防接着

 2023年最後の工作は風防の接着。接着前に再度コンパウンドで磨く。一応キャノピを閉めた状態にもできるように、閉めたキャノピと一体にして接着する。誤差は風防と胴体の合わせに逃がし、隙間を埋める算段。



風防を溶剤系で接着。キャノピは仮組み。

風防と胴体の隙間をシアノンDXで埋める。半分しか使ってないが劣化してきた。

キャノピは内側に0.2mmプラバンで爪(矢印)をつけ、レールにパチンとはめる。

キャノピオープン状態。この固定方法は後で考えよう。


 キャノピは、後端の裾がやや狭いため、そのままでは浮く。そのため爪でレールに引っかけ、浮きを抑える。


■ スピナ

 4枚ブレードのスピナは、3Dとなる。当然ながら、3枚ブレード用スピナとは、直径や長さが異なる。このあたりは、現存機写真から採寸。ブレードはキットパーツを薄くして使う。2枚入りランナー2つで4枚入っている。

 お持ち帰りファイルは、前回更新分も併せていつものところで。防眩フィンはスピニングのファイルに入れる。



実物とはちょっとフィレットのニュアンス違うが、回転とフィレットで簡単に設計。

ブレードも設計。これは72用。P-47Dにも使える。ちなみにタミヤ1/72のスピナは過大なので、こちらをどうぞ。


 ハブを実機どおりに再現するならBlenderの出番となるが、いくら1/32とはいえ、この程度のパーツにそこまでしなくてもねえ。1/72ならこのままで十分。1/72用のブレードはP-47用各種ブレードと一緒に後日公開予定。




■ 3Dファイル、図面、参考文献

 3Dダウンロードファイル一覧、図面、参考文献はF4U-1製作記に記載。

3Dデータファイル、図面、参考文献




NEXT

BACK

Wings Of Pegasus HOME