ヴォート シコルスキー F4U-1 コルセア 1/72 タミヤ その3

2022.12.1初出

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最終更新日 3Dデータファイル




■ スポンジチッピング 4/12追加

 今回、飛行機モデルとしては初めてスポンジチッピングをやる。副業のAFVで覚えたワザを本業で活かす、ってわけだな。塗料は地の色よりやや暗めに調合、リターダーでかなり薄めに希釈し、筆などでスポンジにつけてポンポンと叩く。いきなりモデルにやるのはリスキー。紙などの上に試し撃ちして、スポンジの状態を確認してからにする。

 リターダーで溶くのは、丁度よい塩梅のスポンジの状態を長く保ちたいから。一方、乾燥が遅いので、うっかり触るとえらいことになる。適宜ドライヤーで乾かして作業するが吉。明度を変えて重ねると、深みが出ていいかも。地の色との明度差、チッピングの密度など、研究の余地あり。



主翼付け根とガンドア周辺には強めにする。ちょいやり過ぎ感があるが、まあよしとしよう。

胴体には軽く(したつもり)。


 このムラムラでエッジのあるテクスチャーは、当初は塩マスキングでやろうかと思ってたんだけど、明度差のバランスとかの調整が難しそうで、こちらの方式にしたもの。結果はオーライ。塩焼けした海軍機に特に似合いそう。


■ マーキングの考証

 まずインシグニア。ブルーグレイ迷彩の場合、袖なしとなり、サイズは主翼50インチ、胴体40インチ。記入位置は、主翼上面は翼端から中心までが概ね60インチで、これは円の内端が機銃弾パネルの1インチ外側(同幅の黒線に接する)。主翼下面はそれより内側で、翼端から中心までが概ね88インチ。これは、係留リングのパネルの内前隅に円の外周が接するのが目安。機体により(時期により?)主翼両側に記入される場合もある。

 胴体は、ピクトリアル本ではsta. 186(コクピット後端)のパネルラインから中心までが84インチとされるが、これだと後ろ過ぎる。sta.288のパネルラインより2インチほど前方に円の後端が来るのが一般的で、逆算すれば概ね80インチとなる。これらのインシグニアの記入位置は、-1の図面に追記する。

 トライカラー導入後間もなく袖とフチがつく。サイズと記入位置は袖なしと同じ(フチの分だけ円は大きくなる。念のため)。しかし、程なくして胴体インシグニアは14インチ前方に移動し、sta. 186から56インチとなる。この位置、サイズは-1A、さらにグロッシーブルー塗装の-Dにも引き継がれた。

 ウォークウェイは、内翼外側フラップの内端から外側へ(←ややこしい)幅12インチの黒帯。また、機銃と銃弾パネルを囲むように幅1インチの黒線が記入される場合も多い。これにはバリエーションがあり、内翼の主桁パネルラインに沿って記入される場合もある。また、銃弾パネル後方においても、sta.37.88付近(機銃パネルの外側の小アクセスパネルの外側)の場合が一般的だが、sta.30.25付近(機銃パネルの外側)の機体もある。(←文章では分かりづらいので、-1上面図を参照されたし。なお、平面図記載は一般的なもの、拙作モデルはバリエーション)

 垂直尾翼のシリアル等の小文字は高さ1インチ。垂直安定板にはラダー上端から32.5インチの位置に「NAVY」。その下にBuNoの数字で、行間は2インチ。BuNoと同じ高さでラダーに「F4U-1」。胴体および主翼前縁の燃料タンクのキャップは赤。

 初期のコルセアは、胴体などに機番を白で記入した例が多い。機番の多くはBuNoの末尾をとっている。サイズは高さ12インチが一般的。一部の機体は、主脚カバー、機首、主翼上面にも機番を記入した。


■ FAAの塗装考証

 次にFAA使用機について。迷彩は正規のFAA迷彩であるダークスレートグレイ/エクストラダークシーグレイ/スカイではなく、デュポン社の米軍規格塗料による近似色となる。上面はダークオリーブドラブとシーグレイ、下面はスカイ。このスカイは、他の米国製機のナンチャッテ英軍塗装によくある、妙に明るやつと同じだろう。米海機と異なり、外翼下面もスカイ。

 細部はおそらく米軍仕様と同じセオリーと思われる。すなわち、脚回りやカウル内側は全てスカイとなる(ホイル外側は銀)。カラー写真の印象には合っている。翼折り畳み部断面はシーグレイか。プロペラスピナとハブを黒く塗った機体が多い。

 ラウンデルもデュポンの近似色で塗装され、主翼上面は直径60インチ(赤は24インチ)で翼端から56インチ(短縮翼端でなく正規の位置か??)、下面は32インチ(白は16、赤は12)のCタイプで翼端から概ね82インチ。胴体は36インチのC1タイプ(青以下は主翼下面と同じ直径)で、sta. 186のパネルラインに前端が接する。フィンフラッシュは高さ24、幅18インチで白は幅2インチ。シリアルは高さ4インチ。

 翼端は、短縮幅の違いによるバリエーションがある(後掲図面参照)。写真を見ていると、翼端を短縮していない機体もある模様。また、FAAだけの特徴として、コクピット内の一酸化炭素濃度を下げるためのエアインテイク/アウトレットが後部胴体にある(これも後掲図面参照)。


■ マーキング塗装

 考証を確認したところで、作業を進める。まず調色。退色著しいインシグニアブルーは、C326サンダーバーズ紺+微量の黄色(赤味を補正)にダークシーグレイを半々程度に混ぜる。ウォークウェイは自作タイヤブラック。退色の少ない主翼下面のブルーは暗くしたいと思いつつ、面倒になって上面と同じ。



マスキングしてブルーを吹く。そう、インシグニアはシックスポジションなのだ。インレタ部のテープは糊を弱める。

マスクをはがす。羽布部には若干退色風味を加える。←もうちょい加えてもよかったか。

下面はこんな具合。ついでにプロペラも塗装。

さらにマスクしてウォークウェイを塗装。マスクしたままDSGのチッピングも加える。ちょいやり過ぎ。



■ インレタ

 白星は自作インレタ。機番ともどもスチュアートと一緒に作ってある。位置がズレるとみっともないので、位置決めは慎重の上にも慎重に。6枚貼ったら集中力が尽きる。機番は後日。



マステで仮り止めして位置決め。

貼り付け終了。テンション上がるぜ。



■ F4U-1A/D三面図

 -1A、-1Dの側面、上下面図を一挙掲載。-1との違いはキャノピくらいかと思ったら、-1DやFAA供与機まで広げると、変更点やバリエーションが結構あって大変。抜け落ちや解釈間違いなどがあるかも。お気づきの点はぜひご連絡願う。






  • -1Aのバリエーション(生産途中の変更)は以下のとおり(導入順。出典はピクトリアル本)。カッコ内はヴォート社でのBuNoと-1初号機から通算何機目かを表す。グッドイヤー、ブリュースターは省略。BuNoの大小と生産順序は一部逆転する(←本当か?)。
    新型風防とキャノピ -1A当初(17647,950)から導入
    32インチアンテナマスト -1A初期(17930,1233)から導入
    24インチアンテナマスト -1A後期(JT401,1825)から導入
    左翼下面着陸灯 -1A後期(56462,2073)から廃止
    爆弾窓 -1A後期(50066,2531)から廃止

  • ピクトリアル本を読む限り、全ての-1Aのアンテナマストは33.25、32または24インチで、長い39.25インチはないようだ。タミヤの-1Aインストの図面は39.25"だが、正しいのだろうか?? 情報求む。 なお、アンテナマストは、機体によっては取り外されたりホイップアンテナに交換された。

  • -Dのバリエーション(生産途中の変更)は以下のとおり(導入順。出典同じ)。フラップのステップ穴の無い-Dも、案外多数あるのだね。
    外翼前縁燃料タンク -D当初から廃止(JT555,2815)
    内翼パイロン -D当初から導入(JT555,2815)
    オレオ改良(駐機時の主脚が短縮) 米海軍向け-D当初から導入(50560,3025)
    グロッシーブルー -D初期から導入(57084,3125)
    キャノピ後端カットアウト -D初期から導入(57084,3125)
    枠無しキャノピ -D途中から導入(57284,3325)、レトロフィットあり。
    コンバットタイププロペラ(パドルブレードのことか?) -D途中から導入(57356、3397)
    左舷風防下手掛け -D途中から導入(57483,3524)
    上部認識灯 -D途中から廃止(57781,3822)
    胴体右舷ハンドグリップ -D途中から導入(57981,4022)※詳細不明のため図面には未記入
    ロケットランチャー -D途中から導入(82253,4100)
    金属外皮外翼フラップ -D途中から導入(82500,4347)
    フラップステップ -D途中から導入(82527,4374)

  • ロケットランチャーの導入とほぼ同時に、外翼フラップが金属外皮になる。つまりロケット排気炎対策なのだ。

  • ロケットランチャーの位置は、実機写真から。内翼パイロンの形状は製造図、サイズと位置は写真から計算。

  • 主翼下面の機銃パネルの外側にある小丸アクセスパネル、長方形アクセスパネルは、現存機を何機か見比べるとバリエーションがある。一応型式違いによるものと解釈するが、もしかすると製造メーカーによる差なのかもしれない。なお、拙図では左右違えて描いているのはバリエーションを表すもので、個々の機体については左右同じとなる。

  • パドルブレードの生産ラインへの導入は-Dの途中からか? だとすると、ケプフォード機などは、現地改修か?

  • 一部の尾脚カバーに見られるタイヤ後方の整流フェアリングは、グッドイヤー製FG-1Dの一部のみとする資料あり。

  • 製造図を見ると、胴体の補助リブは、-1と-1Aでは微妙に異なる。一応、違えて記載する。どこがどう違うかは、両図面を見比べてくだされ。

  • 主翼下面、主桁の前方、機銃の外側にある2つの小パネルは、-1Dでは「なし」のようだ。そうだとすると、外翼燃料タンク関連なのかも。


 次は-4の図面。不明点多し。苦戦中。胴体下面フェアリングの写真、絶賛募集中。


■ 脚取り付け 4/24追加

 3dプリントして塗装した主脚、尾脚を取り付ける。脚カバーはキットパーツ。フチのみ薄く削る。尾脚カバーは、そのままでは胴体と隙間ができる。実機はピアノヒンジが使われているため、隙間は出来ない。尾脚カバーは湾曲しているが、ピアノヒンジは直線でないと回転しない。では、どうなっているのか? 

 答え。実機のカバーは前後が2分割になっており、それぞれのヒンジは直線。カバー前後の接続部はスライドして重なる。この事実、意外と知られていない。ちなみに、ピアノヒンジが曲線になっているキットは多い。←ドーラの下側エンジンカウルとか。



矢印のところでカバーが二分割。前後のヒンジラインはそれぞれ直線。

この角度だとヒンジラインの直線と折れ曲がりが分かりやすい(直線が曲がって見えるのは広角レンズのせいかな)。

尾脚カバーは、矢印のところにスジボリを入れ「ヘ」の字に曲げる。接する胴体側も折れ曲がった直線に削る。

でもって、脚取り付け完了。しかし、何か違うような・・・(後述)


 目出度く自立。しかし、-1の実機写真と見比べると何か違う。何が違うのか??


■ コルセアトリビアその2

 コルセアの主脚は、着艦性能を向上させるために生産途中でオレオが改良された。これはいろんな文献に書かれており、割とよく知られている。しかし、何と、この改良によって、駐機時の主脚の長さも違うのだ。いやあ、衝撃の事実。知らなかったなあ。では、証拠の画像を見ていただこう。



バードケージ-1の主脚。有名なトライカラーの写真だ。タイヤと脚カバーの位置関係、オレオの長さに注目。

これも-1の主脚。駐機中もオレオ部分が長い。

-1Dの主脚。上と比べるとオレオが縮んでいるが、その上下部分は変更ないので、全体として脚が短くなる。

-1Dの主脚。オレオがほとんど見えない。トライカラーだが、翼パイロンの存在で初期の-1Dと分かる。


 変更時期は、米海軍向け-1Dの当初から。以上出典はピクトリアル本。文献には単にオレオの改良とだけ書かれていて、脚長さの言及はないが、実機写真からオレオの改良で脚長さが変わったのは明らか。上の画像は脚部だけを切り取っているが、機体全体の姿を見ても、-1Dはどっしりとして、這いつくばっている感じ。一方、-1や-1Aは軽く伸びやか。これ、尾脚の長さだけのせいだと思ってたけど、違うんだね。

 ちなみに、ネット写真で見る限り、タミヤ1/32は-1A以前の型式でも-1Dタイプの主脚になっている。-1や-1Aを作るときは、ぜひ修正していただきたい。駐機時に機首がツンと上がって、より「らしく」なるよ。←後日追記、もしかすると、脚柱全体の長さは-1A以前のものとなっているかも。もしそうなら、-1Dのときは、脚全体を縮めることとなる。F4U-5N製作記その3参照。

 私の3dpの主脚は、-1Dの現存機のクローズアップ写真を見ながら作ったため、短い脚になってしまったワケだ。そして、単体では全く気付かず、翼に接着して脚カバーを取り付け、タイヤとの位置関係に違和感があって、初めて分かるという。ま、でも、気付けてヨカッタよ。

 というわけで、設計を修正する。作業上は、オレオより下の脚柱やトルクリンクは途中まで別ボディにしているので、タイムラインを遡りそれらの配置を変えれば簡単に直る。あとはブレーキラインだが、これもスプライン曲線の途中の点を移動するだけ、ちょちょいのちょいだ。ファイルを修正して差し替え。元の脚も-1D以降に使えるから、そのまま残しておく。



従前の設計。これはこれで-1Dに使える。

設計を修正したもの。オレオを1/72で1mm延長。-1と-1Aがこのタイプ。



■ チッピングなど

 主脚の修正は、再プリントして、色を塗って(単色だから簡単)、ウォッシュして接着するだけ。タイヤとホイルは再利用。並行でチッピングを少々。主翼付け根は、ジンクロの上に#8銀を乗せる。それ以外のパネルのエッジはライトグレイ(下面色)にしてトーンを弱める。



主翼付け根のハゲチョロを面相筆で描き込む。その他、アクセスパネルのエッジやコクピットのフチなどにもチッピング。

コクピットにシートを接着。フチには伸ばしランナーでレールらしきものを再現。プラモ然とした厚みが誤魔化せ、簡単で効果大。



■ 塗装考証 5/1追加

 前回の書き忘れ。マーキングの考証。作品は、1943年3月、VF-10所属のSwede Vejtasa大尉の操縦により、空母エンタープライズ(CV-6)にて空母運用評価を行った機体である。甲板上での右後ろ上方から、および右前上方からの写真がある。これらにより、@インシグニアは6か所(位置も判明)、A胴体、主翼の機番82の位置とサイズ(高さ12")、Bカウル正面に小さな機番、C主脚カバーに機番なし、D主翼ウォークウェイの配置、Eアンテナマストは39.25"、Fキャノピは上部の膨らみあり、G空母運用なので着艦フックは当然あり、などが分かる。

 米軍機で6か所のインシグニアは珍しいので、これにしたかったのだ。で、写真の情報に基づきインレタを作って貼り付ける。主翼の機番は、参考にした写真では不鮮明で、通常のセオリーどおり前方を上にしたところ、後で鮮明な写真が出てきて天地逆が判明(8と2って似てるのよ)。チキショー。インレタの予備はなく、追加発注して貼り換える。間違えたインレタは、先端のカーブした平刀で削ぐように切り落とす。



上下が違っている機番。

修正後。ウェザリングも少しだけ追加。ハゲチョロの周囲を暗色で汚すと効果的。


 Stanley Winfield "Swede" Vejtasa大尉 について。1914年生まれ。1937年海軍入隊、1939年空母ヨークタウン(CV-5)のVS-5に所属しSBDドーントレスのパイロットとなる。珊瑚海海戦では3機の零戦を撃墜した。1942年5月、戦闘機パイロットに転身して空母エンタープライズ(CV-6)のVF-10に所属しF4F-4に搭乗した。1942年10月の南太平洋海戦(サンタ・クルーズ諸島海戦)では、九九艦爆2機、九七艦攻5機の撃墜を記録した(後の研究では艦攻は2機とされる)。1943年5月に飛行隊を離れ、本国で教官となって、終戦を迎えた。総撃墜記録は10.25機。出典はWikiなど。Vejtasa姓はチェコ系のようで、発音はヴェジタサ。

 ここからは私の推測。おそらく、機体は陸上基地の航空隊からの借り物。なぜなら退色と汚れが著しいから。一方、パイロットは空母の離着艦に慣れた空母部隊のベテランが任命された。だからワイルドキャット隊エースのヴェジタサ大尉なのだね。では、どこの部隊の機体だろうか? 機番の記入位置などの特徴がズバリ合致する部隊は手持ち写真にはないなあ。近いのはVMF-124、213、221あたりか。


■ 小物

 ちまちまと。バードケージのガンサイトは、悩ましい部分。初期はMk8の初期タイプで、ガラスが四角い。ある時期から一般的なMk8に変更になる。私の予想は、割と早い時期に変更されたのでは? ということで一般タイプを搭載する。



前述のとおり、当機は着艦フック「あり」。0.6mm真鍮線とキットパーツを加工して作る。

Mk8ガンサイトは3dp。0.2mm透明プラバンをメタルプライマーで接着する。



■ ほぼ完

 これ以上ウェザリングをやると、かえって悪くなる気がしてきて、ここらで打ち止め。フラットクリアで艶を整え、キャノピのマスキングをはがす(そのため完成直前まではがさない)。あとは、アンテナ線とピトー管くらい。



キャノピはオープンデフォ。閉じると若干すき間あり。ガソリンの流れた跡は色鉛筆で。


 ということで、ほぼ完成。最近流行りの、ちょい濃いめのウェザリングだ。もっとも、パネルライン沿いのシェーディング(←それも画一的でクドいやつ)は、流行り過ぎて食傷気味。これはもうそろそろ卒業したいな。


■ F4U-4側面図
 ※図面と解説は随時更新

 -4の図面が概ね出来上がる。まず、側面図と上面図から。次回下面図と断面図。平面図は20mm×4装備の-4Bとして描く。12.7mm×6の-4の主翼は基本的に-1D後期と同じ(←多分)。ファスナは作業中。そのうち追加して更新するつもり。←更新済み。

 機首が伸びて、下顎の張った-4もすこぶるカッコイイが、残念なことにキットには全く恵まれていない。ここらで拙図面を元にシャキッとした新製品が出てもいい頃だ。キャノピが高くなった-4Bなんてサイコーだ。





  • カウルのsta.や胴体基準線からの距離は製造図による。ただしカウル上側の寸法はあるが下側はなく、下側ラインは写真のトレース。カウル先端は-1より2.5"前進する。顎のインテイクの先端はsta.1.0。

  • カウルフラップ前端のカウル側面パネル後端は、カウルフラップに合わせてトリムするとされている(製造図にそのように記載)。したがって、sta.27.75"は概略位置を示す。

  • カウルの外寸は、下顎を別にしても-1よりわずかに大きく(太く)なる。すなわち、カウルフラップ付近の胴体幅で比較しても-4の方が広い。

  • -4の後期は、-5と同形の後部が上に膨らんだキャノピとなる。キャノピのラインは前期、後期とも製造図にコンター図があり、これをトレースする。

  • 防火壁以降の胴体は-1と基本的に同じで、エアインテイクで下に広がったカウルからは、フェアリングで胴体にすりつけている。

  • 胴体上側のアンテナ柱、下側の各種アンテナの有無は、様々なパターンがある。

  • -4Bの主翼は、よく分かる写真がなく、機銃関係パネルなどは-5現存機を参考にする。なお、-5は金属外皮だが-4Bは羽布貼り。

  • -1でエルロンの前方上面にある青色の認識灯は、-4以降では「なし」となる。一方、-1Dの途中から撤去された胴体後上部の認識灯は、-4では復活している。

  • 機銃フェアリングのサイズは-5の実機写真から。機体中心からの距離は、世傑スペシャルp129の図に従う。

  • おなじみテイルフックのサイトも有用。

    http://tailspintopics.blogspot.com/2014/03/f4u-4-modelers-notes.html


 XF4Uの鼻筋ラインは、カウル先端から風防まで一直線。-1になると、カウル後端で折れ曲がる。これは、カウルのアウトラインは変わらずにコクピットが高くなったから。-4になると、カウル先端から防火壁まで一直線で、防火壁でわずかに折れ曲がる。これは、防火壁以降は変わらずカウル先端が前進し、カウルとアクセサリカウルが改設計となったため。


■ F4U-4下面&断面図 5/9追加

 まず、図面の続き。下面図と断面図だ。前回の上面、側面図にもファスナを追加して差し替える。今回のキモは、カウル断面形。カウルフラップあたりのエラの張り具合に注目だ。これが表現されていない-4キットは多い。風防&キャノピ断面は製造図ベースなので、ばっちり正確。





  • 下面については、いい写真がなく、主翼とのフィレットのラインなど、精度の甘い部分が多い。この部分は、-5以降とかなりの部分が共通と思われる。いつものお約束のとおり、水色のラインは、確度の低いものを示す。

  • 機体により、ラジエータの下面には防弾プレートがある模様。少なくとも現存機で存在が確認できる。当時の機体でどうだかは、シーブルー塗装ゆえ写真で確認できない。

  • 主翼端上面にあった認識灯が撤去されたかわりに、両舷下面の同じ位置に認識灯が付加された。

  • バリエーション図として0.50×6の-4の翼に示す外翼パイロンの位置、サイズは実機写真から。ロケットランチャーは-1Dと同じ。これらは、おそらく地面に対して垂直。←いい写真がなくて確証なし。情報求む。

  • 内翼パイロンは、後期になると(?)-5と同様の形状になる。

  • 主翼のインシグニアの位置、サイズは、一例を示す。後期になるとサイズが小さくなる。これは上面も同様。

  • カウル開口部、下側インテイク、スピニング、カウルフラップの断面形は、製造図のトレース。ただし、寸法は一部を除き記載されていない。カウル開口部の大きさが-1と同じことは、製造図で確認。

  • 主翼付近の胴体下面の断面形は、製造図がなく推測。

  • コクピット後端の胴体断面形は、-1と同じだが、当該位置でのキャノピフレームが、バブル形状のプレキシグラスからの繋がりで膨らむので、断面図としては膨らんだ形になる。

  • 黄緑色のラインは、キャノピフレーム後端の断面を示す。


 コンター図を-1と並べてみよう。キャノピは前期後期両方を記載しているので、ちょい見辛いかも。

 さらに、いくつかの断面を-1Aと重ねてみよう。-1Aは黒線で示す。キャノピは後期タイプ。カウルに関しては、同じstaではなく、それぞれスピニング後端、カウルフラップ後端で重ねている。-1Aの風防(細い黒線)と比べると、-4がかなり横に膨らんでいることが分かる。



 図面シリーズ。次はF2Gだ。


■ 後期型ホイル、尾脚

 -1A以降のコルセアに使えるように、ホイルと尾脚を改設計する。これらは、従前のファイルに追加しておく。ホイルはフラットタイヤのファイル。尾脚はブラウザで関係するボディをon/offする。



後期に見られるホイル。スポークにある突起が相違点。

延長された後期タイプの尾脚。



■ コルセアII

 外形徹底改修したバードケージの引き立て役に、-1Aを完全素組みする。何も足さない、何も引かない。風防と胴体の合わせのみ、パテで隙間を埋める。塗装の雰囲気を変えたくて、翼端だけ切り落としてFAA供与機、つまりコルセアIIにする。



シーグレイはハンターで使ったダークシーグレイ。Mrペタリでマスキングして、オリーブドラブにはRLM71のビン生。

マスクを剥がして、タッチアップ、シェーディング。

下面は、自作スカイに白を3割程度加える。FAAは外翼下面も下面色だ。

ラウンデル、フィンフラッシュ終了。エアブラシでウェザリングを追加するため、マーキングをマスク。


 ということで、あっという間に出来上がり。主翼上面ラウンデルは手描きで、あえてダルブルーとダルレッドは使わない。青は自作シーブルー+若干の白。赤は隼で使った日の丸用。胴体と下面のラウンデル、フィンフラッシュは手持ちデカールで、赤のみ日の丸赤を筆塗りタッチアップ。シリアルと機番「E」はフィクション。これらはインレタ。

 古ーいスーパースケールのデカールを使ったら、クリア吹きでぶつぶつができる。翌日そのままクリアを厚吹きして研いだら、なんとか平滑になってくれる。お遊びモードなので、普段やらないキツめのウェザリング。チッピングは色鉛筆。素組みだからアンテナ線はナシなのじゃ。さてさて、デュポン仕様ナンチャッテFAA迷彩の雰囲気が出せたかどうだか。



モヤモヤムラムラをエアブラシで吹き重ねる。これが楽しい。画像だと遠近法マジックで、外形の欠点が隠される。


 改めて、タミヤコルセアの気になる点。
  • カウリングが太く、上下が平行(正しくは前細のテーパー)

  • -1A、-1Dは、キャノピ上部の幅が狭い(風防後端フレーム形状を断面図と比較されたし)。そのため、てっぺんが尖って見える。側面形は問題ない。

  • 後部胴体が短く、垂直尾翼、水平尾翼が小さい。カウルと相まって、パースのついた絵をそのまま立体にしたかのよう。

  • 主車輪が大きい。尾脚が全体的に大きい。

  • 主翼断面形は、前縁が厚く、後半が平板。また、翼端そぎ上がりが不十分(エッジが垂れている)

  • コクピット以降の胴体断面形は、上半分が実機より太く、下半分が実機より細い。

  • 個人的には、主翼などの羽布表現がオーバー。ま、これは好みもあるだろう。


 やっぱ、そろそろリニューアルだね。エデュがタミ32を縮小コピーしてくれればいいけど。←同社はこれが得意だからね。スピ9とか。ああでも、クドいモールドになるんだろうなあ。それは嫌だなあ。


■ 左から乗るか、右から乗るか

 飛行機は、いや戦闘機に限っても、その多数は左から搭乗する。これは、馬には左から乗る伝統から来てるのだろうと思ってる。バイク、自転車も左だよね。ところが、コルセアは右から乗る。これは珍しい。理由は分からないけど、艦載機だからかも。空母の艦橋は右舷にあるから右舷からアクセスするのだと。もっとも-4以降は左側にもステップが設けられ、両方から可能となる。

 他の米機では、ワイルドキャット、ヘルキャット、ベアキャットの三姉妹は両方(両側に手掛け&ステップがある)。陸軍機は基本的に左だね(P-38は後ろってか?)。また、イギリス(スピットのドアは左、ハリケンのステップは左)、ドイツ(メッサーのキャノピは右開き、フォッケのステップは左)、日本も左(零戦、疾風は左にステップ)。ジェット時代になっても基本は左だ。

 一方、タイフーン&テンペストは右から搭乗する。これは、最初のカードアタイプが理由かと。つまり英国車は右ハンドルで、だから右から乗る(P-39はアメ車だから左か?)。その流れでテンペストまで来るんだけど、シーフュリーになって、なぜか左に変更される。あるいは、ハリアーも右からだ。これは第一世代も第二世代も同じ。この理由は分からん。やっぱ英国車の伝統か?? 他に右乗りってあるのかな? ヘソ曲がりなフランスは右とか?(←調べてない)。 情報求む。

 静岡で追加情報。F-104が右乗りだ。キャノピが左に開く。作ったのに忘れてたよ。でも理由は何だろう? それと、フランス機は右乗りが多いらしい。←相変わらず調べてない。しかし、ネタで書いただけなのに、まさか本当とは。恐るべし。


■ 完成

 バードケージに戻って、最後の作業。洋白管+洋白線のピトー管と極細テグスのアンテナ線を取り付ける。V字部分は薄めた黒で、尾翼までは銀で塗装。キャノピは木工ボンドで固定。チッピングを少々追加。部分的には色鉛筆も。以上で完成。写真も撮影。

 製作開始時点では、カウルと翼前縁だけ直してサラッとやるつもりが、例によって途中でヒートアップ。試作型大改造と完全素組みのスピンオフまであって、結果的にかなりカロリー高めとなる。まあしかし、1/72にこってり手を入れるのって楽しいな。1/48だと疲れちゃうんだけど、こっちだと気楽なのよ。



個人的にコルセアのベストアングル。塩焼けしたブルーグレイの表現も、自分的には割と満足。1943年3月、Swede Vejtasa大尉、空母エンタープライズ(CV-6)




このアングルは、武骨なバードケージの魅力たっぷり。オレオが延びて、機首のツンと上がった感じがたまらん。カウル内側のリブが上手く写って嬉しいぞ。




そして、コルセアは何といってもフラップダウンでしょ。3DPデータを活用くだされ。




当ページお約束のアングル。3DPのタイヤとホイルが効果的である。主翼前縁のジンクロは、ちょいやり過ぎたかも。




チラ見えの計器盤とMk8ガンサイト。←ライティングが惜しい・・ 外翼フラップやラダーのインレタによるリブ表現は、辛うじて見えるか見えないかという奥ゆかしさ。




後ろ姿も美しい。しかし、折角の尾脚が陰で写っとらんぞ。





 これにてバードケージ終了。コルセアシリーズは、まだ引っ張る。




■ 3Dデータファイル



F4U-1 計器盤  ●DL

F4U-1 排気管  ●DL

F4U-1 カウリングA  ●DL

F4U-1 カウリングB  ●DL

F4U-1 フラップ  ●DL [3/13 更新]

F4U-1、-1A 主脚  ●DL [4/24 更新]

F4U-1D 主脚  ●DL

F4U-1 尾脚  ●DL

F4U-1 プロペラ  ●DL

F4U-1 シート、Mk.8照準器  ●DL

1/72主車輪(スムーズトレッド)  ●DL

1/72主車輪(ラダートレッド)  ●DL

1/72主車輪(ダイヤモンドトレッド)  ●DL

XF4U-1 胴体上部、キャノピ木型  ●DL

XF4U-1 排気管  ●DL

XF4U-1 計器盤  ●DL

XF4U-1 カウリング  ●DL

XF4U-1 シート  ●DL

XF4U-1 尾脚  ●DL

XF4U-1 フラップヒンジ  ●DL

XF4U-1 主脚カバー  ●DL

F4U-5N コクピット  ●DL

配管ジョイント  ●DL

F4U-5 スピニング  ●DL

F4U-5 機首木型  ●DL

F4U-5 キャノピ  ●DL

ダブルワスプR-2800-32W  ●DL [11/6更新]

F4U-5N レドーム  ●DL [11/6更新]

F4U-5 キャノピ木型最終版  ●DL

F4U-5N Mk.20照準器  ●DL [12/19更新]

1/32主車輪(縦溝)  ●DL [3/19 更新]

1/32主車輪(ダイヤモンド)  ●DL [3/19 更新]

1/32主車輪(スムーズ)  ●DL [3/19 更新]

1/32主車輪(ラダー)  ●DL [3/19 更新]

F4U-5 シート  ●DL [4/19 更新]

F4U-5 防弾板  ●DL

F4U-5 ミラー他  ●DL



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ただし、商業利用の場合は、必ず当方までその旨お知らせいただきたい。また、3Dデータについては、当方の許可なく他のサイトに投稿することを禁じる。

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■ 図面


XF4U-1 側/上面図

F4U-1 側面図

F4U-1 上面図

F4U-1 下面図


F4U-1A/D 側面図

F4U-1A/D 上面図

F4U-1A/D 下面図

F4U-1/-1A 断面図


F4U-4 側面図

F4U-4B 上面図

F4U-4B 下面図

F4U-4 断面図


F4U-5 側面図

F4U-5N 上面図

F4U-5N 下面図

F4U-5 断面図


F4U-7/AU-1 側面図

F2G 側・上面図

F2G 断面図






■ 参考文献

 エアコンバット1はパピー・ボイントン、9はディエン・ビエン・フーのF4U-7、20はバードケージ。IPMSストックホルムのページは、https://www.ipmsstockholm.se/home/interior-colours-of-us-aircraft-1941-45-part-iii/


1 世界の傑作機 スペシャルエディション vol.5 ヴォート F4U コルセア 文林堂
2 新版 世界の傑作機 No.88 ヴォート F4U コルセア 文林堂
3 旧版 世界の傑作機 No.5 1967年8月 コルセア 文林堂
4 旧版 世界の傑作機 No.104 1978年12月 F4U コルセア 文林堂
5 航空ファン別冊 エアコンバット No.1,9,20 文林堂
6 エアロ・ディテール25 ヴォートF4Uコルセア 大日本絵画
7-1 軍用機メカ・シリーズ9 F6Fヘルキャット/F4Uコルセア 光人社
7-2 コルセア KD431 文化財としての航空機修復 オフィスHANS
8 F4U Corsair In Action Aircraft No.29 Squadron/Signal Publications
9-1 F4U Corsair In Action Aircraft No.145 Squadron/Signal Publications
9-2 Walk Around 65 F4U Corsair Squadron/Signal Publications
10 D&S 55 Vought F4U Corsair 1 Squadron/Signal Publications
11 D&S 56 Vought F4U Corsair 2 Squadron/Signal Publications
12 6503 Fighting Colors F4U Corsair Squadron/Signal Publications
13 6048 USN & USMC over Korea 1950-53 Squadron/Signal Publications
14 6059 Golden Wings 1941-1945 USN USMC Aircraft of World War II Squadron/Signal Publications
15 6083 Night Wings USMC Night Fighters, 1942-1953 Squadron/Signal Publications
16 6085 Fleet Air Arm British Carrier Aviation 1939-1945 Squadron/Signal Publications
17 6086 Flight Deck US Navy Carrier Operations 1940-45 Squadron/Signal Publications
18 6087 US Navy Aircraft Camouflage Markings 1940-1945 Squadron/Signal Publications
19 6156 Navy Air Colors vol.1 1911-1945 Squadron/Signal Publications
20 6157 Navy Air Colors vol.2 1945-85 Squadron/Signal Publications
21 6160 USN Aircraft Carrier Air Units Vol 1 1946-1956 Squadron/Signal Publications
22 6173 Fighter Squadron Fourteen Tophatters Squadron/Signal Publications
23 6177 Marine Fighting Squadron 121 Squadron/Signal Publications
24 6204 U.S.Navy Carrier Fighters of World War II Squadron/Signal Publications
25 Osprey Ace 8 Corsair Aces of World War II Osprey Publishing
26 Osprey Aircraft of the Aces 84 American Nightfighter Aces of World War 2 Osprey Publishing
27 Osprey Aircraft of the Aces 109 American Aces Against the Kamikaze Osprey Publishing
28 Osprey Combat Aircraft 78 F4U Corsair Units of the Korean War Osprey Publishing
29 Osprey Duel 73 F4U Corsair vs Ki-84 "Frank" Osprey Publishing
30 Osprey Duel 119 F4U Corsair vs A6M Zero-sen Osprey Publishing
31 Osprey Air Vanguard 17 Vought F4U Corsair Osprey Publishing
32 Osprey Aircam Aviation Series 23 Vought F4U1-7 Corsair Osprey Publishing
33 Aircraft Pictorial 7 F4U-1 Corsair vol.1 Classic Warships Publishing
34 Aircraft Pictorial 8 F4U-1 Corsair vol.2 Classic Warships Publishing
35 Warpaint 70 Vought F4U Corsair Hall Park Books
36 Warbird Tech 4 Vought F4U Corsair Specialty Press
37 RacePlane Tech 2 Round Engine Racers - Bearcats Corsairs Specialty Press
38 MDF 18 The Vought F4U Corsair SAM Publications
39 Les AILES de GLOIRE 12 Corsair F4U-7 & AU-1 Editions d'Along
40 Vought F4UCorsair Crowood
41 Monografie 9 Vought F4U Corsair Kagero
42 Monografie 26 F4U Corsair v.II Kagero
43 Bitwy Lotnicze 9 Corsair rabaul Kagero
44 Miniatury Lotnicze 24 VF-17 'Jolly Rogers' Kagero
45 Monografie Lotnicze 11 F4U Corsair Aj-Press
46 VMF 323 Over Okinawa - Death Rattlers Marine Squadron Schiffer
47 Britain's Fleet Air Arm In World War II Schiffer
48 Warbird History F4U Corsair Motorbooks International
59 Carrier Air War In Original WWII Color Motorbooks International
50 WWII WAR EAGLES Global Air War in ORIGINAL COLOR Widewing Publications
51 WWII PACIFIC WAR EAGLES China/Pacific Aerial Conflict in ORIGINAL COLOR Widewing Publications
52 Black Sheep The Life of Pappy Boyington Naval Institute Press
53 Interior Colours of US Aircraft Part-3 IPMS Stockholm
54 Pilot's Handbook F4U-1 Vought-Sikorsky Aircraft
55 Erection and Maintenance Instructions model F4U-1, FG-1, F3A-1 Vought-Sikorsky Aircraft


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